第4試合は8.10武道館のAブロック公式戦のダブル前哨戦、オカダ・カズチカ(7勝1敗)&棚橋弘至(4勝4敗)&YOSHI-HASHIvs飯伏幸太(6勝2敗)&ウィル・オスプレイ(3勝5敗)&トーア・ヘナーレ。ブロック1位のオカダと同2位の飯伏は、8.10武道館の結果で優勝決定戦進出者が決まるだけに、前哨戦から熱い火花を散らすのは必至だ。
飯伏組は飯伏のテーマ曲で入場。オスプレイの腰にはIWGPジュニアヘビーのベルトが輝く。オカダ組はオカダのテーマ曲で花道を進む。オカダはIWGPヘビーのベルトを腰にリングイン。
オカダが先発を買って出ると、飯伏も呼応。試合はオカダと飯伏のマッチアップでスタート。場内は両者へのコールが巻き起こる。
ロックアップで組み合うと、オカダがロープに押し込み、エルボーと見せかけてクリーンブレイク。
続くロープワークの展開ではオカダがショルダータックルでダウンを奪う。さらに早くもレインメーカーを狙うが、切り抜けた飯伏は打撃のコンビネーション。そしてその場飛びムーンサルトプレスを放つが、これはオカダがかわす。続いてオカダはフラップジャックを決め、YOSHI-HASHIとスイッチ。
YOSHI-HASHIは飯伏にエルボーを落とし、逆水平チョップで快音を響かせる。次はYOSHI-HASHIと棚橋が飯伏にダブルのエルボー。そして棚橋の青天井エルボーからYOSHI-HASHIは低空ドロップキック。
続いて棚橋と飯伏がエルボー合戦。棚橋は押し込むと串刺し攻撃を狙うが、切り抜けた飯伏は棚橋にジャンピングフットスタンプ。
次はオスプレイが棚橋にジャンピングエルボー。さらにオスプレイはオカダとYOSHI-HASHIを排除し、棚橋にスワンダイブで飛びかかる。これはかわされるも、オスプレイはハンドスプリング式のスクリューキック。
棚橋も打撃で応戦し、オスプレイを張り手でひるませるとロープへ。だが、オスプレイはサマーソルトキックから延髄斬り。そしてストームブレイカーを狙うも、切り抜けた棚橋はツイスト&シャウト。
次はYOSHI-HASHIとヘナーレのマッチアップ。ショルダータックルで競り勝ったヘナーレに対し、YOSHI-HASHIは串刺しの逆水平チョップ。だが、ヘナーレはひるまずジャンピングショルダータックル。
続いてラリアットの相打ちとなり、YOSHI-HASHIが競り勝つも、ヘナーレはカウンターのランペイジ。これを合図に両軍入り乱れる展開に。
リング上、ヘナーレはTOAボトムを狙うが、YOSHI-HASHIは切り抜ける。そして、棚橋がヘナーレにドラゴンスクリュー。するとオスプレイが棚橋にスワンダイブのラリアット。
そのオスプレイにはオカダがドロップキックをヒット。ここで飯伏が飛び込み、オカダにドロップキックを炸裂。
勝負を託されたヘナーレは突進するも、YOSHI-HASHIはトラースキック。そしてバンカーバスターを仕掛けるが、ヘナーレは逆にブレーンバスターで投げきる。
だが、YOSHI-HASHIはカウンターのカチ上げ式ラリアットでダウンさせると、KUMAGOROSHIをお見舞い。この一撃で3カウントを奪った。
試合後、勝ち名乗りを受けたオカダは、エプロンの飯伏の傍に寄るも、一瞥もくれることなくベルトを掲げる。飯伏はそのベルトに視線を送るが、オカダは背を向ける。
しかし、オカダは振り返ると、不敵な笑みを浮かべながら飯伏に視線を送る。続いてオカダは場内の声援を確認。そしてコーナーに上ってレインメーカーポーズを見せると、退場通路の飯伏もレインメーカーポーズで対抗した。
棚橋「『G1 CLIMAX』の、自力の優勝決定戦進出……自力じゃなくても、何かが起こらなければ、もう無理な位置になりました。なりましたけど! ……2020年の『G1 CLIMAX』に、もう僕は昨日から走り出してるから。誰よりも早く。だから、ご心配なく。そして次、オスプレイ。オスプレイが最近発売したTシャツの背中に、『Attack For The Next Generation』って書いてあるんですけど、これは俺がU30よりも前の頃に出したロゴなんですよ。そういうところからもね、外国人選手からもすごくリスペクトは感じるんだけど、オスプレイは飯伏ともやってるし、オカダともやってる。そして、いよいよ棚橋。いやぁ……棚橋の恐ろしさを、深~い底なし沼を、見せてやります」
オカダ「何かあれば」
──飯伏選手と前哨戦でしたが、実際に当たってみていかがでしたか?
