一回戦屈指の好カード、昨年の『SUPER J-CUP』覇者エル・ファンタズモと“元WWE戦士”リオ・ラッシュが激突。新日本ジュニアのトップランナーと元WWE NXTクルーザー級王者による注目の一戦、果たして勝負を制するのは?
リングインしたファンタズモは、コーナーからバク宙を切るも、着地に失敗して転倒。それを見たラッシュは指をさして嘲笑う。
開始のゴング、両者は挑発合戦。そしてロープワークの攻防になると、ファンタズモがリープフロッグからドロップキックを繰り出すが、この動きを読んで自爆させたラッシュはニヤリ。ファンタズモはネックアップで立ち上がろうとするも、これも失敗してしまう。
すると、ラッシュは寝転び、ネックアップのお手本を見せて高笑い。そして再び挑発合戦。ラッシュは「カモン!」と尻餅状態のファンタズモに手を差し伸べる。ファンタズモはその手をつかみ、立ち上がると同時にキック。
だが、続くファンタズモの攻撃を、ラッシュはすばやい動きでことごとくかわし、低空ドロップキックをヒット。
ラッシュは余裕の笑みから串刺しラリアット。しかし、続くラリアットをかわしたファンタズモは、ロープに飛び乗ると振り向きざまにフライングクロスボディ。
カバーをラッシュが返すと、ライオンサルトを敢行。ラッシュがかわすと、ファンタズモは着地して襲いかかる。
ファンタズモの打撃を切り抜けたラッシュは、スプリングボードハリケーンラナ。そして、場外に落ちたファンタズモにスライディングキックを狙うが、ファンタズモは距離と取って回避。
ラッシュは「カモン!」とロープを空けて招き入れる。するとファンタズモは「下げろ!」とレフェリーに要求し、ラッシュは不敵な笑みで距離を取る。だが、ファンタズモはすぐにはリングに戻らず、様子を見る。
ファンタズモはリングに戻ると手四つの体勢を誘い、ラッシュが応じた瞬間、すばやく右上をマットに固定し、踏みつけていく。さらに指折り攻撃。
続いてファンタズモはラッシュの手をつかんでロープウォーク。しかし、ラッシュはバランスを崩して転倒させるとハンドスタンドキック。
続くスライディングキックはまたもファンタズモがかわすも、ラッシュはエプロンからティヘラで飛びつく。しかし、ファンタズモは空中で捕獲。そのまま場外でスタイルズクラッシュをお見舞い。大ダメージを負ったラッシュはうめき声を上げる。
カウント16でラッシュがリングに戻ると、ファンタズモは後頭部にランニングニー。そして「グッバイ!」と肩車で担ぎ上げるが、ラッシュは脱出。しかし、ファンタズモはラッシュをハンマースルーでコーナーに叩きつける。
ファンタズモは突進するが、ラッシュはかわし、すばやい動きから相手の顔面にキック。
しかし、ラッシュの追撃を切り抜けたファンタズモは、ラッシュをコーナーに逆さ吊りにし、顔面を踏みつける。さらに串刺し攻撃と見せかけて立ち止まると、ラッシュの急所を踏みつけていく。
勢いに乗るファンタズモは背中に引っかき攻撃。続いてラッシュの顔面を踏みつけ、さらに左手に噛み付き攻撃。
そして、今度こそファンタズモはロープウォーク。しかし、攻撃を切り抜けたラッシュは、セカンドロープからファンタズモに飛びつき、リバースフランケンシュタイナーを炸裂。
そして、場外のファンタズモにトペ・スイシーダ、さらにラ・ケブラーダを連続で食らわせる。ラッシュはファンタズモをリングに戻すと、セカンドロープからフライングラリアット。しかし、カバーはカウント2。ラッシュは右手を痛めたか、苦悶の表情を浮かべる。
ファンタズモはスキをついてローブローを繰り出すも、かわしたラッシュは相手の腕を取ってキックを連発。
その蹴り足をつかんだファンタズモはラッシュを転倒させる。だが、ラッシュはキックでファンタズモをひるませるとラリアット。さらにファルコンアローを決めるが、ファンタズモはカウント2でキックアウト。
ここを勝機と見たラッシュはスピニングカミカゼを狙うも、こらえたファンタズモはラッシュを突き飛ばす。するとその勢いでラッシュはロープに向けてハンドスプリング。そして、うしろにジャンプするが、ファンタズモは空中で捕獲し、スピニングネックブリーカードロップを炸裂。カバーはラッシュがカウント2で必死にキックアウト。
ファンタズモはラッシュを起こすと強烈なエルボー。ラッシュもエルボーを返していくが、打撃戦はファンタズモが優勢に。そして、ファンタズモは「This is NEW JAPAN! We Are Not TV Show!」とラッシュを挑発。
すると、怒りのラッシュは猛然と打撃をたたみかける。しかし、バックブローをかわしたファンタズモは、土手っ腹へのトラースキックで動きを止め、一気にCRⅡへ。だが、ラッシュは回避して丸め込む。
ファンタズモが返すと、ラッシュはサードロープに飛び乗り、その反動でカッターを炸裂。続けて後方回転エビ固めで丸め込むも、ファンタズモはカウント2で返す。
ならばとラッシュはファイナルアワー(フロッグスプラッシュ)を繰り出すが、ファンタズモはヒザで迎撃。そして、ラッシュをレフェリーに突き飛ばす。
ここからファンタズモはレフェリーの死角をついて、ラッシュにサミングからローブローをお見舞い。すかさず横入り式エビ固めで丸め込み、ラッシュからまんまと3カウントを奪取した。
SUPER J-CUP 2020
- 日時
- 2020年12月13日(日) 開場 12:00 (JST)開始
- 会場
- 非公開
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第4試合 時間無制限1本勝負
『SUPER J-CUP 2020』 ROUND 1※ファンタズモがトーナメント準決勝戦へ進出
MATCH REPORT
COMMENT
ファンタズモ「2月の…、クソッ、覚えちゃいねぇよ。俺が覚えているのは、新日本のジュニア級史上最高のデビューを飾ったが、世界中で流行した“とある問題”で俺の勢いが消えてなくなってしまったってことだ。カナダは自宅隔離をするにはクレイジーな場所だ。だが、これだけは言っておく。ELPが帰って来たぞ!」
ラッシュ「俺にチャンスが訪れるたびに、小さな問題が次から次へと生じるみたいだな。今回の大会の優勝候補としてトーナメントに参戦したが、今日の負けへの焦りはない。ELPは卑劣な手を使って勝利を収めただけだ。俺はまだまだこのリングで試合をしたい。これは『SUPER J-CUP』前年度覇者のELPと新日本の選手への警告だ。“The man of the Hour”が新日本に参戦するのはこれが最後じゃないぜ? 次にELPと対戦するときはあいつにとっての最後になるだろう」