新日本プロレス創立35周年TOUR Circuit 2007 BEST OF THE SUPER Jr.XIV〜Power Of Mind〜
- 日時
- 2007年6月17日(日) 18:00開場 18:30開始
- 会場
- 東京・後楽園ホール
- 観衆
- 2005
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第7試合 時間無制限1本勝負
BEST OF THE SUPER Jr.XIV 決勝戦-
ミラノコレクションA.T.
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井上 亘
※ミラノがSUPER Jr.初制覇レフェリー|レッドシューズ海野 -
MATCH REPORT
リングに戻った両者はエルボー合戦を開始。そこから井上を後退させたミラノが、パラダイスロック、ロープパラダイス&ドロップキック。
しかし、井上はストマックブロックでミラノに反撃し、低空ドロップキック、ミサイルキック、腕ひしぎ逆十字固め。
ダメージの深いミラノが場外に落ちると、井上はもう一度エプロンを走ってジャンピングニーパットに行くが、なんとミラノがリング下からのドロップキックでこれを迎撃。
リングに戻り、ミラノがバックドロップ、エンポリオアルマニッシュ、雪崩式ダイヤモンドカッター。そして、IR IIに行くが、踏ん張った井上がミラノを後方に投げ捨てる。それでもミラノは、イタリアンストレッチNO.32で井上を捕獲。
こ れをなんとか凌いだ井上は、スピアーでミラノをダウンさせてフォール。だが、ミラノはブリッジで立ち上がり、ラウンドハウスキック。これに対し、ジャーマ ンスープレックスホイップで反撃した井上は雪崩式攻撃を狙うが、ミラノは顔面攻撃で井上をリングに落としてダイブ。だが、これをドロップキックで迎撃した 井上が、ジャーマンスープレックスホールド。さらに井上はスタガリンブローからミラノをフォールするが、カウントは2。
続いて井上はトライアングルランサーに行くが、切り返したミラノがなんとトライアングルランサーで逆襲。その後、ミラノが井上のラリアットをブリッジで回避すると、急停止した井上は上からエルボードロップを投下。
白熱した展開に場内は両者への大コールが巻き起こる。そんな中、井上が雪崩式スタガリンブローの荒技を敢行してミラノをフォール。だが、これもカウントは2。
苦しいミラノは井上の延髄にエルボーを入れ、シャイニングケンカキックで逆襲。さらに、井上の串刺し攻撃をキックで回避し、雪崩式アームブリーカー。そして、トラースキックからヴィクトリア・ミラネーゼで固めるが、カウントは2。
両者への大コールが交錯する中、井上がミラノをトライアングルランサーで捕獲。ミラノがロープに脚を伸ばすと、リング中央に引っ張り込んでさらに絞り上げる。逃げることを諦めたミラノは体を起こして井上を丸め込むものの、カウントは2。
立 ち上がった井上は、ミラノに向かってスピアーで飛び込むが、ミラノは体を沈めて回避。そして、シャイニングケンカキック、アルマニッシュエクスチェンジか らヴィクトリア・ミラネーゼ。これでついに3カウントとなり、ミラノが「BEST OF THE SUPER Jr.XIV」の覇者となった。
優勝セレモニーのあと、「SUPER Jr.」初出場にして初優勝という快挙を成し遂げたミラノが、優勝インタビューを受ける。
ミ ラノ「初出場初優勝。それは、(SUPER Jr.)第1回目の人以外、誰もやったことがない。非常に勲章になると思っていたので、誰が無理と言おうが、絶対にやってやろうと思っていました(場内大 歓声)。でも、知ってるぞ。(観客の)半分以上、『亘〜!』って応援してたろ! (場内大爆笑&ミラノへの大歓声) でもな! 見ての通り、“イタリア革命”はまだまだ続くからな! みんな、“イタリア革命”について来い!」
