第69代IWGPヘビー級王者オカダに、『G1 CLIMAX 29』優勝者の飯伏が挑むメインイベント。この試合の勝者が、翌日のダブルタイトルマッチで新IWGP IC王者・内藤と雌雄を決する。
序盤、オカダがショルダータックルを浴びせると、飯伏はヘッドスプリングで即座に立ち上がる。その後、両者がエルボーを打ち合い、そこからオカダがいきなりレインメーカーに行くが、飯伏が回避。そして、打撃ラッシュからその場飛びムーンサルトプレスへ繋ぐ。
これで飯伏のペースとなり、変型キャメルクラッチでオカダを苦しめる。それでもオカダはエルボー連打を繰り出すが、飯伏はミドルキック1発で黙らせる。
だが、オカダはカウンターランニングバックエルボーで逆転。さらに、串刺しジャンピングバックエルボー、DDT、鉄柵を利用したDDT、チンロックなどで攻め立てる。
すると飯伏は、カウンタードロップキックで逆転に成功。さらに、レッグラリアット、パワースラム、ライオンサルトで追撃して行く。
だが、オカダが飯伏をニュートラルコーナー最上段へ座らせ、ドロップキックで場外へ転落させる。そして、鉄柵攻撃、串刺しフロントハイキック、鉄柵越えのフライングボディアタックで追い討ち。
オカダの攻勢は続き、レッドインクで飯伏をロープエスケープさせる。そして、ボディスラムからダイビングエルボードロップを見舞うと、レインメーカーポーズからレインメーカーを放つ。ところが、飯伏が身をかわし、変型パイルドライバーで逆転。
それでもオカダは低空ドロップキックを放つが、飯伏がジャンプしてかわし、そのままボディにフットスタンプをお見舞い。これでオカダが場外へ落ちると、三角飛びムーンサルトアタックを食らわせる。
さらに飯伏は、スワンダイブミサイルキック、シットダウン式ラストライドでオカダを追い込む。そして、たぎってからボマイェを狙うが、オカダがカウンタードロップキックで吹き飛ばし、ツームストンパイルドライバーで突き刺す。
次にオカダはレインメーカーを狙うが、飯伏が抵抗してロープを掴む。するとオカダは、エルボースマッシュ連打で追撃。ところが、ここから飯伏の表情が変わり、掌底で逆襲。それでもオカダは低空ドロップキックを見舞うが、飯伏すぐに立ち上がり、顔面パンチとボディブローで報復。
さらに飯伏は、ダウンしたオカダを無造作に蹴りまくり、顔面を狙って上からパンチを連発する。その後、両者がもつれてエプロン上の攻防となり、オカダがツームストンパイルドライバーで突き刺す。
これで大ダメージを被った飯伏は、カウントアウト寸前でリングへ滑り込む。するとオカダは間髪入れずにリバースネックブリーカー、ヘビーレインで追い討ち。
続いてオカダは、レインメーカーの体勢からジャーマンスープレックスホイップで飯伏を投げ捨てる。そして、そこからレインメーカーに行くが、飯伏が回避してショートレンジラリアットを食らわせる。
さらに飯伏は、エプロン上のオカダをセカンドロープに乗って持ち上げ、高角度ジャーマンスープレックスホイップをお見舞い。そして、すぐさまフォールに行くが、オカダが肩を上げる。
30分が経過し、オカダがやり投げから逃れ、ローリングツームストンパイルドライバー。そして、すぐさまレインメーカーを狙うが、飯伏がその前にショートレンジラリアットをクリーンヒットさせる。
飯伏の攻勢は続き、ボマイェ、背後からのボマイェ、ハイキック。そして、カミゴェを炸裂させてフォールに行くが、オカダが肩を上げる。
すると飯伏は2発目のカミゴェを仕掛けるが、オカダがショートレンジドロップキックで脱出。そこから両者がエルボーを打ち合い、オカダが連打で押し込む。しかし、飯伏が打撃ラッシュで挽回し、オカダの体勢が崩れると側頭部へローキックを浴びせる。
さらに飯伏は、ローキック、低空ローリングソバットで追い討ちをかけるが、直後に自分もダウンしてしまう。
だが、飯伏はオカダを青コーナーへ乗せ雪崩式攻撃を仕掛ける。これをオカダが抵抗して飯伏を落とし、コーナー最上段からジャンプ。ところが、飯伏が受け止め、そのままジャンピングパワーボムを敢行。
次に飯伏はニュートラルコーナー最上段からフェニックススプラッシュを繰り出すが、オカダが回避し、変型レインメーカーをお見舞い。そして、(正調)レインメーカーからフォールに行くが、飯伏がキックアウトする。
これでダブルダウンとなる中、オカダは左手で飯伏の右リストを掴み、立ち上がって変型レインメーカーを敢行。そして、そのままリストを離さずに再び変型レインメーカーを食らわせる。
その直後、オカダは絶叫しながらレインメーカーポーズを決め、(正調)レインメーカーを仕掛ける。ところが、飯伏が回避し、ハイキックで逆襲。
さらに飯伏は、ジャンピングニーアタックからカミゴェに行くが、オカダが回避し、変型バーナードライバーで報復。そして最後は、(正調)レインメーカーで飯伏を沈め、IWGPヘビー級王座を死守した。
※YOHとSHO、矢野、石井と共に乾杯
オカダ「本当にキツい闘いでした。今日の東京ドームで100を、いや120を出したと言ってもいいというぐらいの、イッテンヨンに相応しい対戦相手、飯伏幸太、最高でした。でも、本当に終わって、ここ(会見場)に来るまで、まだ明日があるんだと。これだけの闘いをして、まだ明日もある。こんな過酷な競技、何もないでしょう。本当にこんだけの闘いをやって、また明日ここで防衛戦をやりますけども、僕の中ではIWGPの防衛戦だと思っていますんで、2日連続の防衛戦、しっかり闘って勝ちたいと思います。そして本当に悔しいのは10月からずっと超満員にしますって言って、東京ドームを超満員にするっていうことが叶わなかったので、笑いたい人は笑ってもらってもいいですしバカにしてもらっても全然構いません。でも、その分のパワーを持って、その悔しさを胸にまた超満員に向かっていきたいと思います。本当であれば、その超満員の次の機会は来年なんですけども、今年は明日も東京ドームがありますんで、明日、超満員札止めの東京ドーム大会にして、またこのIWGPヘビーのベルトを持って、またここに来たいと思います。ありがとうございました」
──明日の対戦相手が内藤哲也選手に決まりましたけども、そのことに関して今、どのように受け止めているのか、聞かせてもらっていいですか?
