第1試合は 第1試合は辻陽太&上村優也&ゲイブリエル・キッドvsタイチ&ザック・セイバーJr.&DOUKI。タイチ&ザック組は昨日、G.o.D(タマ・トンガ&タンガ・ロア)のIWGPタッグ王座に挑むも、タイチがアイアンフィンガーを手に暴走して反則負け。鬱憤が溜まった危険な鈴木軍が、その矛先をヤングライオンに向ける。
タイチは昨日取り戻したアイアンフィンガーを腰のサコッシュに携えリングイン。ゴング前、辻はタイチに突っかかり臨戦態勢。しかし、タイチは無視を決め込む。
先発は辻とDOUKI。辻はタイチに殴りかかろうとするが、背後からDOUKIが襲いかかる。しかし、辻はタイチに見せつけるように、DOUKIにボディスラム。
ここでタイチがスイッチすると、辻はエルボーを乱発。さらにショルダータックルを仕掛けるが、タイチはキックで応戦。だが、辻もドロップキックでダウンを奪う。
交代した上村はタイチにエルボーを連発。しかし、タイチはのど輪。だが、上村はエルボーでダウンを奪う。
タイチはしつこくのど輪を決め、上村をなぎ倒す。さらにフライングメイヤーから背中に強烈なサッカーボールキック。
タイチは上村を自軍コーナーに運ぶ。ゲイブリエルと辻がカットに入るも、タイチはのど輪で排除。
次はDOUKIが上村にサイドバックブリーカー。上村も必死にエルボーを返すが、DOUKIは顔面かきむしり。さらに上村のドロップキックをかわし、背中にラ・ランサ。すかさずカバーするも、上村はカウント2でキックアウト。
次はザックが登場し、上村の後頭部を足蹴にする。上村は胸板への張り手を返すが、ザックは腹部にヘッドバット。そしてグラウンドに持ち込んでネックロック。
上村は投げで切り抜けると、打点の高いドロップキックをヒット。スイッチしたゲイブリエルはザックにエルボーを連発。さらにショルダータックルでなぎ倒し雄叫びを上げる。
ザックが腕を取りに来ると、ゲイブリエルがうまく丸め込む。さらに技の読み合いから逆エビ固めを決める。しかし、ザックは腕ひしぎ逆十字で切り返す。だが、辻がジャンピングボディプレスでカット。
ここからヤングライオンはザックにトレイン攻撃。最後はゲイブリエルがドロップキックを炸裂し、カバー。しかし、DOUKIがカット。すると、上村と辻はタイチにダブルのドロップキック。
ゲイブリエルはザックにダブルアームスープレックスを狙うが、ザックは回避すると相手の左腕と捕らえ、そこ目掛けてオーバーヘッドキック。
ゲイブリエルは逆さ押さえ込みに持ち込み、ここから丸め込み合戦。そして、エルボーの応酬となり、ザックが顔面に張り手。しかし、ゲイブリエルも意地のエルボーでダウンを奪う。
ゲイブリエルはバックに回って持ち上げるが、ザックは体勢を入れ替えてフロントネックロックで捕獲。しかし、ゲイブリエルは力づくでブレーンバスターで叩きつける。
ゲイブリエルはもう一度ダブルアームスープレックスの体勢に入るも、ザックは脇固めに切り返す。さらにZSJスタイルリストロック(変型腕固め)に持ち込むと、たまらずゲイブリエルはギブアップ。鈴木軍に凱歌が上がった。
ザック「ヤングライオンは本当活きがいいよな……。いつもなら『ショッパイ試合組みやがって』『なんで第1試合でヤングライオンの相手なんだ?』って思うとこだが、今日は俺自身、楽しんでたよ。それにしても何で辻はあんなに頭に血が上ってるんだ? ツラが醜いからか? いや、俺的には一番ブサイクなのはゲイブ(リエル)だと思うけどな。てか、なんであいつがここにいるんだ? LA DOJOのヤングライオンじゃなかったのか? カツヨリ(柴田)のヤローはどこに行ったんだ? おいシバタ、今なにやってんだ? 日焼けマシーンで肌を焼いてんのか? シバタに伝えろ、お前をこのリングで待ってる。もし俺がゲイブを殺したら、さすがのシバタも黙ってられず、姿を現すだろうな。あいつは何も仕事せずにグータラしてても給料が発生するのか? カツヨリ・シバタ、怠けるのもいい加減にしろ。だけど、ヤングライオンとの試合は楽しかった。毎日でも相手してやる。びっくりチキンとアイアンフィンガーを振り回すだけのタマ・トンガとの試合より何倍もマシだ。楽しかったよ。でも今日は午後3時からだったから、昼飯も食べれなかったし、コーヒーを飲む時間もなかった。(※記者に向かって)お前はもちろん昼飯食ったんだろ? 何食ったんだ? お前、一日一食だって絶対に抜かないって顔してるもんな。これから春になるまで、クマみたいに冬眠するのか? まあ、お前はそれでもいいや」
タイチ「このデブが……。昨日は……アイム・ソーリー、ラストナイト」
ザック「気にするな。運が悪かっただけだ。パンデミックのせいだ。俺たちはチームなんだから」
