LOS INGOBERNABLES de JAPONのヒロムと鈴木軍のデスペラードが激突する『BEST OF THE SUPER Jr.27』優勝決定戦。デスペラードは1位、ヒロムは2位でリーグ戦を通過。11.18後楽園ホールの公式リーグ戦では、デスペラードがヌメロ・ドスで勝利している。
序盤、ヒロムが腕を取って絞ると、デスペラードは脚を伸ばしてロープエスケープ。そこから両者がチョップを撃ち合い、デスペラードがサミングで不意打ち。
するとヒロムはヘッドシザースホイップを繰り出すが、デスペラードが受け止めてマフラーホールドを狙う。しかし、ヒロムは素早くロープへ退避。
するとデスペラードが左膝へ低空ドロップキックを食らわせ、鉄柵攻撃2連発で追い討ち。これでヒロムが場外でダウンする中、デスペラードはニュートラルコーナーのパッドを排除。そして、むき出しになった金具へヒロムを叩きつける。
ここからデスペラードのペースとなり、バックドロップ、高速ブレーンバスターで追い討ち。さらに、ヒロムをボディスラムで投げ捨て、ボディプレスとダブルニードロップを膝へ見舞う。
続いてデスペラードはヒロムを場外へ落とし、場外マット上でボディスラム。そして、膝を場外マットへ叩きつける。
その後もデスペラードは膝へのボディプレス、インディアンデスロックなどで攻め込む。だが、ヒロムがヘッドシザースホイップで逆襲し、串刺しラリアット、低空ドロップキックで追撃。
さらにヒロムは、トップロープ越しのネックシザースでデスペラードを絞め上げ、フェースバスターで場外マットへ叩きつける。そして、エプロンからのミサイルキックで吹き飛ばし、鉄柵へ激突させる。
リングへ戻ったヒロムは、ファルコンアローで追い討ち。その後、デスペラードがデスバレーボムを回避すると、ヒロムはスパインバスターを阻止。そこからデスペラードがマフラーホールドを仕掛けるも、ヒロムがいち早く逃げ出す。そして、カウンターフロントスープレックスでデスペラードを投げ、コーナーパッドへ激突させる。
その後、ヒロムがトラースキックをヒットさせ、なおもロープへ走ったデスペラードにカウンタートラースキックを食らわせる。そして、デスバレーボムで青コーナーへ叩きつけると、ランニングデスバレーボムで追い討ち。
次にヒロムはTIME BOMBを狙うが、デスペラードが切り返してマフラーホールド。そして、左腕を取ってヌメロ・ドスへ移行するが、ヒロムは右手でロープを握る。
ここでデスペラードはギターラ・デ・アンヘルにいくが、ヒロムが抵抗して場外へ。そして、デスペラードのトペスイシーダを先読みしてリングへ戻ると、トップロープ越えのカナディアンデストロイヤーを仕掛ける。しかし、失敗してしまい、デスペラードが鉄柵攻撃で報復。
続いてデスペラードがIWGP Jr.タッグベルトを持ちだすと、レッドシューズ海野レフェリーが厳しく注意。すると、デスペラードはベルトを投げ捨てるが、パイプイスでヒロムの膝を滅多打ちにしてしまう。
その後、デスペラードがマフラーホールドを仕掛けると、ヒロムが激しく抵抗。だが、デスペラードがギターラ・デ・アンヘルで叩きつけ、マフラーホールドからヌメロ・ドスへ移行。追い込まれたヒロムは強引に上体を起こし、カナディアンデストロイヤーで逆転する。
ところが、デスペラードがヒロムを突き飛ばし、海野レフェリーがコーナーの金具へ激突してしまう。するとデスペラードは、ヒロムの急所を殴ってダウンさせる。
しかしヒロムは、デスペラードの顔面にパンチを食らわせて逆転。そして、デスペラードのマスクを引き裂くと、頭を足で踏みつける。
ところが、デスペラードが自分でマスクを完全に剥ぎ取り、素顔のままヒロムと張り手を打ち合う。そこからヒロムが強烈な張り手を浴びせるも、デスペラードが顔面パンチで巻き返す。
ここでデスペラードはピンチェ・ロコを狙うが、ヒロムが脱出してヘッドバット。そして、ビクトリーロイヤルへ繋ぐ。
だが、デスペラードがエル・エス・クレロで奇襲し、ヒロムをカウント3ギリギリまで追い込む。そこからラリアットの相打ちを挟み、デスペラードが膝へのキックからパンチを放とうとする。ところが、ヒロムがいち早くカウンタートラースキックをお見舞い。
それでもデスペラードはラリアットを回避してピンチェ・ロコを仕掛けるが、ヒロムが強引に持ち上げ、デスバレーボムでコーナーの金具へ激突させる。
続いてヒロムはTIME BOMBからフォールにいくが、デスペラードが肩を上げる。すると、ヒロムはもう1度ビクトリーロイヤルでデスペラードを叩きつけ、最後はTIME BOMB IIで勝負を決めた。
WORLD TAG LEAGUE 2020 & BEST OF THE SUPER Jr.27
- 日時
- 2020年12月11日(金) 16:00開場 18:00開始
- 会場
- 東京・日本武道館
- 放送
- 観衆
- 3,564人
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第6試合 時間無制限1本勝負
ダブルメインイベントⅡ『BEST OF THE SUPER Jr. 27』優勝決定戦<リーグ戦2位>
<リーグ戦1位>
※ヒロムが2年ぶり2度目の『SUPER Jr.』制覇レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
COMMENT
