昨日の大阪大会に続き、7.25東京ドーム大会で行われるIWGPタッグ王座戦の前哨戦。昨日タイチに敗れた内藤と、SANADAとダブルフォールで引き分けたザックがシングルマッチで対戦する。

　ゴングが鳴ると、内藤は手四つで組むと見せかけて、なかなか組まない。ならばとザックは強引に組みついてロープに押し込んでブレイク。その隙きに内藤はガットショットで一撃食らわせて場外に落とすして優位に立ってみせる。
　ザックが戻ってくると今度はちゃんと手四つで組みつつ、すかさず土手っ腹にガットショット。そして、またも場外に落とすと、ザックも鉄柵を蹴飛ばして激怒だ。だが、戻ってきたザックにまたもガットショットを食らわせて、場外へ。
　ザックが戻ってくると、今度は自身が場外に逃亡してしまう。苛立つザックが追いかけてくると逃げて、先にリングへ。ザックが戻ってきたところでマンハッタンドロップを食らわせてから、傷めているザックの左膝に低空のドロップキックだ。
　そして、小馬鹿にするように左膝に集中攻撃。続けてまたも場外に引きずり出すと鉄柵に叩きつけ、左膝を鉄柵に絡めてダメージを与えていく。いち早くリングに戻っていた内藤は、ザックが戻ってくると左膝にストンピングを連打だ。
　さらにメキシコ式足4の字固めを仕掛ける内藤。ザックが体を回転してロープエスケープするとリバースのインディアンデスロックに切り替え、そのまま後方に倒れてさらにダメージを与える。続けてニークラッシャーを仕掛けた内藤。
　だが、これを踏ん張ったザックは内藤の低空ドロップキックをかわして、倒れた内藤にネックツイストで反撃開始。まずはヘッドシザースで首を絞めてから、足を固めた複合関節技。さらにロープを掴んでダメージを与える。
　内藤が場外に逃亡すると追いかけてエルボースマッシュを連打。そして、徹底的に傷めつけてから自身はリングへ。内藤が戻ってくるとロープ際で迎え撃ち、首を踏みつけていく。そして頭部を蹴飛ばすザック。内藤も逆水平チョップで反撃だ。
　そして、エルボー合戦からマンハッタンドロップを繰り出し、低空のドロップキックをまたも左膝に炸裂させる。内藤はザックをロープに飛ばすとバックエルボー。さらに低空のドロップキックを後頭部に一撃だ。
　続けて、ザックをコーナーに飛ばし、ロープを飛び越えたドロップキックを、一旦フェイントしてから左膝にぶち込む。そして、ザックの右腕を掴んだままバックエルボーを首筋に連発。続けて左足にエルボーを落としてからトーホールドだ。
　ザックもスリーパーをしながら防御するが、結局ここはロープエスケープ。内藤はグロリアを狙うが、これはザックも阻止。フライングメイヤーで内藤を倒すとネックツイストで首を捻り、続けてフルネルソンに捕獲する。
　内藤が逃れると回転しながら足を掴み、左腕にオーバーヘッドキックを発射。しかし、これをスカした内藤は低空のドロップキックでまたも左膝に一撃。続けてトランキーロレッグロックに捕獲する。
　ザックがロープエスケープすると右腕を掴んでのエルボーを連発する内藤。左膝にもストンピングで一撃だ。だが、ザックもエルボースマッシュで反撃。オーバーヘッドキックで左腕を蹴り飛ばすと、ロープに飛んだ内藤に絡みついてフロントネックロックだ。
　内藤はこれをコーナーに運んで逃れるが、ザックはコーナーからジャンプして飛びつきのスイング式DDTを仕掛ける。そして内藤をマットに串刺しにしてから、三角絞めに捕らえたザック。ここは内藤もロープエスケープ。
　内藤がチョップで反撃すると、ザックもエルボースマッシュで応戦。しかし、内藤は関節蹴りでザックをダウンさせると、挑発するようにエルボースマッシュを誘う。ザックがエルボースマッシュを放ってくると、すぐさま左膝への関節蹴りだ。
　そして倒れたところでストンピングで左膝に滅多打ち。さらに反撃してきたザックを捕まえて、セカンドロープを踏み台にしてのスイング式DDTを繰り出した内藤。続けてザックをコーナートップへと上げると雪崩式のフランケンシュタイナーだ。
　そしてコリエンド式デスティーノを狙った内藤。ザックのフロントキックに阻止されるが、ロープに飛ばされそうになったところを阻止して延髄斬りを食らわせる。そして再びグロリアを狙う内藤。
　しかし、ザックもこれを阻止。背後に回ってスリーパーだ。内藤がこれを逃れるとエルボースマッシュで一撃。続いてショルダーネックブリーカーを狙う内藤を切り返して逆さ押さえ込みで転がしてうつ伏せにするとネックツイストだ。
　そして串刺し式のエルボースマッシュからスリーパー。さらに内藤の両腕を自身の両足で絡めてのドラゴンスリーパーで絞め上げていく。続けてザックドライバーを狙ったザック。しかし、後方に着地して逃れた内藤は、ザックの左膝裏に低空のドロップキックだ。
　そして、コーナーに逃れていたザックの左膝に低空のドロップキックを食らわせた内藤。自らコーナーに上がってエスペランサだ。さらにコリエンド式デスティーノを放つとバレンティアへ。だが、ザックも回避してドラゴンスープレックスだ。
　ならばと内藤もすぐさま立ち上がってドラゴンスープレックスでお返し。立ち上がってきたザックを一度背中合わせで捕まえると、左腕を掴んだ状態でエルボーと関節蹴りを連打だ。さらに延髄斬りも炸裂させた内藤。
　しかし、ザックも倒れずに内藤に対してPKで反撃だ。そしてザックドライバーを狙ったザック。だが、内藤はこれをバレンティアに切り返してマットに串刺し。最後はデスティーノでトドメを刺して、3カウントを奪ったのだった。

