試合開始のゴングが鳴っても互いに牽制してなかなか組み合わなかったが、EVILのサイドヘッドロックでスタート。ショルダータックルで倒された小島だが、EVILをサイドヘッドロックに捕らえ、2発目のショルダータックルでダウンさせる。EVILはすぐさまリング下にエスケープ。
大胸筋をピクピクさせるパフォーマンスからプランチャを放った小島。しかし、かわされて自爆。その小島をフェンスに飛ばしたEVILは、イスを手にする。一撃を加えようとしたもののかわされると、小島に向かってイスを投げる。小島が反射的にキャッチしたところ、イス越しにラリアット気味で殴りつけた。そして小島の右腕にイスを巻きつけて鉄柱に打ち据えていく。
リングに戻ってからも小島の右腕を攻撃するEVIL。右腕の痛みをこらえてチョップを打ち込んでいく小島。しかし反撃に転じようとも、右腕を攻撃されると動きが止まってしまう。
小島の右腕をトップロープに巻きつけてダメージを与えるEVIL。エプロンに逃れた小島の右腕をつかみ、トップロープを利用してのアームブリーカー。さらにトップロープ越しにショルダーアームブリーカーを狙ったEVILだったが、小島は左腕で後頭部にエルボーを叩き込み、そのままトップロープ越しにエルボーを放っていくもかわされてしまう。
リング中央でセントーンを決めたEVIL。アームロックで小島の右腕をさらに痛めつけ、サーフボードへ。それを力で振りほどこうとする小島。EVILがそれを阻止しようとバックを取ったところで、DDTに切り返していった。それでもEVIL優勢は変わらない。
コーナーに突進してくるEVILに足を出して迎撃した小島。3回目の突進はかわして、EVILがコーナーを背にしたところへ渾身の逆水平を4発打ち込んでからマシンガンチョップ。そして対角線に振って、串刺しのジャンピングフォアアームを決め「いっちゃうぞバカヤロー!」。しかし小島がコーナーに上がる前に起き上がって阻止したEVIL。ここでエプロンでの攻防となるが、小島がエプロンから飛び下りる形でDDTを決める。
EVILをリングに押し上げた小島は、コーナートップから急降下エルボー。カバーにいくもカウント2。立ち上がった小島はエルボーを連発で叩き込んでローリングエルボーを放っていったが、顔面かきむしりで阻止したEVILは、蹴りを放ってきた小島の足をキャッチして海野レフェリーにつかませ、ボディへのサイドキックを叩き込む。そしてコーナーを背に腰を落とした小島に狙いを定めてのブロンコバスター。直後のカバーをカウント2で返されると、その勢いを利用してワキ固めへ。普通に極めるだけでなく、リストをねじ曲げて極めていく。小島は辛うじてサードロープに足を伸ばしてブレイクに持ち込んだ。
ラリアットを放ってきたEVILの腕をチョップで打ち落とした小島は、コジコジカッター。そしてEVILをコーナーに上げ、雪崩式コジコジカッター。小島が仕掛けてきたブレーンバスターをフィッシャーマンズバスターで切り返したEVILは、ラリアットを連続して放っていくも小島は倒れず。逆にリング中央で同士打ちになったラリアットでは、EVILの方がガクッとヒザから崩れ落ちた。
右腕を突き上げ、ラリアットを狙ってロープに走った小島。EVILはこれをラリアットで迎撃。カウント2で返されるとダークネスフォールズ。ここでEVILを狙ったが、エルボーを打ち込んで阻止した小島はロープに走ってラリアットを狙う。両腕を叩きつけるようにしてブロックしたEVILはロープに走るが、小島がレフトハンドラリアットで首を狩る。
カウント2で返されると垂直落下式ブレーンバスター。そしてとどめのラリアットを狙ったが、EVILは近くにいた海野レフェリーを盾にして阻止すると、海野レフェリーを利用する形でのマジックキラー。そして串刺しラリアットから小島をコーナー最上段に上げ、トップロープに足をかけての雪崩式ブレーンバスター。意地だけでカウント2で返した小島に対し、EVILは右腕に巻かれていたサポーターを外してからのラリアット。しかし打ち勝ったのは小島。大きく吹っ飛ぶEVIL。しかし小島も、ここまでのダメージからすぐにカバーにいけない。ようやくカバーしたもののカウントは2。
先に起き上った小島。EVILに対して「立て!」と叫ぶ。そして走り込んでのラリアット。だがEVILは両腕を叩きつけるようにしてブロック。2発目も両腕でブロック。3発目はかわしたが、小島は背後からレフトハンドラリアット。さらにラリアットを狙って突っ込んだ小島。EVILは間一髪かわして、EVILに切り返す。そのまま体を浴びせるとカウント3が数えられた。
NJPW WORLD Special NEW JAPAN CUP 2020
- 日時
- 2020年6月23日(火) 開場 19:00開始
- 会場
- 放送
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第5試合 時間無制限1本勝負
「NEW JAPAN CUP 2020」1回戦※EVILが『NEW JAPAN CUP 2020』2回戦進出レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
COMMENT
EVIL「(※インタビュースペースに着くと片膝を立てて座り込み)小島のラリアットは、強烈だ。確かに、強烈だ。だが、勝ったのはこの俺だ! リング上でも言った通り、この俺が、今年のトーナメント、何が何でも、優勝してやるからな。そして、内藤の持つベルト2本を奪い、覇者で王者の3冠王になってやる。よく、覚えとけ!」
小島「(※肩を借りてインタビュースペースまでたどり着くと、前に倒れて床に仰向けに寝た状態で)負けたらダメなんだ……(※上体を起こしながら)負けたらダメなんだ。リーグ戦だから負けちゃいけないとか、そうじゃなくてさぁ、俺のキャリアだったらもう、負けていくと、どんどんどんどん、忘れ去られていくだけなんだ。俺みたいな、キャリアの長いベテランレスラーは、負ければ負けるだけ、どんどんどんどん、実戦から遠のいていく。それが、今までそういう過去のベテランと言われるレスラーたちが歩んでる道だったと思うよ。(※立ち上がって)だから、だから絶対に、勝たなきゃいけなかった。どんどんどんどん、負けていくことで、需要がなくなっていく。いい試合して『次も頑張ってくれ』っていう、そういうレスラーじゃもうないんだ。な。若手みたいに伸びしろがあって、明日何かすげぇことやるかもしれないって、そういう風に思ってもらえるような選手じゃないんだ、もう。だから、絶対に今日は勝たなきゃいけなかった。とても、とても悔しい。だけど、全力で試合したのは確かだから、それはEVILが強かったってことだと思う。毎回、負けたらもう、目の前真っ暗だよ。次どうしようって、俺みたいなキャリアの人間は、明日どうすりゃいいんだって、そういう風になる。だけど、また体が動くんであれば、プロレスができるんであれば、またそれを乗り越えて、違う道を模索したいと思う。諦めるとか、諦めないとか、もうそういうところにいる選手じゃないけど、ただ、プロレスを続けていくことだけは、とても幸せに思ってるから。この自分のやりたいこと、ずーっと、コロナウイルスでできなかったプロレスを、今精いっぱい、自分のやれる試合を、やっていこうと思います。ありがとうございました」