第4試合は棚橋弘至&矢野通&田口隆祐vsジェイ・ホワイト&EVIL&ディック東郷。昨日の5.3福岡のNEVER無差別級王座戦（王者ジェイvs挑戦者・棚橋）、4.28鹿児島のKOPW2021争奪戦（保持者・矢野vs挑戦者EVIL）の追撃戦となる。NEVER陥落を果たした棚橋としては、ここで一矢報いたいところ。

　ジェイはNEVERのベルトを携えリングイン。そして棚橋にベルトを見せつける。田口が次期挑戦をアピールすると、ジェイはニヤリ。続いて棚橋が肉体を場内にアピールし、矢野が「スゴ～イ！」と賛美。しかし、ジェイもマッスルポージングで対抗。その横で田口もなまめかしく肉体を披露。

　先発は棚橋とジェイ。手四つで組み合うと見せかけ、ジェイはキック。さらに棚橋の足を捕らえにいくが、切り抜けた棚橋は逆に足を取る。慌ててジェイはロープエスケープ。
　そして、技の読み合いから、共にアームホイップを決め合う。ここで一旦離れ、両者ともに昨日の足のダメージを気にする素振りを見せる。
　次は矢野とEVILのマッチアップ。矢野はコーナーパッドを外そうとするが、EVILが阻止。矢野はロープに走るも、東郷がエプロンから捕獲。すかさずEVILはロープに走るが、田口が妨害。
　矢野がEVILの髪をつかむと、そこにジェイ、棚橋、東郷も連なり数珠繋ぎに。そして、田口が東郷の髪をつかもうとするも、丸坊主で捕らえることができない。ヒゲも短くつかめず。すると田口は東郷にヒップアタックを見舞い、つながってる全員がダウン。田口はマッスルポージングで見栄を切る。
　続いて田口はEVILにランニングのヒップバットを連発。さらに場外に下りてヒップアタック、スワンダイブのヒップアタックと尻殺法を全開に。
　田口はオヤァイポーズからケツイェを狙うが、EVILのアトミックドロップを読んでストップ。そして、突進してきたEVILに掟破りのEVILを狙うも、これはあえなく失敗。
　EVILは田口を場外に落とすと、鉄柵に叩きつけ、その勢いで本部席の阿部リングアナが転倒。ジェイはマイクコードで棚橋にチョーク攻撃。
　戦場がリングに戻ると、EVILが田口をボディスラムで叩きつける。次はジェイが田口にボディスラムを見舞う。今度は東郷が田口にストンピングから顔面にパンチ。さらに田口をコーナーに固定し、ケツに蹴りを連発。
　東郷は田口にフライングメイヤーからフィストドロップを炸裂。続いてジェイが田口をチンロックで固め、相手コーナーの棚橋に不敵な笑み。劣勢の田口は、ヒップアタックを連発するもジェイにかわされてしまう。
　しかし、田口はジェイにドラゴンスクリューを見舞い、ようやく棚橋にスイッチ。棚橋はジェイにフライングフォアアームを決め、さらにエルボードロップ、サンセットフリップと波状攻撃。エプロンに上がった外道にもロープ越しのドラゴンスクリューをお見舞い。
　棚橋はスリングブレイドを狙うが、切り抜けたジェイはテキサスクローバーホールドの体勢に。棚橋は切り抜け、技の読み合いから、エルボーを連発。そしてブレーンバスターの体勢に入るも、ジェイがブレードバスターで切り返す。
　スイッチした東郷は棚橋にジャックナイフ式エビ固め。棚橋が返すと、東郷は串刺し攻撃。だが、棚橋はバックエルボー、そしてセカンドロープからフライングクロスボディ。
　交代した矢野はコーナーパッドを外し、エプロンのEVILにパス。そして東郷を突き飛ばし、EVILに激突させる。
　矢野は東郷に黒頭巾を被せようとするが、東郷は切り抜ける。そしてレフェリーの注意を引きつけるスキに、EVILが場外からコーナーパッドで矢野に一撃。
　そしてEVIL&東郷は矢野にトレイン攻撃。続いて東郷が矢野に黒頭巾を被せて横入り式エビ固め。だが、矢野はカウント2ではね返す。
　するとEVIL&東郷はダブルのショルダータックルからセントーンを連発。しかし、カバーは田口がカット。
　ここで東郷が矢野の首をスポイラーズチョーカーで締め上げる。しかし、矢野は急所攻撃。ひるんだ東郷に対し、棚橋が黒頭巾を被せる。
　EVILはラリアットを放つも、かわした棚橋は張り手。そして東郷と鉢合わせにし、すかさず矢野が二人まとめてローブロー。続いて東郷を横入り式エビ固めで丸め込み、まんまと勝利を収めた。

