第5試合は棚橋弘至&飯伏幸太&永田裕志&真壁刀義vsタイチ&ザック・セイバーJr.&鈴木みのる&DOUKI。『NJC』一回戦で対峙する棚橋vsタイチ(6月22日)、飯伏vsザック(6月22日)、永田vs鈴木(6月17日)のトリプル前哨戦となる。棚橋と飯伏はIWGPタッグを巻いて入場。
ゴング前、棚橋がコーナーに登ったところで鈴木軍が本隊を襲撃。タイチは棚橋を場外の鉄柵に叩きつける。
リング上では鈴木が永田に対し、スリーパーからゴッチ式パイルドライバーの体勢に。しかし、永田は切り抜けると左ミドルを三連発。さらに串刺しフロントキックからエクスプロイダーを狙う。
しかし、鈴木は切り抜けて永田の胸板にサッカーボールキック。ここから両者はエルボー合戦に突入。続いてフロントキックを打ち合い、後退した鈴木の背中にザックがタッチ。しかし、鈴木は構わず永田を相手コーナーまで押しやる。そして、両者はつかみあい。
次は飯伏とザックが対峙。互いにキックを交わし合うが、最後に飯伏はミドルでダウンを奪う。続いてエルボー合戦から、飯伏がキックのコンビネーション。しかし、ザックがかわし、ロープワークの攻防へ。飯伏がジャンプすると、ザックは空中で足を捕らえてドラゴンスクリュー。ここから鈴木軍は本隊を場外戦に持ち込む。
鈴木はイスをリング下から取り出すと永田に襲いかかる。ザックは場外で飯伏にヒザ攻め。。
リング上、タイチが飯伏をのど輪で自軍コーナーに押し込む。スイッチした鈴木は飯伏の胸板に張り手。さらに顔面に張り手を見舞って挑発。飯伏もエルボーを返すが、鈴木は強烈なエルボー。ザックが飯伏を場外に引きずり込むと、タイチはイス攻撃。
リング上、DOUKIが飯伏にその場飛びのフットスタンプ。そして鈴木軍が自軍コーナーで飯伏をストンピングでいたぶる。
飯伏はザックにエルボー連発。だが、ザックはヒザへのキックで動きを止める。タイチとザックはふたりがかりで飯伏に攻撃。しかし、飯伏は切り抜けてふたりにオーバーヘッドキックをヒット。
スイッチした棚橋はタイチに太陽ブロー。さらにフライングフォアアームからボディスラム。そしてセカンドロープからサンセットフリップをお見舞い。
棚橋は首を上下に動かし、まるで「棚橋」コールに応えるようなそぶりから、スリングブレイドの体勢に。しかし、こらえたタイチはバックドロップを狙う。
棚橋が切り抜けると、タイチがローキック。棚橋はエルボーで応戦する。タイチはソバットを決めるが、棚橋は顔面に強烈な張り手。続く串刺し攻撃をかわしたタイチは、顔面にハイキック。
そしてバズソーキックを狙うも、棚橋は足をキャッチしてドラゴンスクリュー。スイッチした真壁はタイチに串刺しラリアット。そして。頭部にナックルを落とすが、背後から鈴木がカット。すると永田が場外に追いやる。
リング上、真壁がラリアットを狙うが、タイチはキックで止めるとアックスボンバー。
次はDOUKIが真壁に串刺しラリアット、さらに低空ドロップキックをヒット。真壁がカバーを返すと、DOUKIはイタリアンストレッチNo.32。しかし、真壁はロープに逃げる。
DOUKIはエルボーの連発からロープへ。だが、真壁はレフトハンドのラリアット。カバーをザックがカットすると、飯伏がミサイルキック。するとタイチが飯伏にトラースキック。
棚橋はタイチにスリングブレイドを食らわせるが、鈴木がエルボー。すかさず永田が飛び出し、両者は場外へ。
リング上、DOUKIは鉄パイプで真壁に一撃を食らわせてから丸め込みへ。さらに地獄突きからロープに走る。すると、真壁はカウンターのラリアット。最後は真壁がキングコングニーをDOUKIに決めて3カウントを奪取。本隊が勝利を収めた。

