第1試合は上村優也とタイチがシングルマッチで激突。今シリーズの後楽園大会で、上村は同期の辻陽太と同じく、後楽園で上位陣とのシングル対決が連日続く。6.14後楽園で鈴木みのる、6.15後楽園でザック・セイバーJr.、6.16後楽園で棚橋弘至と連敗を喫しているが、現IWGPタッグ王者のタイチを相手に大番狂わせを狙う。

　タイチはIWGPタッグのベルトを携えて入場。ゴング前、タイチは力士のように腹を叩き、塩を撒く仕草。

　ゴングと同時に上村はエルボーを連発。さらに打点の高いドロップキック、フライングフォアアームとたたみかける。
　場外に下りたタイチを上村は追いかける。タイチは上村を鉄柵に投げつけようとするが、逆に上村が叩きつける。
　さらに上村はエプロンからダッシュしてフライングクロスボディ。上村はタイチをリングに戻してカバーするが、これはカウント2。
　すると上村はストンピング、エルボーとたたみかける。さらに串刺しエルボーを狙うも、かわしたタイチは顔面にジャンピングキック。そして、ダウンした上村を挑発するように蹴りつける。
　タイチは上村の顔面に足を押しつける。そして無理やり立たせるが、上村は気合のエルボー。しかし、仁王立ちのタイチはソバット。さらにフライングメイヤーから背中にサッカーボールキック。
　続いてタイチは拷問式コブラツイスト。その状態でチョーク攻撃まで見舞う。上村は必死にロープエスケープ。
　タイチは「立ってみろ、コラ！」と挑発。そして蹴りを見舞うが、上村は切り抜けるとエルボー。そして、タイチのフロントキックを食らうも、カウンターのドロップキックを突き刺す。
　上村は串刺しドロップキックからバックドロップの体勢に。だが、こらえたタイチがバックドロップを狙う。しかし、上村は切り抜けて抱え込み式のバックドロップ。
　続いて上村は逆エビ固め。「来い、小僧！　効かねえぞ！」とタイチが挑発すると、さらに上村は締め上げる。だが、タイチにロープに逃げられてしまう。
　上村は閂スープレックスの体勢に入るも、こらえたタイチは下手投げ。そしてアックスボンバーを繰り出すが、しのいだ上村は閂スープレックスを炸裂。
　上村はエプロンに出ると、スワンダイブのフライングクロスボディ。だが、タイチはかわし、アックスボンバーをヒット。しかし、カバーは上村がカウント2でキックアウト。
　ならばとタイチはタイチ式ラストライドを狙うも、上村はウラカン・ラナで返す。タイチはキックアウトすると、上村の顔面にジャンピングキック。そして、最後はタイチ式ラストライドで上村を仕留めた。

　試合後、タイチはあっという間にリングを下りて花道を引き上げた。KO状態の上村はセコンドの肩を借りて退場。

　
タイチ「まだまだだな、小僧。でも、いいよ。お前と辻、いいな。もっと強くなりたかったらよ、俺の部屋に来てよ、稽古つけてやるよ、朝から。朝稽古つけてやる。辻もよ、いい反応してたよ。俺の右の……いや左の下手投げをこらえたからな。上村の野郎も右の下手投げ、すぐ立ち上がった。いいじゃない。その後、閂（カンヌキ）か？　お前も相撲道あるじゃねえか。俺のところに来い。俺が親方になって、お前らをいい関取に育ててやる。内藤、SANADAよりいいんじゃねえの？　まあ、ないけど、この後、もしザックが負けることがあるなら、札幌は先にお前らにやらせてやるよ、辻と上村。

内藤、SANADA、やるんだったら、もっと熱いものくれよ、俺に。新弟子みたいに、序二段、序の口のあいつらみたいに熱いものくれよ。伝わんねえな。札幌が盛り上がんねえぞ。ただでさえ、また内藤vsタイチかって、札幌も思ってんじゃねえの？　もうちょっとチャレンジャーらしく熱く来いよ」

上村「（スタッフに肩を借りて、息も絶え絶えにフラフラな足取りで現れて）クソッ！　俺が見たかった、戦いたかったタイチは今日みたいなタイチだ。でも、まだまだ、まだまだこんなもんじゃねえ。もっと強くなって、もっとデカくなって、あんたの前に、俺が勝つまで何回でも立ってやる。今日はまだ始まりです。ありがとうございました」