オカダ「みんなが望んでた闘いができるんじゃないかと思いますんで、その二冠戦で一番期待されていたカードだと思いますんで、その期待に応える闘いをお見せしたいと思います。ただ、内藤さんが言っていた大合唱だとか、史上初の偉業だとか、2年前のなんとかだって言っていたのは、その期待には応えることはできないと思いますけど、僕が明日も勝って、しっかり大会を締めて、2020年もオカダ・カズチカの年にしたいと思っています」
──史上初の二冠戦っていうことにもなっていますけども、インターコンチを獲った時にはその時考えるということですか?
オカダ「そうですね。まあ史上初の二冠戦だと言われていますけど、別にインターコンチチャンピオンとタイトルマッチやったこともありますし、別にそんな気にすることでもないんですけど、今年は2020年。ニーマルニーマルで、令和2年で2っていう数字に今年は何か意味があるのかなと思ので、明日の二冠戦、気にしていただいてもいいと思います」
──先程、ご自身でもお話していましたけど、オリンピックイヤーの東京ドーム大会で、改めて新日本プロレスのIWGPヘビー級王者として何を世界に発信していきたいのか、そのへんを教えてください。
オカダ「やっぱりプロレスが持っているパワーを伝えたいですし、今日この闘いをやって、明日もタイトルマッチですよ? そんな過酷な競技はオリンピックにはないですよ。だからこそ、オリンピックイヤー、プロレスでイッテンヨン、イッテンゴに大爆発。世界にこの闘いを届けて、東京で凄いことが起きてるぞと。これはオリンピックも注目しなきゃいけないなというふうに、まずプロレスで大爆発。まあ、今日はしたと思いますし、明日もしっかりプロレスのパワーを世界に届けて、東京オリンピックの盛り上げに一役買いたいなと思います」
──10月からおっしゃっていた超満員を目指すと。今日は40008人入ったということです。4万は突破しました。この数に関して、正直どのようにお考えですか?
オカダ「4万人をプロレスで集めることができたっていうのは、本当に全然お客さんが入ってない時も僕は知ってますし、そこまで来たんだなっていうのはまず一個ありますけど、やっぱり超満員にしたかったっていうのがあるんで。やっぱり4万人で満足している人も新日本プロレスには誰もいないと思いますし、43000人集めて超満員で、新日本プロレス凄いな、プロレス凄いなっていうのを見せたいですね。なので、43000人がとりあえずのゴールだと思って、また東京ドーム大会、しっかりとやって、プロレスを盛り上げていきたいです」
──あと3000人の伸びしろというか、伸ばせる大会が明日あるというのは一つのモチベーションですか?
オカダ「そうですね。まあ、3000人って言っても大きな数字ですし。まあ、でも今日東京ドーム入場して出てきた景色っていうのは、正直去年の4月のマディソン・スクエア・ガーデンの花道に出た時の景色っていうのは最高だなと思いましたけど、東京ードムも負けてないなと。本当に素晴らしい景色を見せてもらいましたし、またこれが超満員になれば素晴らしい景色になると思うんで、それを一つのモチベーションに明日からやっていきたいですね」
──最後のリング上のコメントの時に、こみ上げるものがあったような瞬間があったと思うんですけど、あの時はどんな気持ちだったんですか?
オカダ「やっぱ悔しいっすね。防衛しましたけど、有限実行できなかったっていうのは。だって、プロレスのパワーはもっと凄いものだと思ってますし、プロレスという競技は最高のものだと思っていますんで。でも、入らなかったことによって、まだまだこのプロレスのパワーを届けていく人があと3000人ってわけじゃないと思いますし、日本にも世界にたくさんいると思うんで、プロレスの楽しさ、素晴らしさってのを一人でも多くに届けていきたいですし、届けていくっていう意味ではこのベルトが凄い大事になってくると思うんで、明日も明日も防衛して、プロレスっていうものをドンドンドンドン知ってもらう旅に出たいと思います」
──もう24時間切ってて、明日またタイトルマッチ控えているという非常に過酷な状況ですけども、もう一回プロレスの力を見せるチャンスは残されています。それに対しては貪欲な思いってありますか?
オカダ「本当に例年通りであれば、明日はないわけですから、また来年の東京ドームに向けてがんばっていく感じですけど、もう明日、目の前にありますから。まあ、明日に向けてというよりも、今日の闘いを見てもらえたら、明日、やっぱりプロレス凄いなと思ってもらえると思うので。それこそ今日見た人は明日、タイトルマッチがあるんだよと言って、信じることができないかもしれないですけど、それがプロレスラーですから。しっかり明日に向けて、今から何が凄いできるかっていうわけではないと思いますけど、今日の闘いをしっかりお見せすることができたので、僕は明日の超満員を、防衛戦を楽しみにしています」
※飯伏はノーコメント