一昨年2月、NEVER無差別級を懸けて激突して以来、通算5度目のシングルマッチ。過去の戦績は後藤の3勝1敗。
　
　先に入場したEVILだが、後藤の入場テーマ曲が流れるとリングを下りてステップの前に立ちふさがるようにして仁王立ち。入場ゲートの方に視線を送る。入場ゲートから姿を現した後藤はEVILに対し「リングに上がれ」というものの、コスチュームを脱いだところでEVILが突っかかって、激しいエルボーの応酬。ここで試合開始のゴングが鳴らされ、そのまま場外乱闘に移っていった。機先を制された感じの後藤だが、EVILを逆にフェンスに振ってリングに上がる。
　簡単にはリングに入れない後藤。EVILがサードロップをくぐったところに攻撃を仕掛ける。背中にサッカーボールキックを浴び、チンロックから鼻っ柱にエルボーを落とされ、腕を攻められて防戦に回ったEVIL。しかし、後藤が仕掛けてきたショルダータックルを逆に打ち勝ち、ラリアットでトップロープ越しに後藤を転落させると、自らもリングを下りて後藤を1度、2度とフェンスにぶち当てていく。そしてイスを持ち出し、後藤の首にイスをかけ、そのまま鉄柱に激突させていった。
　場外戦で優位に立ち、先にリングに戻ったEVIL。リングに滑り込んできた後藤の顔面にヒジを押し当てていき、フェースロックで痛めつけていく。反撃に転じようとした後藤に対し、ネックブリーカードロップで後頭部をマットに叩きつけたEVILは、「後藤、終わりか？」と挑発しながら後頭部、首を踏みつけ、後藤のチョップ、エルボーを浴びながらも相手が狙ってきたショルダータックルを逆に跳ね返してしまう。
　ブレーンバスターを後方に滑り下りた後藤は、EVILがロープに走ったところで時間差ロープワークからラリアットを叩き込むと、エルボー3発から強烈な串刺しラリアット、バックドロップとつなぐ。だが、EVILは牛殺しを狙って担ぎ上げられたところで髪をつかんで阻止し、コーナーで後頭部にラリアットを叩き込み、セカンドロープに宙吊りになったところを踏みつけていく。
　両手でマットを叩いてからブロンコバスターを決めたEVILに対し、後藤は時間差ロープワークのかけ合いから牛殺しを決める。しかし、それまでのダメージからすぐにはカバーにいけない。上半身を起こすと、互いにヒザを着いてエルボーの打ち合い。スタンドに戻っても、ともに一歩も引かずエルボーを打ち合っていく。
　互いにブレーンバスターを狙ったところで裏GTRを決めた後藤が、EVILが上半身を起こしたところにミドルキックを何発も叩き込んでいく。強烈な蹴りを受けながらも、とどめを狙って放ってきた蹴り足をつかんで投げ捨てジャーマンを決めたEVIL。たがいに立ち上がったところで、ラリアットの打ち合い。2発、3発と打ち合って互いにコーナーまで下がったが、対角線を走ってはなっていったラリアットで打ち勝ったのは後藤。GTRを狙ったが、それを阻止するEVIL。
　相手の腕をつかんでノーガードのヘッドバットを放っていった後藤だが、カウンターのエルボーを合わせたEVILはフィッシャーマンズバスター。カウント2で返されると、ダークネスフォールズ。これもカウント2で返されたが、首を掻き切るポーズからEVILを狙う。それをGTRに切り返そうとする後藤。めまぐるしくその攻防が続く中でアゴの先端にノーガードヘッドバットを決めた後藤。ミドルキックからGTWにつないだものの、EVILはカウント2で返す。
　ならばとGTRを狙った後藤だったが、それを回避したEVILは後藤を突き飛ばして海野レフェリーと激突させ、振り向きざまにラリアットを叩き込む。
　先に立ち上ったEVILは、ダウンした状態の後藤の両足をつかむと、無防備となった急所へストンピング。そしてレフェリーの状態をチェック。カウント2で返されると、満を持してEVILを放つ。これが完璧に決まり、ついにカウント3を奪った。

 
EVIL「言っただろ。このトーナメントはこの俺ナンバー1になるためのトーナメントだ。よく覚えとけ。そのために何がなんでも勝ってやるから、よく覚えとけ！」

 
※後藤は股間を押さえながらノーコメントで控室へ直行