昨年、IWGP USヘビー級王座挑戦権利証を巡って抗争をしていた棚橋とKENTAの因縁が、今シリーズで再燃。昨年の11.7大阪大会で行なったIWGP USヘビー級王座挑戦権利証争奪戦以来のスペシャルシングルマッチで激突する。

　試合前に棚橋・KENTA両者と関係が深い柴田勝頼が登場。棚橋のリクエストに応えてこの試合のゲスト解説を務めるため、新日本プロレスワールドの放送席に着席した。

　ゴングが鳴ってロックアップを仕掛けた棚橋だが、KENTAはこれをスカして場外へ。放送席の柴田を睨みつけてからリングに戻る。そして、棚橋とロックアップ。ここは棚橋がロープに押し込む。KENTAはブレイクすると、再び場外へ。
　KENTAは場外で一旦間を置いてから再びリングへ戻るとロックアップ。ここは棚橋が突き放しエルボーで攻め込む。棚橋はKENTAにコーナーに振られながらもコーナーで反転してのフライングソーセージ。続けて青天井エルボーだ。
　そして場外に逃げたKENTAを強引にリングに戻す。KENTAは棚橋をロープから場外へ放り投げようとするが、棚橋はロープを掴んで逆上がり。リングに戻ろうとする。しかし、KENTAはそれを阻止。場外に転落させると、エプロンからフットスタンプを投下だ。
　そして、棚橋を鉄柵に叩きつけたKENTA。放送席に向かうと、柴田に「リングに上がれ。何偉そうに座ってんだ」と挑発する。柴田も立ち上がるがここはこらえて着席。ならばとKENTAは棚橋を鉄柱に叩きつけてからリングへ。棚橋をストンピングで滅多打ちだ。
　続いてショルダーネックブリーカーを仕掛けたKENTA。グラウンドでスリーパーホールドを極めていく。棚橋が立ち上がると強引にマットに叩きつける。そして、額目掛けてニードロップを連続で投下。カカトで後頭部も蹴り飛ばす。
　優位に立ったKENTAは立ち上がってくる棚橋の顔面、胸板を蹴り飛ばし再びスリーパーへ。棚橋もボディにエルボーを打ち込んで立ち上がる。KENTAのフロントキック、パンチを食らってもこれに耐えながら徐々に立ち上がっていく。
　KENTAもフライングメイヤーからサッカーボールキックで追撃。それでも棚橋は立ち上がりエルボーの連打で反撃だ。さらにフライングフォアアームを炸裂させると、コーナーに移動したKENTAに突撃した棚橋。
　KENTAが足を突き出して迎撃してくるとこれをキャッチしてロープに右足を固定。左足にドラゴンスクリューだ。続けてドラゴンスクリューを決めるとグラウンド式のドラゴンスクリューも炸裂させる。そしてテキサスクローバーホールドだ。
　ここはKENTAも棚橋がガッチリと腰を落とす前にロープエスケープ。ならばと棚橋はロープに飛んでスリングブレイドを発射だ。しかし、KENTAはこれをかわしてスクールボーイ。コーナーで棚橋を待ち受けスイング式のスタンガンを狙う。
　これを察知していた棚橋はKENTAをリングに放り投げる。しかし、KENTAも続いて突進してきた棚橋にパワースラムで反撃。ミドルキックとソバットからフィッシャーマンバスターで追撃だ。そしてコーナートップに上がるとダイビングラリアットを炸裂させる。
　KENTAは倒れた棚橋を蹴り飛ばしながらエプロンに出すとグリーンキラーを狙う。棚橋はこれを阻止して、逆に場外にKENTAを放り投げる。しかし、KENTAもすぐさまエプロンに戻ると棚橋のエルボーを食らいながらもトップロープを使ってのスタンガンだ。
　そして、エプロンを使って場外方向へ断崖式のグリーンキラーを炸裂させる。KENTAは先にリングへ。ダメージの深い棚橋はカウント19でなんとか生還。KENTAは串刺し式のフロントキックから、座り込んだ棚橋の顔面に低空のドロップキックで串刺しだ。
　続けてダイビングフットスタンプを放ったKENTA。そして、go 2 sleepを仕掛けたKENTA。だが、棚橋はKENTAの膝をキャッチ。ドラゴンスクリューで切り返す。そして、膝立ちになってKENTAとエルボー合戦だ。
　お互いに一歩も引かず、立ち上がってエルボーを打ち合う。両者エキサイトしてお互いの髪の毛を掴み合いレフェリーが止めるが、これを振り切り、再びエルボー合戦だ。ここで競り勝ったのは棚橋。KENTAを打ち倒すと、もう一発エルボーを放つ。
　しかし、KENTAはこれを避けてレフェリーの方向にプッシュ。レフェリーが逃げると、それを追いかけて強引に棚橋をぶつけに行く。しかし、棚橋はすぐさま低空のドロップキックで反撃。コーナーに座り込んだKENTAにエルボーを連打。KENTAと柴田が得意とする低空のドロップキックを発射だ。
　だが、KENTAはこれをレフェリーを盾にして防御。レフェリーがいない隙きに棚橋の急所に一撃だ。そして、リング下から因縁の壊れたブリーフケースを取り出してリングへ。立ち上がった棚橋の脳天をぶっ叩く。
　これに怒った柴田が放送席からリングへ。もう一発放とうとするKENTAの前に立ちはだかり強烈なフロントキックでお仕置きだ。そして倒れているレフェリーをリングに戻すと棚橋に檄を飛ばす。
　これに応えて雄叫びを上げる棚橋。スリングブレイドを発射だ。KENTAもこれをかわしてgo 2 sleepを仕掛けるが、棚橋はこれを着地して阻止。スイング＆シャウトで切り返すとスリングブレイドを2連発だ。しかし、KENTAもブサイクへの膝蹴りで反撃する。
　続けてブサイクへの膝蹴りを放ったKENTAだが、棚橋もカウント2でキックアウト。ならばと「見てろ、柴田！」と叫んでトドメのgo 2 sleepだ。しかし、これも決めさせない棚橋はドラゴンスープレックスで投げ飛ばす。
　続けて、棚橋も「見てろ、柴田！」とと叫んでコーナーで座り込んでいたKENTAの顔面に低空のドロップキックだ。そして、コーナートップに上がって、立ち上がってきたKENTAをハイフライフローで圧殺。続けてトドメのハイフライフローを投下し、ついに3カウントを奪ったのだった。

