『BEST OF THE SUPER Jr. 27』の口火を切るのは、今年7月に凱旋してきたワトと、金丸の欠場により急遽初出場が決まった上村の若い二人。ワトも今大会が『SUPER Jr.』初出場。セコンドには天山が就く。

　ゴングが鳴るといきなり上村が突進。エルボーで攻め込み、ワトをコーナースロー。続けて串刺し式のドロップキックを炸裂させると、早くも逆エビ固めで勝負をかける。リング中央でガッチリと腰を落とす上村。
　これをワトはプッシュアップしながらロープエスケープ。そして、得意のキックのコンビネーションを食らわせて流れを変える。続けてボディスラムで叩きつけたワトは、上村の胸板と背中にキックを一発ずつお見舞いだ。
　さらにエルボースタンプで上村の首筋にダメージを与えていくワト。続けて逆水平チョップからロープに上村を振った。だが、上村はカウンターのエルボーアタック。ワトをコーナーに詰めると、エルボースマッシュとストンピングを連打。そして、バックエルボーで突撃だ。
　これは自爆させれたものの、すぐさまドロップキックで一撃。そしてワトを閂に捕らえて、必殺の閂スープレックスを仕掛ける。これで投げられないと投げっぱなしのジャーマン。そして、再び閂スープレックスを狙う。
　だが、ワトは両足を上村の胴体にフックして防御。レシエントメンテで叩きつける。そして、天山から伝授されたTTDで上村をマットに串刺し。3カウントを奪い、初戦を勝利で飾ってみせた。

　
ワト「もう俺はね、次のことしか考えてないんだよ。次、ロビー・イーグルス。次も……」
天山「（※少し遅れてコメントスペースに入ってきて、ワトがコメントしているところに割り込む形で）OK! マスター・ワト、いいじゃないか。決まったな。OK」
ワト「TTDどうでした？」
天山「もう最高や。まさかあれで決まるってな。ガッチリ……」
　

　
ワト「（あそこで）決めようと思ったんで」
天山「OK、いいよ。俺が教えたがあったってもんや。あれ、どんどん使って。あれで決めるっていう気持ちを持って、どんどん使ってくれないと」
ワト「（決めると思て）使ってやろうと思ってます」
天山「いいよ、いいよ。よかった」
ワト「また次……」
天山「最高最高。次も頑張れよ、次も。まだまだこっからや」
ワト「次もロビー・イーグルス、同じように」
天山「ああ、ロビー……」
ワト「次も俺が勝ってやります」
　

　
天山「OK。（※先に引き上げていくワトの後ろ姿を見送って）OK。もう最高やね。俺がもう、ほんとにしっかり、これからTTDを使ってくれれば、もっともっと強い武器になると思うしね。まあ、教えたかいがあったってもんですよ。まあ初戦突破。しっかりと勝利してくれて、俺としてはこのまま突っ走ってほしいよね。ウン。まあ、初出場で初優勝、いけるんちゃうの？　どんどんこれから勝ちを積み重ねてね、しっかりと……。ワトがしっかり、すべてをマスターしてほしいよね。俺がTTDもそうやけど、アナコンダ（バイス）もせっかく教えたからね。しっかり使うとこは使ってくれて。まあ、俺としてはまさにツームストーンやけどね。それだけですよ、ハイ。OK」
　

　
上村「（※ふらついた足取りで引き揚げてきたが、コメントスペースにたどり着くなり前のめりに崩れ落ちる。そのままフロアにうつ伏せになると、しばらく大きく息が荒れている。振り絞るように）クソッ……。ああ……。一言だけ、言っといてやる。（※起き上がりながら）俺は代役なんかじゃねえぞ、この野郎！　（※立ち上がって控室に歩を進めつつ）優勝だ！」