オカダ「正直、前哨戦ではありましたけど、ほんの一瞬でしかないですし、最後のドロップキックはちょっとイラッとしたっていうのはありますね」
──飯伏選手と向き合うのは久しぶりで、それが『G1 CLIMAX』の決勝進出がかかった特別なシチュエーションでというのは?
オカダ「正直、特別じゃないですね。『G1』じゃなければ特別かもしれないですけど、今回に限っては『G1」の公式戦の一つというだけなんで、しっかり勝つだけ。ホントに、引き分けもない、負けもない、勝つだけです」
──では飯伏選手には特別な思いは抱かずに?
オカダ「そうですね。もう長いこと試合もしてないですし、今までたくさん闘ってきた相手ってわけでもないんで、他と変わらず。まぁ、勢いっていう点では向こうが上かもしれないです。連勝もしてますし、僕はSANADAさんに止められてますし。でも僕にもIWGPヘビー級チャンピオンとしての意地があるんで、そこはしっかり明後日、10日に見せたいと思います。
皆さんも分かってるように、飯伏戦は『G1』の中の一戦というだけ、決勝でもないし、ただの公式戦の一つだと思うんで、そういう試合は僕は落とすわけにはいかないんで、必ず勝って優勝決定戦に進出して、優勝します」
※YOSHI-HASHIはノーコメント
オスプレイ「次の『G1 CLIMAX』公式戦はタナハシが相手だ。残念ながら優勝争いではないけれども、ドリームマッチであることには変わりない。Tシャツのデザインについてよく聞かれるんだけど、背中に入れた『Attack For The Next Generation』というのは20年ぐらい前にタナハシさんが着ていたTシャツをモチーフにしたものなんだ。ということは、それをモチーフにして俺がNext Generationであることを示しているんだ。20年ぐらい前にタナハシがやったことだ。
新日本プロレスが崩壊の危機に瀕した時に、それを救ったのはたった一人の男だった。それこそがタナハシだ。この新日本プロレスを再び上に押し上げたのは、間違いなくタナハシさんなんだ。今度は俺がNext Generation、次の新世代として立ちはだかる時なんだ。時は今だ。彼をリスペクトしているし、愛してもいる。次はNext Generationとして俺が立ちはだかるので、タナハシにはそれを受け止めてほしい。俺にとって、次の試合はドリームマッチなんだ。みんな、ありがとう」
ヘナーレ「今日は負けてしまった。オスプレイも言っていた通り、オスプレイも俺も新世代なんだ。だから本当は負けられないんだ。この会社、新日本プロレスはトップ中のトップ、世界最高の団体なんだ。俺は、そこで誇りを持って闘っている戦士なんだ。どこに行こうと、トップの試合の一員であることは変わりない。俺は今日は負けたが、新世代としてここで闘っている。見てくれ、未来を」
飯伏「ここまで、逃げずに、自分に負けず、諦めず頑張ってきたんで、もう二度と、同じことは繰り返さない。去年は準優勝、決勝戦まで行ったんで、明後日は必ず勝って。とりあえず、まず、明後日、必ず勝ちます。そして、夢を叶えます。先の先の先を見てるので、絶対裏切らない。頑張りますよ」