セミ(第5試合)では「NEW JAPAN CUP 2021」1回戦として、内藤哲也とグレート-O-カーンが注目の初対決。両者は2.28大阪城で内藤が飯伏とのIWGPインターコンチネンタル王座戦、オーカーンが棚橋とのNEVER無差別級王座戦にそれぞれ惜敗。共に今回の「NJC」は再浮上を懸けた戦いとなる。
内藤は白いスーツガウンで登場。先に入場したオーカーンはリング中央、仁王立ちで待ち構える。内藤はゆっくりと入場コスチュームを脱ぎ、オーカーンはその様子をジッと見つめ、視線をそらさない。内藤はコスチュームを脱ぎ終わると、オーカーンのように両手を後ろで組み、挑発するように仁王立ち。
開始のゴング、オーカーンは内藤をロープに押し込む。続くロープワークで、内藤はオーカーンをうまく場外に落とすと、リング中央でオーカーンのような仁王立ちでアピール。すると、オーカーンは場外で「ハハハ! いい見世物だ!」と高笑い。
オーカーンがリングに戻ると、内藤はキックからフライングメイヤー。そしてスリーパーで捕獲する。その状態でオーカーンが立ち上がろうとすると、内藤はハンマーパンチ。さらにロープに走るが、オーカーンは一本背負いから肩固めへ。内藤は足でロープエスケープ。しかし、オーカーンは絞め上げてダメージを与えてから離す。
内藤は場外にエスケープするが、オーカーンは追いかけて打撃を浴びせる。さらにものすごい勢いで鉄柵に叩きつける。そして、内藤のノド元を踏みつけて「どうした、オイ!?」と挑発してからリングに戻す。
オーカーンはサイドスープレックスのクラッチで持ち上げると、そのまま豪快にうしろに放り投げる。続いてオーカーンは玉座。さらに両腕を取ってダメージを蓄積させる。
オーカーンは「もう終わるか!? 立てねえんだったら、靴を舐めろ!」と、内藤の顔面をシューズに押し当てる。怒りの内藤は立ち上がると、ジャンピングキックをヒット。さらにバックエルボーから後頭部に低空ドロップキック。
続いて内藤はコーナーミサイルを決めて、右手を突き上げるポーズ。そしてオーカーンのポーズの要素も取り入れて挑発。
内藤はネックブリーカードロップからカバーするが、オーカーンはカウント2でキックアウト。すると、内藤はスタンディングのネックロックで絞め上げ、オーカーンがロープに逃げるとバックエルボー。そして、もう一度ネックロックへ。オーカーンは強引に振りほどくと王統流二段蹴りをヒット。
オーカーンは奇声を発しながらモンゴリアンチョップを三連発。さらに内藤のジャンピングエルボーアタックをベアハッグで捕獲。内藤は脱出するとトルネードDDTを狙うが、オーカーンは空中で動きを止め、そのまま無造作に前方に叩きつける。内藤は右ヒザを痛めたのか、苦悶の表情を浮かべ、唸り声を上げる。
オーカーンは場外に下りると、鉄柱を用いて内藤の足をクロスヒールホールドのように攻める。ここでオーカーンはリング下からイスを取り出し、内藤の右足にフルスイング。
オーカーンは花道にイスを設置すると、その上目掛けてニークラッシャー。内藤は右ヒザを押さえてのたうち回る。
オーカーンはリングに戻ると仁王立ちで場外の内藤を見下ろす。内藤は足を引きずりながら、カウント19でリングにギリギリ生還。
すかさずオーカーンは内藤の右ヒザのサポーターを外し、そこにアイアンクロー。そのまま強引に持ち上げて、前方にたたきつけてカバー。内藤がカウント2ではね返すと、オーカーンは変形のヒザ固め。
オーカーンは自ら解除し、またも内藤の右ヒザをアイアンクローで捕らえて担ぎ上げるが、内藤はDDTで切り返す。続いて内藤はバックエルボーの連発から、雪崩式のエスペランサを決めてカバーへ。しかし、オーカーンはカウント2ではね返す。
ならばとグロリアを狙うも、オーカーンはこらえる。内藤は打撃を浴びせてからもう一度グロリアの体勢に。オーカーンが動かないと見ると、内藤はリストをつかんでエルボー連発。しかし、オーカーンはキャッチして持ち上げ、変形フェイスバスターで豪快に叩きつける。
オーカーンはリバースのパワースラムからカバーするが、内藤はなんとかカウント2ではね返す。するとオーカーンは見栄を切ってからアイアンクローで捕獲。内藤は切り抜けようとするが、オーカーンは怪力で黙らせ、エリミネーターへ。これを内藤は回避するが、しつこくオーカーンはアイアンクロー。だが、内藤は脱出し、コリエンド式デスティーノを一気に炸裂。
そして、内藤はデスティーノを狙うが、オーカーンは回避。ならばと内藤は延髄斬りを決め、もう一度デスティーノへ。しかし、オーカーンはその回転を途中で止めて切り抜ける。
内藤は技の読み合いから延髄斬りをヒット。だが、オーカーンはかわすと豪快なラリアットで一回転させ、カバーへ。内藤が返すと、すかさずオーカーンはヒザ固めへ。そしてヒザ十字に移行して絞り上げると、内藤の悲鳴がこだまする。内藤は逃れることができず、ついにレフェリーが試合をストップ。オーカーンが勝利を収め、内藤は一回戦で姿を消すことに。オーカーンは3.11愛媛の二回戦で、矢野通vsバッドラック・ファレ(3.5後楽園)の勝者と対峙する。
試合後、オーカーンは内藤を介抱するセコンドのヤングライオンたちを蹴散らす。そして、オーカーンは内藤の右足を踏みつけると、内藤を挑発するように目を見開くポーズ。続いてヒザにストンピングを見舞い、自身の首筋に氷のうを当てながらリングをあとに。
リング上ではリングドクターが内藤の右ヒザをチェック。そして、内藤はセコンドの肩を借りてフラついた足取りで退場。