タイチ「まあ正直、最後の方、何も覚えてねえや。まあ、やっぱりこれ(アイアンフィンガー)の持つ魔力は怖えな。あらためてわかったよ。もしかしてヤツも、タマも、これに操られてたのかもしれねえしな。でも昨日はあんな結果になっちまったけど、結果は負けたかもしんねえけど、俺らは負けてねえからな。ま、昨日ザックが言ってた通り、このあとすぐ『NES JAPAN CUP』も始まるし、とりあえず今焦って、あいつらともう1回やらなくてもいい時期なのかなって。昨日はザックが俺(が泊まってるホテル)の部屋に、ハイボールいっぱい持ってきてくれたんだ。(それを飲みながら)朝まで2人で語って、今、具合悪いよ。二日酔い、絶頂期……」
ザック「チョットダケ」
タイチ「昨日ずっと2人で語り明かしてよ、俺とザックはやっぱり絆が深いってことがわかったよ。俺らはあきらめたんじゃないんだ。今はその時期じゃない。1回落ち着いて、お互い落ち着いて、またその先に、お互いシングルで結果出したときに、必ず2人でもう1回やろうと約束したから」
ザック「ベルトは必ず取り戻す。でも今は少し休憩して、シングルに集中しようぜ。気分転換してからだ」
タイチ「お互い力つけてよ、その時、俺らが組んだ時によ、もっとすげえ力が出せんじゃないかって楽しみにしてるよ、今から」
ザック「(※某記者の大きなお腹に耳を当てて)ニュージャパン最強のタッグチームといえば?」
タイチ「年内には必ず……いや年内にとは言ねえな、数カ月後……」
ザック「ニュージャパン最強のタッグチームは誰だ? ン、デンジャラス・テッカーズだって? いい答えだ」
タイチ「俺らがタッグのトップに立ってないとな、始まんねえんだ。あんな2人が(ベルトを)持ってたって、つまんねえだろ? また面白くしてやるから待っとけ、お前ら。とにかく俺とザックは結果出してからだ。また帰ってきてやるよ、2人……」
DOUKI「(※入れ替わりに入ってきて)なんだ今日の試合、オイ。第1試合で、昨日タイトルマッチやった2人と俺が、なんでヤングライオン3人と当たんなくちゃいけねえんだよ。まあ、なんだ、デンジャラステッカーズの2人がさ、今こうやって言ってたけど。昨日と今日と言ってたけども、まあ、タッグ解消ってわけじゃないし、何とも言えないけど、それでもやっぱり俺は俺で、昨日の試合、もうちょっとうまく邪道をつかまえてられたらな……はあ、って思うから……。ダメだな、やっぱあいつとは、しっかりケリをつけなきゃいけないよな。邪道、俺はずっと言い続けるぞ。テメエと、シングルが実現するまで、ずっと言い続けるからな。昨日、タイトルマッチなんてな、関係ねえよ。テメエと絶対シングル、やってやんぞ、オイ」
上村「(※ノド元を押さえ、何度か咳き込む)ノド輪が一番効いたかもしれないッス。そんなことより、鈴木みのる、昨日でひと段落つかせませんよ。ここまできて、引き下がったらカッコ悪いんで、とことん僕の納得いくまで、倒すまで。なんでもいいですよ。シングルマッチでもタッグマッチでも。とにかく俺を、鈴木みのると闘わせてくれ。まあ別に、俺がこんなこと言ったって、(鈴木とのカードが)組まれるもんじゃないと思ってますし、リング上がすべてなんで。また次から、リング上で見せてやりますよ。ありがとうございました」
ゲイブリエル「(※左腕を押さえて倒れ込む。しばらく荒い息だけが聞こえてきて……上半身を起こして)俺の対角線に立つヤツは誰でも相手になってやると言った。そして今日はザック・セイバーJr.、お前だ。昨日のお前のコメントを見たが、相手を欲しているんだろう。だから俺が相手になってやるよ! あと一歩でお前を倒せる手応えがあった。もっとかかってこい!」
辻「クソ、タイチ……、俺はあんたの試合を、セコンドでイヤというほど見てきてる。あんたは誰もが認めるトップレスラーだ。なのになぜ、チョーク、そんな小汚い技ばっかり使うんだ? はあ……俺には理解できないよ。まあ、それと俺には今、もっと大事な目標がある。内藤哲也。俺が大学卒業して、社会人になって、やるせない日々を過ごして(いるときに)プロレスラーになろうと決意した。棚橋さんに『プロレスラーにならんの?』って、そういってもらったことを思い出したんだ。そうやって俺は深夜の『ワールドプロレスリング』をまた見始めた。そんな時に両国で、あんたはオカダさんに勝って、やっとの思いで獲ったベルトを天高く放り投げた。なぜだろう? すごい、俺にはあんたの姿がカッコよく映った。そして俺はプロレスラーになって、今、棚橋さんの付き人になった。もちろん俺の目標は、棚橋さんに勝つことでもある。ただ、それだけじゃない。内藤哲也、あんたに勝つことも目標の一つなんだ。だから、どうにかして、まずはシングルマッチ。あなたとシングルマッチを闘わなくちゃいけない。そのために“5.5万いいね”を集めなきゃいかないんだ」