第3試合は棚橋弘至&田口隆祐&ロッキー・ロメロvsKENTA&高橋裕二郎&エル・ファンタズモ。『NJPW STRONG』でアメリカマットを中心に活動するロッキーは、ひさしぶりの日本マット参戦。KENTAも4.20後楽園以降、約2カ月半ぶりにBULLET CLUBに合流を果たす。
田口は王冠を被り、中邑真輔のような仕草を見せながら入場。棚橋は場内に肉体をアピール。BULLET CLUBは試合前、Too Sweetサインをかわす。
棚橋は先発を買って出ると、KENTAを指名。それにKENTAも応え、まずは両者が対峙。だが、KENTAはすばやくファンタズモにスイッチし、棚橋は肩すかしを食らう。
すると棚橋はファンタズモをすかし、田口と交代。田口とファンタズモは互いにTシャツをアピール。そして田口は交換を要求。だが、ファンタズモは受け取った田口のTシャツで、首を絞める。続いてロープワークの攻防となり、ファンタズモは田口を延々と走らせる。
疲れた田口は最後、ファンタズモにつまずいてしまう。だが、スキをついてファンタズモに延髄斬りをヒット。
そして、棚橋組はファンタズモにトレイン攻撃。と思いきや、田口&ロッキーは棚橋に一人トレイン攻撃を指示。棚橋は必死にファンタズモに連続で串刺しボディプレス。
続いて田口とロッキーは、互いにファンタズモに相手を投げようとし、息が合わず呼吸が乱れる。あっさりと切り抜けたファンタズモは、田口を自軍コーナーに運ぶ。
スイッチした裕二郎は田口にパンチ。田口は場外にエスケープするも、KENTAが田口の臀部にキックを連発。田口はフェンス外に吹っ飛んでしまう。すると、KENTAが蹴りで田口をフェンスの内部に戻す。
KENTAが田口をリングに上げると、裕二郎がカバー。しかし、田口はカウント2でキックアウト。続いて裕二郎は田口にバックドロップ。
スイッチしたKENTAは田口の臀部にキックを連発。田口は「来いよ、コラ!」と気合いを入れるも、KENTAの蹴りにあえなくダウン。
KENTAは田口にバックエルボー。さらに相手コーナーの棚橋にもエルボー。
次はファンタズモが田口にスリーパー。その体勢で三点倒立を見せる。田口は切り抜けるとヒップアタックへ。だが、ファンタズモはアトミックドロップで迎撃。さらに掟破りのヒップアタックへ。しかし、これは田口がかわす。
次はロッキーとファンタズモのマッチアップ。ロッキーはファンタズモをヒップアタックで吹っ飛ばすと、裕二郎にはティヘラ。
勢いに乗るロッキーはファンタズモに「フォーエバー!」と叫びながらラリアット。さらにトルネードDDTを炸裂。
ロッキーはランニングしてのスライスロッキー。そしてアームブリーカーからブレーンバスターの体勢に。
だが、ファンタズモは着地して背中に引っかき攻撃。だが、ロッキーもノミスギニーで反撃。するとファンタズモはロッキーの左足を踏みつける。ロッキーもアッパーを返すが、ここでダブルダウンに。
今度は棚橋とKENTAのマッチアップ。KENTAは棚橋の攻撃をかわして田口にエルボー。田口はエプロンに踏みとどまると、「コラー!」と拳を振り上げてKENTAを威嚇。そこに棚橋が突進すると、KENTAはかわして田口との同士打ちを誘う。
そしてKENTAは棚橋に顔面かきむしり。さらにフロントキックを顔面に連発。だが、三発目は棚橋がドラゴンスクリューで切り返す。
棚橋はKENTAをボディスラムで叩きつけ、セカンドロープからサンセットフリップ。カバーはKENTAがカウント2でキックアウト。
すると棚橋はスリングブレイドを狙うも、KENTAは両肩に担ぎ上げてgo 2 sleepの体勢に。棚橋も回避し、技の読み合いに。
続いて棚橋とKENTAはエルボー合戦に突入。これを制した棚橋はロープへ。だが、KENTAはカウンターのキチンシンク。
スイッチした裕二郎は棚橋に串刺しフロントキック。続いてファンタズモがバズソーキック、そして裕二郎がフィッシャーマンズバスターで叩きつけるが、カバーは田口がカット。
棚橋は裕二郎に張り手を見舞いロープへ。だが、裕二郎はラリアット。そしてインカレスラムで叩きつけてカバーするが、棚橋はカウント2でキックアウト。
裕二郎は雄叫びを上げ、ピンプジュースの体勢に。しかし、棚橋は切り抜ける。ならばと裕二郎はマイアミシャインを狙う。だが、棚橋はツイスト&シャウトで切り抜け、さらにスリングブレイド。しかし、カバーはKENTAとファンタズモがカット。
すると、田口&ロッキーがKENTAとファンタズモを場外に放り投げ、同時にプランチャを炸裂。その間に棚橋は裕二郎にハイフライフローを決め、3カウントを奪取した。
ロッキー「カントク、調子はどうだ? 大丈夫か? 久しぶりに会えて嬉しいよ。(日本語で)オヒサシブリ」
田口「お久しぶり」
ロッキー「(日本語で)オヒサシブリ今日はよくやってくれた。スゴイ」
田口「ベストコーチは君の方だ」
ロッキー「ありがとな。久しぶりに日本に来れた。タグチ、質問がある。それ(王冠)はなんなんだ?」
田口「アイ・アム・キング」
ロッキー「何のキングだ?」
田口「コーチ界のキングだ」
ロッキー「それは俺のパクリか? 俺はキング・オブ・スニーキー・スタイルだぞ。俺から盗んだのか?」