　
内藤「（※フロアにIWGPタッグのベルトを置いて）SANADAは？ 帰っちゃった？ 早いな、帰るのが。待っててくれてもいいじゃねえかよ……。まず初めに、まず初めに、リング上で、『コロナの影響でいろいろ大変な状況の中、大阪2連戦にお集まりくださった皆様、心よりお詫び申し上げます』って言っちゃったかな？ ちょっとうろ覚えだけどね。『お詫び申し上げます』って言っちゃった気がした。それは『お礼申し上げます』と間違えたんでね。ちょっと焦っちまったよ」
　

　
内藤「それにしても、リング上で言った通り、タイチ、ザック・セイバーJr.、対戦相手として、俺は大好きだよ。なぜか俺、嫌われちゃってるけどさ、俺は大好きだよ。こうしてノンタイトルの、タイトルマッチと、なんならあまり関係ないかもしれないこのタッグマッチ、俺はすげえ楽しいんだよ。それは対戦相手がタイチ、ザック・セイバーJr.だから。いやあ、楽しいな。楽しい相手だよ。そんな対戦相手と、東京ドーム大会のセミファイナルで、IWGPタッグ選手権試合を行えること、俺はすごくうれしく思いますよ。きっと彼ら2人も、俺のこと好きでしょ？ もう好きになったんじゃないの？ 明後日の東京ドーム大会が待ち遠しくてしょうがねえよな？ 俺もだよ。でもそこは、いつものあれ。そう、まさに、トランキーロ、あっせんなよ……」
　

　
内藤「じゃあ、次は、俺、明日の名古屋大会お休みなんでね。残念ながらお休みなんで、明後日の東京ドーム大会でまたお会いしましょう。（※ベルトを拾い上げて控室に戻ろうとしたが、思い出したように）あっ、そういえば……（※集まっているマスコミの顔を1人ひとり確認して）今日、東京スポーツ岡本記者は来てないの？ 噂では、いるって聞いたんだけどね。なんでコメントスペースにいないんだろうね？ まあ、いいや。ちょっと用事があるからさ、この映像、どうせ見てるんでしょ？ ならすぐに、俺の携帯電話に着信をくださいよ。そこは、ノー・トランキーロ。焦った方がいいぜ。カブロン！」
　
　

　
タイチ「（※ザックに肩を貸して引き揚げてくる。ザックはコメントスペースにたどり着くや、崩れ落ちてフロアに座り込む）まあ、いいんだ、今日は。いいんだ。たまたま。昨日、SANAやんにやられたヒザが……。今日はいい」
　

　
ザック「今日はなにも言い訳できない。なにも……」
タイチ「今日はいい。今日は負けた。逆に、獲られるものはなんもねえ。ザック、いいんだ。気にすんな」
ザック「何としてでもナイトーの野郎を倒しかった」
タイチ「たまたまだ。SANAやんにやられたヒザ（が敗因）。内藤じゃない。内藤に負けたんじゃない。SANAやんに負けたんだ」
　

　
ザック「何も言い訳はしない。ナイトーをタップアウトさせて、ギブアップで俺が勝ってるはずだった。ザックドライバーであいつの頭から落としてやりたかった。でも日曜、東京ドームで俺がナイトーをタップアウトさせる。ナイトー、“トランキーロ”になるのはお前の方だ。絶対に東京ドームでお前をギブアップさせてやる」
タイチ「なあザック、内藤に2回もやられちまったんだ。その分は明後日、思いっきり返してやるぜ。今日の（負け）はいいんだ。東京ドームで（ベルトを）取り返す。その方が重要だ。さっさと東京帰ろうぜ（※と言ってザックを抱え起こす）。クソみてえな大阪、帰ろ」
ザック「大阪ではどうも運がない。さっさと東京に帰りたい。東京の方がいいよ」
　

　
タイチ「さっさと東京帰って。明後日が一番大事だ。2週間チャンピオン、明後日、会おうぜ。（※リング上で内藤がマイクでしゃべっている声から『タイチ』『ザック』の名前が聞こえてきて、アリーナの方に向かって）なに！（※と一言叫んでから控室へ消えていった）」