真壁「そんなもんは通用しないぞオマエ。通用しないそんなもの? なんべんも言うぞ? あんな中途半端なもの通用するわけないだろ、おまえコラ。次はないぞ? 次はない……。どうコレ? 長州力バージョンで全部言ったんだけどどう思う? まあまあ良いべ? まあまあ良いべ? 完成度高いべ(ニヤリ)」
永田「YouTubeチャンネルの宣伝、ここにきてそれやるんだ(笑)」
真壁「(苦笑しながら)正解! でもあれだよね。鈴木軍勢いあって良いと思うよ。良いと思う、ただそれだけだ。良い思うよ、それだけ。きっちりやってけよおまえ。いつも変わらない、それだけ。で、今日第1試合、第2試合か、辻がいるだろう? 辻がやったぞ。明日1回戦だよな? 活きが良いじゃねーかよ。先輩たちのよ、叱咤激励そのまま試合に生きてるじゃねーかよ。それでいいぜ。明日どうなるか? オイ、木っ端微塵にしてやる! オイ、いいか? 新日本プロレスの試合は全試合第一線だよ。その試合を見せてやる。それだけだ!」
永田「キャリア28年で初の無観客試合。いろんな雑音、試合前あったけどなんのことはなかったですね! お客さんがいようがいまいが、カメラの向こうで見てるファンに向けてのメッセージ。こちらに集中させる。若い頃を思い出しましたよ。客を意識するんじゃなく、客の目を向けさせろ。それを思い出してなかなか今日、本当に良い気持ちで試合ができた。鈴木みのるの目がちょっとはこっちに向いてきたみたいなんで。試合やってて凄くやりがいがあったし、今までこっちを見てなかったものが、『NEW JAPAN CUP』の効果でこっちをちょっとだけ見るようになってかたからさ。明日前哨戦やって、明後日、鈴木みのる久々に殴り倒したいなと。そういう欲が今、試合後出てきました。永田裕志52歳、最年長。最高のコンディションでこのリングに戻ってきました。ゼァ! 以上」

飯伏「ちょっと興奮しすぎましたね。またこうやってみんなの前でプロレスができて、ほんと最高です。ちょっと、ちょっとこのタッグのベルトを意識しすぎたかなって思ったんですけど、今はまずは『NEW JAPAN CUP』これを優勝しとくこと、その途中にパートナーの棚橋さんのこと、ここをまずクリアすることですね。とりあえずみんなの前に立てて最高に嬉しいです。最高です、今日は。また明日もよろしくお願いします」
棚橋「……フゥ~(息を整えて)。帰ってきました! ハイ。まずは第1歩ということで。まず第1歩が無観客試合……ね? 僕たちは……、なかなか不安な状況の中ではありますけども、ひとつづつ、ひとつづつ、最善を尽くして、前に進んで行きたいと思います。ハア。……今日は無観客試合という形でしたが、これは! これは! 選手にとってすっっごい経験になる!! (力を込めて)。お客さんがいる状況でやるのと、全然違うからこそ、そん中でどう伝えるか? どう魅せるか? どう戦うかっていう、もう経験値が……。だからこそファンの皆さんが、会場に入って、みんなに観てもらった時に、いまの経験がきっと生きてくると思うし、応援してくれるファンのみなさんの存在がどれだけ、うれしくて(声をつまらせて)、ありがたくて、プロレスラーにとって……どれだけ尊いものかっていうことをいま、選手は感じていると思います(涙をこらえながら)。だから、みなさんと……、みなさんが会場でプロレスを、楽しんでもらえるようになるまで。ウン! 俺は諦めません! そして、プロ野球、プロサッカー。ね? あらゆるアーティストさんのライブイベント、そういう皆さんが楽しんでもらえるものが1日も早く、みんなに届くように頑張っていきましょう。今日はありがとうございました。明日も頑張ります!」