棚橋「今シリーズ、最終戦まで、ほんとにね、３週間（という）長いシリーズで、（途中リタイアするような）ケガ人もなくこれて、って状況だったんですけど、今日ね、発熱した選手が出てね……。まあ、気をつけて生活していても、こういうことは起こりうるんだなっていう。ってことを思いましたし、そんな中でね、新日本プロレスがどういう対応していくかってことが、これからこういう時代を生きていく、会社としての方針、姿勢っていうものをね、しっかり打ち出していかないといけない時期なんで、いろんなことをね、あやふやにせず、ファンの方、今日、払い戻しに対応したりとかね、会社としてどうあるべきかってところをね、いま問われてると思うんでね、そのへんをしっかりしたうえで、したうえで、そういうことを全部クリアしてから、プロレスに没頭してほしい。

僕たちはプロレスを楽しんでもらうことが喜びなんで。それをかなえるためには、前の段階であらゆることに配慮して、心配なく、気兼ねなく、ストレス発散、なんでもいい、好きな選手を応援する、そういうことができる新日本プロレスでありたいと思うし、これからもますます気をつけてね、いきたいと思います。昨日ベルトを失いましたけど、まあ、また取り返せばいいじゃん（※笑みを漏らす）。今シリーズを走り抜けて、（※割れた腹筋をアピールするポーズを取りながら）コンディションも保てた。いい形で。次につながるんで。プロレスはね。点じゃないから。線だから。つないでいきます」

－－（お腹を）隠すものがなくなったから……。
棚橋「（※苦笑しながら）そっか。ベルトさんで、ずっと（※腹部を指して）このへんを隠してくれてた。ベルトなくなって、ちょうど見せても大丈夫になる。なんたる皮肉……」
※矢野&田口はノーコメント

ジェイ「今までこのNEVERのベルトは、男臭いゴツゴツしたレスラーが巻いてるというイメージが先行してたが、俺がチャンピオンになったからにはそのイメージをガラリと変えてやる。ベルトの進化が必要だ。激しい打撃技でぶつかり合う試合という過去のイメージをひっくり返し、俺のやり方で防衛ロードを築いていく。そもそも俺は最初から自分を信じて自分のやり方で闘ってきた結果、このベルトを手に入れた。そして唯一の、これまで誰もない遂げてない４冠制覇を達成した。

ベルトを獲ったことで、また追われる立場になってしまった。タグチがアンクルで狙ってアピールしてきたが、ここはあいつを最初の挑戦者に繰り上げるべきか？　デビッド・フィンレーよ、早く返事をしないと、タグチに順番を越されてしまうぞ！　それはもう慣れっこか？　ヤングライオンの頃から俺に先を越されたし、タッグでもパートナーのジュースの後ろを付いていくのに精いっぱいだもんな。だがフィンレー、マディソン・スクウェア・ガーデン（MSG）を一人の力で完売させたこのキングが、自らお前にチャンスをやってるんだぞ！　それに俺と試合をするだけで、お前はまた“フィンレー”の名をより多くの人に知ってもらえるんだぞ！　断る理由なんてないだろ？　

それとも誰かほかのヤツが割り込んできて、挑戦権を横取りされてもいいのか？　お前がやらないと言うのなら、タグチにチャンスをやる。さっさと答えを出せ、デビッド！」
※EVIL&東郷はノーコメント