準々決勝で激突する石井とヒロムにとっては前哨戦となる6人タッグマッチ。
先発で飛び出したのは辻とヒロム。ヒロムが石井が先発で出てくるように挑発すると、「俺、俺」とロープをくぐったのは矢野だった。怪訝そうな表情を隠せないヒロムに対し、矢野は「なにもしない。ちゃんとやるよ」とアピールするも、ヒロムは信用していない。仕方なく組もうとしたが、矢野がタイツに手を入れようとしただけで後退。矢野がタイツの中から透明な袋に入った髪を取り出す。それを見たヒロムは、悪夢が蘇ったのかリングを下りた。そのヒロムを場外まで追いかける矢野。逃げるヒロム。結局、2人は肌を触れ合うことなく、辻、鷹木がそれぞれロープをくぐることに。
正面からぶつかる辻と鷹木。タックルを受けても一歩も引かず、エルボーを打ち込んでいく辻。鷹木が仕掛けてきたタックルを逆にダウンさせると、エルボー、パンチ、ラリアットの連続攻撃で辻をダウンさせる。これを合図にリング下では石井とヒロムが激しくやり合う。
リング中央で辻をとらえた鷹木は、腰を落とした相手の首筋にエルボーを振り落としてから内藤にタッチ。ゆっくりと辻に歩を進めた内藤は、バックに回って腰にエルボーを叩き込んでいく。さらに辻の腕をハンマー捕らえての逆片エビ気味の背骨折りというメキシコ流の関節技で攻め込んでいく。
タッチを受けた鷹木は、辻の腕にハンマーパンチを落とし、コーナーに押し込んでボディーへショルダーブロック。さらにキチンシンクからショルダータックル、ブレーンバスターの連続攻撃。そして動きが止まった辻の顔面につま先蹴りを叩き込んでいった。
タッチを受けた内藤にヒザ立ち状態でチョップを叩き込んでいく辻だが、内藤はボディスラムからキャメルクラッチ。ここでヒロムがリングに飛び込んできてロープに走るが、辻ではなくエプロンに控える石井を攻撃。そのままリング下まで追いかける。辻は必死にロープブレイクに持ち込んでいった。
スタンドに戻って内藤にエルボーを叩き込んでいった辻だが、力が感じられない。逆に内藤のエルボーでコーナーに後退し、腰を落とした辻に低空ドロップキックを放った。バックの取り合いからロープに振られた辻だったが、帰っていくところでドロップキックを叩き込み、自力でピンチから脱出した。
ここでようやくリング内で石井vsヒロムの展開に。正面からぶつかっていくヒロムに対し、石井も一歩も引かない。ショルダータックルを連続して打ち込んでいくヒロムだが、石井は体勢を立て直して一発で吹っ飛ばした。そしてコーナーに詰めて、一発一発確認しながら渾身の力を込めて逆水平を連続して叩き込んでいく。
ヒロムも逆水平の連発を返し、串刺しラリアット、腰を落としたところに低空ドロップキック。ダウンした状態の石井を挑発したヒロムに対し、石井は相手の喉元をわしづかみにしてからエルボーを叩き込んでいった。これを合図に激しいエルボーの打ち合いに。ヒロムの動きが止まると、石井は「オラ、どうした?」と挑発。連続してエルボーを打ち込んだヒロムは、自らロープに走るとラリアットを放っていった。しかし、それをかわした石井はブレーンバスターに切り返し、さらにバックドロップでマットに叩きつける。
タッチを受けた辻は、ショルダータックルでヒロムを倒すとブレーンバスターで豪快に投げる。カウント2で返されるもヒロムの両足を折りたたむと、相手の腕をつかんで首に手を回して持ち上げる結び目固めへ。しかし内藤がすぐにリングに飛び込んできてカット。これを機にリング内は髪をつかんで2人を後方に倒した矢野。ヒロムの髪もつかむが、ヒロムは逆に矢野の髪をつかんで引き倒す。これでリング上は辻とヒロムの1対1。カウンターでスピアーを突き刺した辻。逆エビを狙ったものの、ヒロムはステップオーバーする前にサードロープをつかんでエスケープ。
鷹木が串刺しラリアットを叩き込み、内藤も低空ドロップキックで辻の顔面を撃ち抜く。これはカウント2で返されたが、ヒロムは逆エビを狙う。
張り手を叩き込でロープに走った辻だが、待っていたのはヒロムのトラースキック。これはカウント2で返したものの、逆エビを決められ、ガッチリ腰を落とされると逃げることはできず。タップアウトするしかなかった。
NJPW WORLD Special NEW JAPAN CUP 2020
- 日時
- 2020年7月1日(水) 開場 19:00開始
- 会場
- 非公開
- 放送
MATCH REPORT
COMMENT
ヒロム「石井智宏、お前に言葉はいらねえ。(胸を叩いて)ここのぶつかり合いだろ? ジュニアもヘビーも関係ねえんだろ? 見してやるよ、俺の気持ち。真っ向勝負だ、バカ野郎」
鷹木「おい辻! オッサン臭い試合してんじゃねえよ。お前、何歳だよ? それから前の試合見てたぞ。SHOーッ! がっかりさせんなよ、おい! あっさりギブアップしやがって。情けねえ野郎だな」
内藤「こうして試合間隔を空けながら、俺の場合、1週間に1試合ずつくらいかな? いやあ、調整するのが非常に難しいですよ。まあ、それを言い訳にするつもりはないけどさ。もうちょっと試合馴れ、試合間隔馴れをしたいなあと思いますよ。まあ、それを言い訳にするつもりはないし、連日『新日本プロレスワールド』で『NEW JAPAN CUP』、楽しませてもらってるんでね。言い訳にはしないけど。まあ、今日、あまり言いたくないけどさぁ、三点セット……通称三点セットかな、ミスっちゃったよ。でも、これは試合感覚のズレ、試合してないからこうなっちゃったのかな? まあ、でもさあ、逆に今経験できてよかったかな? これで、この先、大阪城ホールに向けて、もっと気を引き締めて優勝者を待ってられるかな? 今のところ、新日本モバイルサイトで俺が予想した選手は順当に勝ち上がってるよ。このまま俺の予想通りに進むんじゃないの? そん中で一つ重要なのは今日のメインイベントでしょう。彼がまあ順当に勝ち上がるでしょう。そんな彼の姿を俺は楽しみにしてるし、彼が勝ち上がってくることを待ってるよ。じゃあ、明日かな? 明後日かな? それとも大阪城ホール大会かな? わからないけどさ、また会場でお会いしましょう。アディオス!」
辻「今日の対戦相手、全員シングルのベルト持ってるじゃねえか。今日は負けたよ。だが、前にも言ったように、俺はそんな簡単には諦めない。鷹木、内藤、いつかあんたたちの首を獲ってやる。NEVERもインターコンチもIWGPヘビーも必ず巻いてやる!」
石井「おい、高橋! チャンピオンとしてのプライド、それからてめえがいつも叫び続けているジュニアヘビー級のプライド、全てぶつけてこい」
※矢野はノーコメント