今年も魚沼市堀之内体育館で開催される毎年恒例の魚沼大会。10月14日(月・祝)両国国技館大会の前哨戦のほか、数時間前に緊急発表された10月7日(月)後楽園ホールで行われる「NEVER 6人タッグ戦」の前哨マッチも繰り広げられる。
第1試合は、第三世代の小島とヤングライオンの辻が、一騎討ちで対決。
序盤、辻がロープ際でクリーンブレイクせずにチョップをお見舞い。そして、ヘッドロックからショルダータックルを繰り出して行くが、小島が2連続で受け止め、反対にカウンタータックルで吹き飛ばす。
これで辻は沈黙してしまい、小島がエルボードロップ、ボディスラム、ストンピング、エルボー、踏みつけ攻撃などで一方的に攻め込む。
さらに小島は、逆水平チョップ連打→串刺しジャンピングエルボー→「いっちゃうぞバカヤロー!」からのダイビングエルボードロップと得意の連続攻撃を披露。
これで辻はいよいよ追い込まれるが、次のコジコジカッターから逃れ、串刺しバックエルボー、串刺しジャンピングエルボー、カウンタータックル、アバランシュホールドと畳み掛ける。
続いて辻は逆エビ固めで絞るが、小島が両脚のパワーのみで弾き返す。そして、今度こそコジコジカッターで叩きつけてラリアットを狙うが、辻がカウンタースピアーで一矢報いる。
その直後、辻はロープへ走るが、小島がカウンターのウエスタンラリアット1発で轟沈した。
小島「まあ、シングルマッチはね、なかなか最近やる機会はないし、若手が相手でもね、やっぱり1人でじっくりプロレスやるっていうのもね、自分の中では、それも大切な生活の一部なんで、こういうのは絶対なくしたくないし。新人をね、いまさら教えるとかそんなつもりはないんですよ。ぶっちゃけ、俺のやりたいようにやらしてもらう。そのなかで、這い上がりたいヤツは這い上がってくればいいし、それだけの話。そんなのいまさら、このキャリアで、あれだけの差がある新人を教えるとか、それはまた違う人がやってるわけで、今。俺は試合のなかでね、こういうものをまた学んでいってもらいたいっていうだけなんで。今日、辻がね、俺との試合で何かをつかんでくれればうれしく思います」
――闘うたびに成長や、変わった部分は感じますか?
小島「もちろん。もちろんそれは、『ヤングライオン杯』を経験して、たぶん彼も全然変わってると思う。だからそのなかで、これから自分の立ち位置とかね、見せ方とか、プロレスには強さだけでないものがたくさんあるから、それをこれから、ホントに思い悩んでいくと思う。でも彼だったらね、今日の試合やった自分の感触を忘れなかったら、ちゃんと大物になると思います」
――小島選手も『ヤングライオン杯』を経験して、変わった部分を実感しましたか?
小島「『ヤングライオン杯』はやっぱりね、そこで優勝して、いろいろと海外から帰って来てそこで思い悩んだこともたくさんあったけど、ただ『ヤングライオン杯』での経験っていうのは絶対ムダになってないし、あの優勝があったからこそ、今こうやって胸を張って過去の実績を誇れると思うんで。そういうのを辻にもつかんでもらいたい」
――そういえば全勝優勝でしたね。
小島「そうですね(照れ笑い)。なかなかないから、そういうの。そういうのも含めて、やっぱりそういう過去のね……よくプロレスラーは『過去の栄光にすがるな』とか言うけど、そんなこと関係なく、過去のことはとても大事だと思いながらプロレスをやっていこうと思います」――成功も挫折も含めて、それらの積み重ねですから。
小島「もちろん。それをみんな忘れずに、やっていこうと思います」
辻「小島さん、何度もあなたに言ったことがあると思うけど、俺はあなたと試合して、ホントにうれしいんだ。あなたと試合ができること、誇りに思ってる。いつか俺が、小島聡、あなたという大きい壁を超えてみせる」