ヒロム「(ZIMAを手に持ちながら)あれ? ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの皆さんは? 俺と『カンパーイ!』って……おいおいおいおい、いないのか? 今頃、みんなで笑いながら見てんだろうな。なんとなく想像できるよ。乾杯!(と言って、ZIMAを飲み)ああ、美味しい。俺の思いを聞きたいか? 長かった。ここまで来るのは長かった。きつかった、つらかった、くじけそうになった。それは事実だ。でも、何よりも楽しかった。プロレスが楽しかった。こんなに痛い思い、こんなにつらい思いしても、楽しいんだ。(一人で拍手をして)これがんばれんだ。これが気持ちいいんだ。このためにがんばってんだ。あとは何もいらない。俺たちも、俺たちプロレスラーのほうが力もらってる。そう凄く感じたシリーズだった。だから早く、こんな、こんなクソみたいな! こんなクソみたいなコロナ、早く乗り越えなきゃいけないんだ! 相手がデスペラードで良かった。俺も感情の浮き沈みが激しいから、嫌いだって言ったり、好きかもしれない、別にって言ったり、忙しいかもしんない。でも、今の感情は限りなく好きに近いぞ、デスペラード。俺はお前と一生やり合い続けたい。本気でそう思った。でも、この関係は本当に脆いもので、凄い薄いガラス細工をポンと投げたら割れてしまうような、そんな関係なんだ。いや、卵かな? ガラス細工は少し言い過ぎたかもしれない。卵、卵でいいか。いや、ここはガラス細工でいいな。そんな関係なんだ。でも、そんな関係だからこそ、本当におもしろい。本当にずっとやっていたい。ずっとやり合っていたい。そういうふうに思えるのかもしれない。そんな中で、俺が今日『BEST OF THE SUPER Jr. 27』を優勝できたのは、本当にうれしい。おかげで次の標的がいる。『SUPER J-CUP』優勝者、この俺とやれ。もう一度言うぞ。『SUPER J-CUP』、誰が優勝したかわからない。明日放送するんだろ? 楽しみに見とく。さあ、何が聞いたいですか?」
──改めてジュニア最高峰の戦いを見せました。今、どんな思いがあるでしょうか?
ヒロム「はい? 思いが? え? 俺、今その思いを凄い伝えたつもりなんですけど、これ以上の思いが、これ以上の思いが聞きたいですか? これ以上の思いを言ってしまうと、俺は人間上、盛ってしまう癖がある。盛ってしまうかもしれない。でも、俺がさっき言ったことは盛ったことではなく本心だ。だから、さっき以上の感情なんて存在しない。それでも聞きたいのであれば、俺は言う。どうする?」
──十分に伝わりました。
ヒロム「OKです」
──今日30分を超える激闘でもの凄い拍手が起こりました。それをどういうふうに感じたか聞きたいです。
ヒロム「いや、あれ? 俺、さっきそれも言いませんでしたか? 拍手の関係もさっき言ったと思うんですよ。聞いてましたか? 俺はそれ以上の言葉はないですよ。俺は全て伝えました。拍手のこともその件に関しても全て、俺はこの拍手からもの凄いエネルギーをもらってる! それは本心だ。それ以上のことを聞きたいのであれば、俺は盛ってしまう。それでも聞きたいか?」
──全て伝わりました。
ヒロム「よし」
──これだけの戦い、やはりデスペラード選手だからこその戦いだったのでしょうか?
ヒロム「もちろん。相手がデスペラードじゃなかったからとかっていう想像はできないから、ハッキリしたことは言えないけど、俺は本当にデスペラードで良かったと思う。興奮して、ムカついて、マスク破いたら、あいつの素顔が見えたよ。あいつの全てがわかった。あいつが何者なのか、ここで言ってやるよ。あいつはエル・デスペラードだ。それ以外の誰でもない。エル・デスペラード、俺が引退するまできっと戦い続けるであろう、現時点で最高の相手かもしれない」
──『SUPER J-CUP』優勝者の名前も出しましたが、この先の戦いに何を描いているのでしょうか?
ヒロム「まあ、リング上で石森、IWGPジュニアヘビー級チャンピオンの石森の名前を呼ぶことは簡単だ。でも、俺の中でそれはモヤモヤしてしまう何かが残ってしまうかもしれない。だから、アメリカでもジュニアが盛り上がってるはずだ。アメリカの人間たちがジュニアを盛り上げてくれてるんだ。だったら、単純な話、どちらが強いのか? 『BEST OF THE SUPER Jr. 27』優勝者が強いのか? 『SUPER J-CUP』優勝者が強いのか? 単純に、単純な話だ。1vs1でやり合おう。それだけだ。それじゃないと、俺の心がモヤモヤしてしまう」
──リング上で今のジュニアの最高の戦いをとおっしゃっていました。これから先どんなふうに戦っていかれるのでしょうか?
ヒロム「どうだろうな? 俺はこんなもんじゃ満足行かねえぞ。俺はジュニアの顔? そんなもんじゃねえ。ジュニアの顔以上を目指してんだ。それで満足できるか? 俺は新日本プロレスで一番になる。ジュニアをさらに上まで上げる。誰も行けなかった位置まで、俺は行ってやるんだ。俺の決意は固いぞ。誰がなんと言おうと、俺は諦めない。何があろうと、俺は諦めない。そうやって今まで戦い続けてきた。そうやって夢見てきたんだよ。(帰り際に)あっしたー!」
デスペラード「(ヤングライオンに肩を借りながらコメントブースにやって来て、倒れ込みながら)チクショウ……。(立ち上がって)俺の同期、最強だろう?
でもな、リング上にはな、高橋ヒロムとエル・デスペラードしかいなかったよ、今日は」