田口「違うよ、昨日買った。これで私もキングだ」
ロッキー「ならいい。これで2人ともキングだな! ”メガコーチズ”復活だ。次のシーズンの準備はできてるか?狙うは優勝だ。さて、俺たち”キングコーチ”が次に目指すは?」
田口「ジュニアタッグタイトル?」
ロッキー「俺は挑戦したくない」
田口「楽勝だって」
ロッキー「楽勝なわけがないだろ! 相手はファンタズモと石森だぞ! 簡単に取れるわけない。日本語で話してくれていいぞ」
田口「はい、すみません。今日からですよ、伝説ですよ。伝説、何でしたっけ? 簡単な英語ですよね。ハイ、忘れました。でも」
ーーレジェンド
ロッキー「LEGEND」
田口「はい、そうです。始まりです、今日から。はじまりです。それからタッグとは別ですけど、KENTA! オイKENTA! 何発、何発ひとのケツ蹴れば気が済むんだ、オイ! 3発までって決まってるだろうがっ! ケツを蹴っていいのは3発までだ!! 4発も5発も6発も7発も8発も9発も10発も蹴って、どうなると思ってる人のケツは。割れるでしょうが〜ケツが! もうちょっと人のケツの事を考えなさい! 今日は、今日のところは耐えられたけど、明日もう耐えられないかもしれないからな」
ロッキー「(日本語で)アシタ、アシタ」
田口「それだけはちゃんと、考えておくように、はい。もうこれ以上蹴られたらギブアップだよ!」
ロッキー「ネバー・ギブアップだ!」
棚橋「ハァ……。帰ってきましたね。10年ぶりに、この“真駒内”に、ね。10年前はメインイベントで“IWGP”の選手権で、対戦相手バーナードで……ああ、そうか。あれから10年か。ハァ、早かったですけど、とても充実してましたし。ハァ、この10年というのは本当にいい事ばかりでしたね、はい。ただ、ここ2年間、ここ2年間でね、新日本だけじゃなくて、日本全国が、いや、世界がね、大変な状況になってますけれども、やっぱり人間ね、どこかに……どこかからエネルギーを得て、それはもう食べ物とかじゃなくてね。どっかからやる気だったり、モチベーションだったり、そういうエネルギーを得ないと、この状況、前進んで行くのが難しいと思う。でも、ボク今日、この会場に来て、いろんな事思ったしね、“そうか……10年前はチャンピオンだった”って。そうか……あん時と今、何が違うか。もちろん年齢も違うし、ね、肉体も変わってきてる。ただ、唯一変わらないのは、唯一変わらないのはプロレスを盛り上げたいっていうその気持ち。だからこれをね、どんだけ苦しくてもプロレスをまた盛り上げるんだっていうね、ところをしっかり忘れずに明日から、また頑張っていきます。あ、あとKENTA。オレが挑発してんだから、勝ってんだから最後のシングルマッチ。どんと構えていなさい。はい」
ファンタズモ「ジーザス! “IWGPジュニアタッグ”のベルトは、BULLET CLUBイチかわいい俺たち2人が守る。なんだこのクソみたいなTシャツは? こんなん買う奴がいるのか?
こんなんよりファンタズモの”SLUMMER”…いや、”SUMMER SLIME”Tシャツを買えよ。噛んじまった。俺のTシャツの方が何倍もイケてるだろ? (田口の)このTシャツなんか着たらバカみたいに見えるぞ。じゃ、俺は水分補給して、(タイトルマッチに向けて)パートナーの戦略を手伝ってやるか。今夜ボーンダディがジュニア2冠王に君臨する」
KENTA「(落ちていた田口のTシャツを踏みつけ、何度か床に叩きつけ)Tシャツ相手にこんな熱くなるヤツ見たことある? ちょ、マジで、ふざけんなマジで。棚橋、マジで、ふざけんなマジで。何アイツ。アイツの何か、どっかの、スポーツ新聞だかなんだかの記事見た? 見てないだろ。見とけよ!! アイツ、何か次のステップに行くための何かこう……寄り道的な感じですっごいオレの事を軽く、すっごいオレの事を軽く扱ってんの! ええ? そんなん許さんよ。最低の男だな、ね。女のことああやって軽く、軽く扱っちゃって……いや、オレ女じゃねえけど、ね。女にもそういう事するタイプだよアレ。軽〜く。なにそれ。ふざけんなよマジで。おまえ、まえオレ、覚えていて欲しいけど、まえ、オレおまえに勝ってるから。わかる? ねえ。ほんで? オレ黙ってる、こんな小さいことは言っちゃいけないと思って別にもう触れないできたけど、ねえ。
オレ(IWGP USヘビー選手件挑戦権利証の)カバン弁償してもらってないから。ええ? こんなこと今更になって言ったら何かオレが凄いしつこい男で何かアレみたいな感じになっちゃうけど、何かなってるかもしんないけど、許せないから。弁償してもらってないから。いや、終わったらいいの? オレがもうアレう〜ん使って挑戦して負けたからもう終わり? いや、違うから。消せない過去ってあるから。わかる? わかる? わかる? わかんねーだろおまえ! マジで、どんどん行くからマジで。ぶっ潰すよ棚橋! 弁償しろおまえ、マジで。ふざけんなよ。ま、結局。久しぶりだなこれな。まあ結局、オレが何が言いたいかっていうと、結局コロナ禍が始まってもう何か1年、2年近く経ってるけど、何も変わらない今のこの状況って何? ってこと。早く、普通の生活に戻りたいって……」
※裕二郎はノーコメント