新日本プロレス本隊vs鈴木軍の6人タッグマッチ。現IWGPタッグ王者組のタイチ&ザックは、8.29神宮球場大会で前王者組の棚橋&飯伏に勝利。初防衛をマークしている。
鈴木軍がゴングを待たずに襲い掛かり、大混乱で試合がスタート。そのまま本間がDOUKIに捕まってしまうが、追走式バックエルボー、ショルダータックルで逆転する。
続いて本間は小こけしを放つが、DOUKIにかわされて自爆。その直後、大規模な場外乱闘へ突入し、鈴木軍が本隊チームを圧倒。そこから本間を逃がさず、ラフプレーで長時間に渡っていたぶり続ける。
しかし本間は、ザックにカウンターバックエルボーを浴びせ、小こけしをお見舞い。ようやくタッチを受けた飯伏が、フランケンシュタイナー、ハイキック、その場飛びムーンサルトプレスで追い討ちをかける。
さらに飯伏はローキックを連発していくが、ザックが脚を絡め取ってアキレス腱固め。たまらず飯伏がロープへ逃げると、ストンピング連射を浴びせる。
それでも飯伏は打撃ラッシュを繰り出すが、ザックが脱出し、オーバーヘッドキックで逆襲。だが、飯伏はハイキックでザックの頭部を射抜いてダウンさせた。
棚橋対タイチとなり、棚橋がドラゴンスクリューで先制。そして、DOUKIにはロープ越しのドラゴンスクリューを食らわせると、串刺しフライングボディアタック、ダイビングサンセットフリップなどでタイチに追い討ちをかける。
しかしタイチは、カウンターフロントハイキックで挽回し、棚橋に聖帝十字陵を極める。すると、ザックがフロントネックロックで飯伏を分断し、タイチはDOUKIと替わる。
棚橋対DOUKIとなり、DOUKIがラリアットからイタリアンストレッチNo.32。続いてザックが串刺し攻撃エルボースマッシュ、タイチがローリングソバット、DOUKIがデイブレイクで追撃していく。
次にDOUKIはスープレックス・デ・ラ・ルナの体勢に入るが、棚橋が回避してドラゴンスクリュー。そして、テキサスクローバーホールドを極めるも、ザックがカットへ入る。
続いてタイチが棚橋の側頭部にミドルキックを食らわせ、羽交い絞めにする。そして、ザックがドラゴンスクリューを狙うが、飯伏のカットが間に合う。
さらに飯伏はタイチ&ザックの合体攻撃から逃れ、開脚式オーバーヘッドキックでまとめて蹴散らす。そして、タイチをスローイングすると、本間がカウンターこけしロケットをお見舞い。
その直後、棚橋&飯伏がDOUKIにゴールデン☆ブレイドを敢行。そして最後は、棚橋がハイフライフローでとどめを刺した。
本間「『G1 CLIMAX』の(出場メンバー)発表は、いよいよ明日。今日勝った。やれることはすべてやった。あとは発表を待つのみ。ただ一つ、こないだ内藤選手が、俺の結果を聞いて気にしてくれた。もうそれで、俺が勝ったも同然だし、次は同じブロックに入って、シングルで勝って……。明日が楽しみで仕方ありません。ありがとうございました」
棚橋「いよいよ明日、『G1 CLIMAX』出場選手発表。ドキドキしてる。ドキドキ。なぜかっていうと、当落線上だと思うから。それぐらい『G1 CLIMAX』、大変な、自分が(これまで連続して)出てた大会だけど、敷居の高い大会だと思う。だからこそ緊張感を絶やさずに。最近ね、ランジっていうんですか、太ももとお尻の筋肉を(鍛える運動を丹念にしてる)。そればっかり。ホントに。朝起きてランジ、会場着いてウォーミングアップでランジ、寝る前にランジ……。そうするとね、太ももの筋肉の張りがすごい。お尻の張りも。戻ってきてるから」
――野球選手がスランプに陥った時に走り込みをするのと同じ感覚ですね。
棚橋「(僕は)ピッチャー出身だから。僕、野球やってた時には、ピッチャーなのにケツが小さいんですよ。トレーニングも下半身中心の調整に変えてて。太もも、お尻(の筋肉)が戻って来たから。あとは『G1』出場を勝ち取るだけ。そういう気持ち」
――あと棚橋選手の場合、会場だけに限らずイベントやサイン会などでファンと接することでファンからの応援を自身の力に変えてきたところがありましたよね。しかし、今年はコロナウイルスの影響もあって、会場以外でファンと接する機会がなくなってしまった。その影響があるんじゃないかと感じてるんですが……。
棚橋「僕は逆に、こっちから客席をじっと見るようにしてます。(会場の)端から端まで、1人ひとりの顔を見て。声は出せないですけど、表情だったりとか目の輝きだとかで、『楽しんでくれてるのかな?』とか、『“頑張れ”って言ってくれてるのかな?』とか。(それによって)感覚が研ぎ澄まされてきてます。応援するにしても普通に拍手するだけになっちゃうから、今日、実験的にリズムを刻んだりとか。次は体育祭の応援団のように三三七拍子とか刻もうかなと」