鈴木「オイ、オイ! 絞りカスの永田裕志。それと、のうのうとおせちでも食ってたんじゃねーのか新日本プロレス。おまえらとはな、生き方が違うんだ。おまえらみたいな誰かに頼って、誰かにすがって生きてる人間とは違うんだ。オイ。ぶち壊してやる、全部」

タイチ「オイ、アイツ何やってたんだこの4ヶ月間、棚橋。すっかりブーちゃんになっちまっておまえ、何だあのデブ。デブの腹見た? 棚橋のデブ。だから、思い直して俺だってウエイトアップしてきたんだ。ハンデなしだ。それでいいんだろ? どうせガタガタ言うんだろ? なあ。まあいいや。ちょっとよ、ザックは何で俺の横にいるかわかるか? 何でトーナメント出るかわかるか? コイツこそプロだ、プロフェッショナルだ。この時を、いつこの時が来ても良いように国に帰らず日本にいることを選んだ。どうだ他のバカ外国人ども。国に帰りやがってなぁ?」
ザック「フフフ」
タイチ「そんな怖いんだったらよ、最初から日本にいるな。最初からプロレスラーになるな。そんなもん怖がってるようじゃこれで終わりだ。ザックみたいなこんな頼もしいパートナーはいねーぜ? あれからずっといたんだザックは俺との約束守る為になぁ。そうだ、誰よりも元気だ」
ザック「ありがとう」
タイチ「こんな頼もしいパートナーがいて獲れないわけねーんだ。その前にシングルマッチトーナメントで」

ザック「俺はいつだってキャリアを最優先に考えている。だから日本を離れなかった。『NEW JAPAN CUP』1回戦、タイチと俺の相手はイブシとタナハシだ。俺たちが共に勝ち上がって2回戦で鈴木軍の名に相応しい勝負を見せてやる。そして俺たちのどちらかが優勝する。そのあとでタッグベルトに挑戦する」
タイチ「俺とザックのシングルマッチもあるかもな。ザックに勝てる気しねーな。俺との対戦はジャンケンしようぜジャンケン(ニヤリ)」
ザック「フフフ。この4ヶ月間、他の外国人レスラーが国に帰る中、俺は日本に居続けた。アイツらの気持ちも分かる。家族を放っておけなかったんだろ? でも俺はプロだ。だから決して日本を離れなかった。俺はこれからタッグのベルト含め、全てのベルトを奪ってやる。タナとイブシは4ヶ月も防衛していないんだから、ベルトを返上するべきだ。2人からベルトを取り上げろ。俺は大会が再開するまでずっと禁酒してた。飲んでいいのは試合の後だけだと決めている。だから今夜は飲みに行くつもりだ。今日はイブシをギリギリのところまで追い込んでやったぞ」
※傍らで倒れているDOUKIに向かって
タイチ「おまえだってよ、メキシコ帰らねぇで日本にいたんだろ? おめーもプロフェッショナルだ。他の連中とは違うんだよバカみたいに言いやがって、この時を待ってたんだからよ、見とけよコノヤロー! こっからだこっから、な。特に俺とザック」
ザック「チョットダケ(飲みに行こう)。レッツ・ゴー!」
タイチ「いいよ。でも、ソーシャルディスタンスだ」
ザック「もちろん」
タイチ「楽しみだ。ついに来たぞ、この時が!」
ザック「大会再開まで長すぎた。認めたくないが、お前ら記者のことでさえ恋しくなった程だ」
※ザックとタイチは先に控室へ

DOUKI「『NEW JAPAN CUP』俺が入ってないのもそうだけど、何で1発目にみんなヘビー相手なんだよ。オイ、これが新日本のやり方かよ」