そして、ミラノは四方のコーナーに上がってガッツポーズを決め、ファンの声援に応えた。
COMMENT
ミラノ「(外にいた大勢の観衆を見 て)みんな、俺のために、集まってくれたんだ!! とりあえず、初出場・初優勝。“イタリア革命”は起きたからな。これは誰にも越せない勲章だと思っているよ。今日、BEST OF THE SUPER Jr.で優勝して、IWGP Jr.挑戦。それもいいよ。でもな、次はG1(CLIMAX)だろ! SUPER Jr.がG1の予選だとは思わないよ。でも、初出場・初優勝したんだぞ。G1、初出場させてくれっていう権利くらいあるだろ? G1に俺が初出場して、またそこでも“イタリア革命”を起こしてやるよ! IWGP Jr.はブラザー(稔)が持っているから、それはちょっと置いておいて、俺をG1にエントリーさせろ! とりあえず、今の俺の気持ちは『次はG1』。今日はこの余韻に浸ってゆっくり休むよ。俺は、自分が歩んできた道は決していい道だと思わないけど、自分がそ れでいいと思って楽しみながらメキシコやアメリカを回ってきて、今日、“ニュージャパンドリーム”を実現させた。今度はもう一段階上の“ニュージャパンド リーム”を目指すからな。これは想定内だよ。誰も予想しないことをやらないと、プロレス界は面白くもなんともない。いいか、俺がやる。“イタリア革命”は 続いてるんだ! 日本で一番メジャーな団体のJr.のトップになったんだ。次はなんだ。俺は次、ヘビーに行って、G1を制してやる! アイツ(井上)も、今日獲らなきゃという気持ちが強かったけど、逆を言えばアイツはずっと新日本で決められたレールを走ってきたヤツなんで。俺は、自分で (道を)切り開いてきた。俺こそ、今日実績を残さなかったら、後がなかった。俺は生死が懸かっていた。その差だよ。アイツは1本筋道をしっかり通して、真 面目にコツコツやってきたかもしれない。でも、今日明暗を分けたのは引き出しの(数)、幅の差だと思う。でも、アイツは本当に強かった。超強かった。何度 もダメだと思ったけど、意地だけでなんとか勝つことが出来たけど、明日やったら俺は負けるかもしれない。俺はアイツのことが大嫌いだったけど、今日で大好 きになった。一緒にSUPER Jr.の決勝に上がって、敵は伝説とか過去の大会だとか思っていた。アイツもそう思っていたと思う。俺はここ(脚)をケガしているよ。でも、(井上は)そ こを狙わないで、真正面から来てくれた。俺も真正面から行った。それで、こういう勝敗が生まれた。アイツは凄く強かった。アイツだからこういう試合ができ た。井上亘、キャリアはほとんど変わらないけど、これからもアイツとは切磋琢磨して、Jr.のトップ、新日本のトップへ一緒に向かって行きたいと思いま す。でも、リング上で浴びるあの声援。あれは忘れられない。これが、魔力、魔法だとしたら、俺はニュージャパンのリングから離れられない。アメリカに行こ うとか、メキシコに行こうとか、今は思えないですね。ニュージャパンのリングで、“イタリア革命”を起こす。俺は日本でデビューできなかったけど、頑張れ ばこうやって頂点に立てる。それを証明できたから、ますます上に行きますよ」
井上「俺が新日本のトップに立つには、あと何が足りないんで すか。何が足りないんだ……。俺はこんな悔しい思いしたくないから! あと、何が足りないんだよ。公式戦だってそうだ。去年は、ただのトップ通過だったよ。だけど、公式戦でも、自分が去年とは違う井上亘だということを、ライ ガーを倒して全勝で予選通過してアピールするのに、何であそこでライガーから俺は獲れないんだ。俺は、ブロック1位とかを目指してんじゃねぇんだよ! 新日本のトップを……。何で最後で負けんだ、俺! 何が足んねぇんだ、分かんねぇよ! オラァ!!」