――今秋にもプロ野球では観客の入場制限を緩和すべく話し合いをするというニュースを聞きました。
棚橋「皆さんが安心して会場に来れるっていうのはまだまだ難しい状況ですけど、少しでもね、安全に配慮して大会を開催するのが僕たち新日本プロレスの使命なんでね。そこはほかのプロスポーツと一緒で、慎重にいきたいと思います。メジャースポーツが(規制を)緩和すると、そういう動きを通じてスポーツ観戦に対して安心感が与えられると思うんで、そういうところも末席に新日本プロレスもいます」
――観客が増えると、棚橋選手にとってはより力が得られるんじゃないですか? 特にそれが『G1』の時期に重なると。
棚橋「そうですね。特にファンの声援を力に変えてきたんでね。特にシングルマッチの連戦になればなるほど、それが身にしみますね。何とか少しでもいい状況になることを願ってます」
飯伏「(※棚橋と入れ替わりでコメントスペースにやって来て)棚橋さんがコメントしてる声がちょっと聞こえてきましたけど、僕の考え的にはこうやってテレビ(中継)のない試合でも変わらず、新日本プロレスの素晴らしいクオリティーを保っていきたいし、テレビのないここでしか見れないプロレスってものもある。今日最後、(花道で)バック宙したりとかあったんですけど、(会場に足を運んでくれた皆さんは)そういうテレビがないときにしか見れないものが見れたんじゃないかなって。コロナでこれからもどうなるかわからないですけど、安心して来れるようになったら、ぜひ会場に足を運んでもらいたい。来れる限りは会場に来てもらいたいと思ってるんで。今日もこういう状況であっても(会場に来てくれた皆さんは)楽しんでくれてるし、今しか見れないプロレスっていうものがあるんで、ぜひ見に来てほしいなと思いますね。あとは、いつも言ってる通り変わらず、『G1』に向けて僕は一直線」
――会場に来て楽しんでもらいたいという姿勢は、棚橋選手から学んだ部分もあるんじゃないですか?
飯伏「ありますね。やっぱりこれまでは、ずっと棚橋さんの背中を見てきたんで。次は、背中を見てもらう番になってもらおうかなと。僕が前に立っていこうかなと。それは入場の時ではなくて、僕の背中を見て、棚橋さんにも学んでもらいたいなと。そういう状況を作り上げたい。立場を変えていきますよ。状況を変えていきますよ。そしてプロスポーツとして今、お客さんを入れてやってる物はあまりないと思うんです。再開していない競技もある中で、プロレスは結構早い段階からお客さんを入れてやってるんで、スポーツを盛り上げていきたいなと。オリンピックも今年なくなって延期になったんで。それも全部ひっくるめて、スポーツをプロレスからスタートさせたいと思います」
――プロレスぐらいですよね、小さい会場から大きい会場まで使うのは。しかも屋内だけでなく屋外も。
飯伏「ホントそうだと思います。(収容人数が)大きいところだろうが小さいところだろうがやるのがプロレスなんで。実際、今それを行なっているのがここ。それはこれからも変わらず続けていって。観客が少ないから手を抜くとかいうのは一切なく、僕らはいつもやってるよりもフルパワー。全力で見せていきます。それを続けていけば、絶対つながると思うんで。プラマイゼロなんで。それを続けていけば来年、プラスがあるんで。今はマイナスでも、また戻していきますよ」
――ゼロに戻すんじゃんなく、プラスに転化しないと……。
飯伏「さらに上のステップに行きますよ。必ずプラスにしていきます。それは僕が中心になって」
ザック「次のチャレンジャーはゲイブとツジだな」
タイチ「棚橋と飯伏じゃ、いい勝負にもなんにもなんない。あんなガリガリの2人じゃ。そっちの方が面白そうだな。なんだった? ダイナマイト・キッド? 何キッドだっけ? ゲイ・キッド? わかんねえ」
ザック「アグリー・キッズ(醜い小僧たち)だな」
タイチ「あいつら(相手)の方が面白そうだな」
ザック「(※左手を顔の前に上げて)ヤングライオンはこのレベル。(※右手を胸の高さに上げて)タナハシとイブシはこのレベル」
タイチ「ハハハ。そういえばもう1人いたな、黒パンツ。そいつでもいいな。(※某記者を指して)お前でもいいぞ。お前のその腹、気に入った。ラーメンとチャーハン食って挑戦してこい」
※DOUKIはノーコメント