第1試合は「KOPW 2020」争奪戦(ノーコーナーパッドマッチ)で、保持者の矢野通がザック・セイバーJr.と対峙。
両者は今年の『G1』公式戦10.8岡山で対戦し、ザックが勝利。続いて両者は10.18両国の8人タッグで対峙し、試合後に矢野は「ザック、テメーには借りがあるんだ!『KOPW』懸けてやってやってもいいんだぞ! とっておきのルールで成敗してやる!」と次期挑戦者に逆指名。
今シリーズの前哨戦では、矢野がコーナーパッドを外すと、すかさずザックがつけ直すというやりとりが何度も繰り返され、ついに矢野はイライラが爆発。
11.2後楽園でザックがタイチとのタッグで後藤洋央紀&YOSHI-HASHI組を下してIWGPタッグ王座を防衛した直後、矢野がリングに乱入。なんと4方向のコーナーパッドをすべて外したあとに、ザックに対し「ノーコーナーパッドルールで11月7日、大阪! K、O、P、Wを争おうじゃねえか!」とアピールした。
ザックはこの要求を承諾するも、「オマエを倒した後で、あのショッパいトロフィーをゴミ箱に捨ててやる!」「試合開始1分以内にタップアウトさせてやる!」とバックステージで怒りを見せた。前代未聞の試合形式で行なわれる対決、その結末は?
ザックはIWGPタッグのベルトを腰にリングイン。矢野はKOPWのトロフィーを手に、赤いイスに貼り付けられた「LINEスタンプ発売中!」という紙をアピールしながら入場。そして、試合前に四つのコーナーパッドがセコンドの手で外されはじめると、矢野は「外すのホントに? 怖いな~」と口にする。
矢野はザックに「金具むき出しのコーナーを使わないでくれ、俺も使わないから」と懇願。
開始のゴング、矢野は低いタックルでテイクダウンし、グラウンドの展開に。そして、両者は一旦離れると、矢野は早速約束を破り、ザックを金具むき出しのコーナーにハンマースルー。だが、ザックは激突前に踏みとどまる。
矢野は「ごめんなさい!」と謝るが、ザックは突進してきた矢野を金具むき出しのコーナーに自爆させる。さらにザックは四つすべてのコーナーに矢野を叩きつける。
矢野は場外にに逃げ、「痛い!」と苦悶の表情。そして、コーナーパッドを手にし「戻したい!」とアピール。ザックが場外に下りると、矢野がコーナーパッドで殴りかかる。ザックがこれを切り抜けると、すかさず矢野はザックを鉄柵に叩きつける。
矢野はリングに戻り、コーナーパッドをつけようとする。だが、ザックは矢野を捕らえてネックツイスト。さらにコーナーパッドで殴りつけようとするが、それは自ら踏みとどまる。
ザックはコブラツイストで矢野を捕獲。矢野はロープに逃げ、さらにザックの髪をつかんで押し倒す。そして、YTRポーズを披露しようとするが、ザックが足関節で捕獲。
矢野はまたも場外に逃げ、コーナーパッドを手にする。押し問答の末、ザックがリングを下りると、矢野はコーナーパッドをリングに投げ、「やってやるよ!」と場外でエルボー合戦を展開。ザックが競り勝つと、矢野はアルコールスプレーをザックの顔面に噴射し、先にリングに戻る。ザックはカウント19でリングにギリギリ生還。
矢野はコーナーパッドをテーピングを用いてコーナーに固定。そこにザックが突進すると、矢野はコーナーに叩きつける。だが、コーナーパッドが覆われているため、ザックはダメージが少なく、キョトンとした表情。
ならばと矢野は金具むき出しのコーナーにハンマースルー。しかし、逆にザックが金具むき出しのコーナーに叩きつける。
ザックは矢野のTシャツを脱がし、もう一度金具むき出しのコーナーにハンマースルー。さらに矢野の耳をねじり上げてからネックツイストをお見舞い。
続いてザックは矢野の両ヒジ、両ヒザにダメージを与える。さらにザックは矢野の左足首をひねり上げる。矢野はこれをキックで切り抜ける。
ならばとザックは矢野をロープにも飛ばすが、矢野はもたれかかって「ア~ア~ア~」と雄叫び。そして、スキをついて矢野はザックをフロントスープレックスで放り投げる。ここで矢野はザックをついに金具むき出しのコーナーに自爆させると、すかさず丸め込む。さらにNUで固めるが、これもザックは返す。さらにザックは矢野のローブローを切り抜けてヨーロピアンクラッチへ。だが、矢野もカウント2でキックアウト。
矢野はザックのバックを取って持ち上げるが、ザックは前方回転してヒザ十字へ。矢野もアキレス腱固めで返すが、ザックも同じ技を繰り出す。さらにザックは『G1』で矢野からギブアップを奪ったヒールホールドを決めるが、矢野は懸命にロープエスケープ。
矢野が場外に逃げると、ザックは矢野の左足を鉄柵に叩きつける。さらに鉄柵越しのヒールホールド。そして、カウントが13まで進んだところで、ザックはリングに戻るため技を解く。しかし、いつの間にか矢野がザックの靴ひも同士を結びつけたため、ザックは身動きが取れない状態に。その間に矢野はリングに戻り、なんとリングアウト勝ちをスコア。矢野が頭脳プレーでトロフィーを守り抜いた。
試合後、矢野はリングで笑みを浮かべる。ザックのシューズのヒモをゲイブリエル・キッドがほどこうとすると、ザックはつかみかかって八つ当たり。その横を矢野は悠々自適で通り過ぎ、花道をあとに。
怒り狂うザックのシューズのヒモを、上村優也がハサミでカット。すると、ザックはそのハサミを取り上げ、逃げる上村を追いかけ、そのままバックステージに。