棚橋「まだどうなるかわかんないけど……俺がいきます。もっと、資格のある選手がいると考える人もいるかもしれない。いるかもしれないけど、明日試合ない選手が限られてるし、（※軽く笑みをこぼしながら）ほかに誰も言ってないんだったら……。自力で、自分の力で、IWGPにたどり着くのが一番かっこいいのはわかってる。この、こういった負傷欠場、まだわかんないけど、僕も負傷欠場して、ほかの選手に何度も救ってもらったこともあるし、言ったらば、この仕事に限らず、今のこの世界、助け合って生きていかないといけないじゃん。はあ、はあ、はあ……100日後に試合がある棚橋。現在62日目。志３分の２ですけども、しっかりとした時間を過ごしてきたので。最後まで、俺はね、飯伏の選択を尊重しますよ。尊重します。それだけの大舞台だから。ただ、俺はいつでも、やってやりますから。

　
（※少しの沈黙ののち）こういうのね、俗にね、俗に、“タナボタ”っていうんですよ……」
－－かつての名門校が久々に甲子園に行く感じ……。
棚橋「うまいこと言いますね（微笑）。僕もかつてね、甲子園（を目指した）球児でしたから。でもね、昔すごかったからじゃ、今は通用しないんですよ。毎日練習して、毎日考えて、毎日プロレスを思って、毎日プロレスのこと考えて。プロレスに費やした時間、その熱量がきっとね、自分に返ってくると思うから。よしっ。どうなろうとも、どう転ぼうとも、（※決意を固めたような表情で）俺がいきます。よしっ……」

KENTA「ああやって、ああやって棚橋は、いつでも、いつでも輝いて、アホの新日本のファンのこと、照らし続けてりゃいいんだよ。それよりあいつの……いつか沈めてやるよ。それから、柴田……面白いことしてくれんじゃないか。よ～く覚えとく……」