1回戦では唯一のジュニアヘビー級対決。IWGPジュニアタッグをめぐる因縁を踏まえての一騎打ちでもある。YOHになってからの過去のシングル対決は1勝1敗。いずれも『BEST OF THE SUPER Jr.』公式戦として行われている。
　
　静かな立ち上がり。ロックアップからBUSHIをロープに押し込んだYOH。クリーンブレイクするかに見せかけてチョップを打ち込むと、BUSHIも返していく。さらにエルボーを打ち込むYOH。フランケンシュタイナーでBUSHIをリング下に落としたYOHは間髪入れずプランチャ。クリーンヒットしたが少し足を引きずっているのが気になるところ。
　リングに戻ると低空のブレーンバスターを決めたYOHだが、BUSHIは腰を押さえてリング下にエスケープ。場外に追ったYOHはエルボースマッシュを打ち込むも、逆にフェンスに飛ばされる。1度ならず2度までもYOHをフェンスに打ちつけたBUSHIは、フェンスを挟んでネックブリーカードロップの体勢に。そのままダウンしてYOHの背中から首筋をフェンスに落とした。
　カウント18でリングに戻ったYOHに対し、BUSHIは反則を交えながら優勢に攻撃を進める。YOHもエルボーを打ち込んで反撃を試みるが、BUSHIの余裕は奪えない。YOHをコーナーに追いつめたBUSHIはボディに蹴りを叩き込み、対角線に飛ばす。BUSHIが突進してくるところを側転してからのトペ・レベルサで迎撃したYOHは、流れるようなロープワークからランニングフォアアーム3発でBUSHIをダウンさせ、ミサイルキックをヒットさせる。
　BUSHIのサムソンクラッチをカウント2で返したYOHは、ドラゴンスクリューから足4の字へ。ローリングしてサードロープに逃れたBUSHI。攻撃の手を休めないYOHは、相手の足をクロスしてから持ち上げてファルコンアロー気味に叩きつける。ここで「10分経過」のアナウンス。
　YOHのコーナートップからの攻撃をかわしたBUSHIは、ロープに走ったYOHを追いかける形でドロップキックを決め、セカンドロープとトップロープの間からYOHの上半身を出し、自らはエプロンからリング下に飛び下りる形でDDTを決める。そしてリングに戻って、コークスクリュー式のネックブリーカードロップで追い打ちをかける。
　さらにBUSHIはエムエックスを狙ってコーナー2段目からダイブ。しかしYOHはそれをかわしてジャーマン。だが、体勢が崩れてカウントは数えられず。ならばとドラゴンスープレックスにいくと見せかけて再度のジャーマンへ。今度はしっかりホールドしたがカウント2。

　BUSHIのバックに回ってゆっくり抱き起すと、フルネルソンに捕らえるYOH。これをBUSHIは逆さ押さえ込みに切り返していくも、YOHはスルリと抜けてトラースキックを顔面にヒットさせる。そして張り手の打ち合いから延髄斬りを決めたBUSHIに対し、YOHはソバット、トラースキックを返す。その後、バックの取り合いからバッククラッカーを決めたBUSHI。腰を押さえて悶絶するYOH。
　カウンターで飛びついてのコンプリートショット決めたYOHは、スターゲイザーでギブアップを迫る。しかしBUSHIがギブアップしないとみるや、技を解いて相手のバックに回る、そしてフルネルソンを狙う。
　徹底してドラゴンスープレックスを警戒するBUSHI。立ち上がりざまにコードブレイカーを決める。「15分経過」のアナウンスを聞いたところでYOHを肩に担ぐと旋回してのコードブレイカーをお見舞い。さらにエムエックスとつないでカウント3。一進一退の攻防の末、ジュニア対決を制したBUSHIが2回戦へ駒を進めた。

 
BUSHI「これで、文句なし。２回戦進出だよ！　この『NEW JAPAN CUP』。何度もやってるだけに、小松、しぶとい。でもな、ここからだよ。 （※上を指さして）天山、YOSHI-HASHI。どっちかだろ？　俺にとっても、おいしい相手だから」
　

　

 
YOH「（※足を引きずってインタビュースペースまで来ると、『あーーーっ！』と叫びながら前に倒れ、そのまま床に大の字に）あーーっ！　負けたーっ！ （※起き上がりながら）終わり？ もう終わり？　何が見えるって…空っぽ。読み負けた。読み違えた。今は何も…。ただ、一つだけ、（※自分の胸を指しながら）信念だけは、絶対に負けねぇ！」