初代STRONG無差別級王者のローラーが、日本から参戦した小島を迎え撃つ3度目の防衛戦。ローラーは総合格闘技で実績を積み、2017年からプロレスラーとしても活躍。対する小島は、1991年7月にデビューし、今年でキャリア30年を迎えた大ベテランとして知られる。
ローラーは右肘に黒いサポーターを巻き、パンをバラまいて小島を挑発。そんな中、リバースインディアンデスロックを繰り出すが、小島がロープへ手を伸ばす。
その後、小島がヘッドロックで絞り、ショルダータックルへ繋ぐ。そして、得意の大胸筋アピールを披露するが、その隙を突いてローラーがトーキックを浴びせる。
さらにローラーは、エルボー連打から小島の脚をサードロープへかけ、上から踏みつける。そして、脇固めから変型クリップラークロスフェースへ移行するが、小島が指を噛んで脱出する。
しかしローラーは、エルボースタンプ、エルボー、逆水平チョップで小島に報復。そして、スタンディングで肩固めを極めると、抵抗した小島をボディスラムで叩きつける。
その後、ローラーが小島を場外へ引き込み、鉄柱を悪用した腕攻撃で小島を悶絶させる。そして、入場時に持参したこん棒を振り回し、余裕ぶりをアピールする。
これで小島は場外カウントアウト寸前まで追い込まれ、ローラーが足4の字固めで追撃。そして、小島のフォームを模倣し、マシンガンチョップを浴びせていく。
だが、小島が体勢を入れ替え、マシンガンチョップをお返し。そして、串刺しジャンピングエルボーから「いっちゃうぞバカヤロー!」と叫ぶが、ローラーが立ち上がってコーナー最上段へ固定し、膝蹴りを連発していく。
続いてローラーはロープ越しでスリーパーホールドを極めるが、小島が激しく抵抗。そして、DDTでローラーの頭部をエプロンへ激突させる。
さらに小島は、DDTから赤コーナーへのぼり、ダイビングエルボードロップを投下。だが、ローラーは小島の左脚を取って逆水平チョップを浴びせ、エルボー、逆水平チョップ、ローキック、顔面パンチ連打、ボディブローなどで一気にラッシュをかける。
次にローラーはランニングトーキックを繰り出すが、小島が脚をキャッチしてモンゴリアンチョップ連打をお見舞い。そして、CCDからアナコンダバイスを極めるが、ローラーが辛うじてロープへ脚を伸ばす。
すると小島はエルボー連打からローリングエルボーを放つが、ローラーがかわしてローリングエルボーを発射。しかし、今度は小島が回避し、コジコジカッターで叩きつける。
ここで小島は右肘のサポーターを投げ捨ててラリアットを繰り出すが、ローラーがかわしてスリーパーホールド。これを小島が振り切ってショートレンジラリアットを放つも、ローラーが回避してランペイジでマットへ叩きつける。
さらにローラーはフロントネックロックで小島の首を絞め上げ、そこからブレーンバスターにいく。しかし、小島が切り返し、反対にローラーを投げ捨てる。
ここで小島はロープへ走るが、セコンドのクレイトスが場外から足を取って転倒させる。すると、すかさずローラーがPKを食らわせ、胴締めスリーパーホールドで小島を捕獲。そして、脚を使って小島の右腕も封じると、危険と判断したレフェリーが試合をストップした。
クレイトス「そこをどけ!(※とスタッフを恫喝しながらコメントスペースへ登場)」
ローラー「(※コメントスペースの外から)そいつらをどかせ」
クレイトス「誰が来るのかわかっているのか!? どけって言ってるんだよ!」
ローラー「そいつをどかしてくれ」
クレイトス「何度言わせればわかるんだ!!」
ローラー「アイスバッグなんていらねぇんだよ!」
クレイトス「これで大丈夫だ。また防衛だな」
ローラー「(※クレイトスに招かれてコメントスペースへ入り、STRONG無差別級ベルトを見つめる)見てみろよ。キレイなベルトだ」
クレイトス「最高だぜ」
ローラー「マジかよ? 傷はついてなさそうだ」
クレイトス「落ち着けよ」
ローラー「『NEW JAPAN CUP USA 2021』優勝でこのベルトを手に入れ、“ダーティー・ダディ”(ディッキンソン)相手に初防衛した。“FILTHY”はそれだけにとどまらず、カール・フレドリックスも倒した。まあ、あいつが日の目を見る日は来ないだろうな」
クレイトス「そうだな」
ローラー「もしかしたらいつか来るのかもしれないが、(※肩にかけたベルトを平手で2度叩き)それはいまじゃない。あいつはそれを学んだほうがいい」
クレイトス「あいつもわかっただろう」
ローラー「そして今日、“レジェンド”小島聡がNJPW STRONG最強の男“FILTHY”トム・ローラーの前に崩れ落ちた。次のSTRONG無別級王座への挑戦者は誰だ? そうだな、ボブ・サップに復帰してもらうのはどうだ?」
クレイトス「マジかよ。まあいいんじゃないか!?」
ローラー「じゃあアントマンみたいに大きくなったり小さくなったりするヤツはどうだ? それかタコはどうだ?」
クレイトス「それなら蛾なんてのもいいんじゃないか?」
ローラー「マジで言ってんのかよ(笑)。…誰か来たぜ」
リオ・ラッシュ「(※不敵な笑みを浮かべてコメントスペースへ登場)間違いじゃなかったら、お前たちが“蛾”と言ったような気がするんだが!?」
ローラー「(※クレイトスを指さし)こいつが言ったぜ」
ラッシュ「それなら“時の人”リオ・ラッシュ以上のヤツはいないだろう」
ローラー「言ったのはこいつだ」
ラッシュ「会えてうれしいぜ、トム。お前の功績は十分知っている。あと、お前の肩にかかっているモノも知っているぜ。俺たちは同じトーナメントに出場したんだから、お前も俺のことを十分理解しているだろう」
ローラー「トーナメント決勝は見たのか!?(苦笑)」
ラッシュ「もちろん、決勝は見たぜ。だけど…いい試合じゃなかったな。新日本のリングに上がってから、『NEW JAPAN CUP USA 2021』に出場するまで俺はチャンスに恵まれなかった。だから、もしお前が見た目どおり、ファイティングチャンピオンならそのベルトを懸けて俺と闘え」
クレイトス「フン…(嘲笑してローラーと顔を見合わせる)」
ローラー「フッ…(苦笑)」
ラッシュ「……話は変わるが、そのジーンズ柄のショーツいいな」
ローラー「ありがとう。クレイトス…(と言ってラッシュに背を向けてクレイトスと密談を始める)」
ラッシュ「(※腕時計を見る仕草をしつつ横目で2人の様子をうかがい)……いつでも待ってるからな(※と言い残して立ち去る)」
クレイトス「(※ラッシュが立ち去ったことを確認し小声で)なんだよ!? あいつ…」
ローラー「(※小声で)お前の言うとおり。クソだな」
小島「(※コメントスペースへ座り込み、英語で)あいつはとても強かった。でも、俺はまだ生きている。生きていれば、またチャンスは巡ってくる。そして…(※立ち上がり)俺は絶対に諦めない」