愛知県の名古屋国際会議場・イベントホールで開催される『KIZUNA ROAD 2021』第9戦。7月に行われるタイトルマッチの前哨戦を主体に、全5試合が組まれた。
オープニングマッチは、タイガー&田口のJr.コンビが、辻&上村のヤングライオンコンビと対決。
先発した田口と上村が互角の勝負を繰り広げたのち、タイガーと辻が対峙。タイガーがヘッドロックで絞り上げ、ショルダータックルを見舞う。
さらにタイガーは、辻の動きを先読みし、ローキック連打を浴びせる。だが、辻がカウンターボディスラムで投げ捨て、ランニングボディプレスで押し潰す。
タッチを受けた上村は、タイガーのローキック連打を耐え、エルボーの乱れ打ちで報復。そして、ストンピングから押さえ込みを連発し、体力を削っていく。
タイガーの劣勢は続き、上村がアームホイップ、ランニングエルボードロップ、辻が逆水平チョップ連打、ストンピング連打、踏みつけ攻撃。だが、タイガーは自分を羽交い絞めにした辻にをカンガルーキックで蹴散らし、上村にローリングソバットを食らわせた。
これで田口が登場し、上村と辻にランニングヒップアタックを連発。そして、場外からのジャンピングヒップアタック、スワンダイブヒップアタックで上村に追い討ちをかける。
続いて田口はスリーアミーゴを繰り出すが、上村が脱出し、カウンタードロップキックで逆襲。タッチを受けた辻が、串刺しジャンピングエルボー、ランニングドロップキック、アバランシュホールドで田口に追撃する。
さらに辻&上村がダブルカウンターバックエルボー、ダブルジャンピングエルボードロップ、合体ブレーンバスターを田口に食らわせ、辻が逆エビ固めで捕獲。それを田口がアンクルホールドへ切り返すも、上村がカットへ入る。
すると、タイガーが上村にローリングソバットを見舞い、タイガードライバーで叩きつける。その直後、田口がアンクルホールドを繰り出すが、辻がロープへ逃れる。
次に田口はギタり、スライディングケツで辻に追い討ち。それでも辻はアンクルホールドを切り返して丸め込むが、田口がキックアウトしたと同時にオーマイ&ガーアンクルへ移行し、ギブアップを奪った。
タイガー「僕、たぶん2年ぶりぐらいの名古屋ですね。腸の病気やってから(名古屋に来るのは)初めてなんでね。前回来たときの名古屋よりも、やはり状況が変わってるし、なかなかお客さんも声を出さないっていう……なんだろ、爆発ができない部分でね。その中でもこうやって僕は、名古屋に戻ってこれてうれしいですね。また辻と上村、一昨日から(参戦が)始まって、僕、(彼らと対戦するの)2回目なんですけども、やはりすごく成長してるし、今日なにか違うことやろうっていうのが彼らには見えますよね。やはりそれは僕も監督も、見習わなきゃいけない部分でね。変えなきゃいけないっていう。まあ、そういう部分では、刺激を今日もらった。またもらっちゃった。僕のタイミング、技のタイミングだとか、ちょっとズレたりとかいろいろあったけども、いかんせんこないだも言ったんだけど、やはり僕も田口監督もだけど、試合数が少ないよね。会社もうまくバランスを取って考えてもらいたいね。やはり、いつも田口監督と朝、練習で道場で一緒だけど、モチベーションっていうものがね。俺らレスラーだから。闘ってナンボ。やはり毎日闘ってリズムを作りたいし、自分たちのコンディションも作りたい。でも、いまなかなか……もちろんコロナ(ウイルス)のせいもあるから一概には言えないんだけど、もうちょっとバランスを取って(試合を)組んでもらいたいな。切実たる思いですね。引退したわけじゃないんだから。(※田口に向かって)今日はどうもありがとうございました」
田口「(※グータッチを交わしながら)ありがとうございました。(※タイガーが先に控室に向かった後で)タイガーさんがおっしゃいましたけど、試合数が少ないんで、体がキツイです。試合やってるほうが……。試合に体が順応して、そういう体に仕上がっていくんで。プロレス用の体に。スポットスポットで(試合に)出るとキツイですけど、そうも言ってられないんで、私はキングになるという目標を新たに立て、2021年は監督からキングへと進化をしていきますんで。下半期、この感じでいけば、去年と同様に、年末に『(BEST OF THE)SUPER Jr.』があるでしょうから。おそらくあると思ってるんで、それに向けてしっかりと。いい体を休める時だと思って。キングになるという新しい目標ができましたんで。目標に向けての時間ということで。後半の巻き返しに期待してください。あとは上村、辻……とにかく成長著しいです。今日は、今日はヤバイと思いました。タイガーさんに助けられたんで。キングにふさわしい人間に生まれ変わります」
上村「(※しばらく沈黙が続く。何か言おうとするが、その言葉を押し殺して)明日こそは勝つ(※と一言だけ残して立ち去る)」
辻「今日も上村と組んで勝てなかった。何が足りないんだ。どうにかして結果を残さなくちゃいけないんだ」