共に3勝4敗ながらわずかに決勝戦進出の可能性を残す矢野とタイチが対戦するBブロック公式戦。負けたほうは即脱落となる生き残りをかけた一戦だ。
先にTシャツを脱いで準備を済ませた矢野に対して、タイチは入場コスチュームを着たままでなかなか脱がない。矢野は「早くしろ!」コールを促し、「遅いんだよ!」と吠え立てる。やっと脱いだタイチはゴングが鳴ると場外へ。
矢野は「中入れ! 中入れ!」と焦れた様子を見せる。タイチはリングに上がってきてもロープの間に身体を挟んでブレイク状態。矢野と接触しない。これに焦れた矢野は自らリングを降りて花道を引き上げてしまう。
ところが、入場口付近に差しかかったところで金丸が襲撃。タイチがリング上のレフェリーを引きつけている間に矢野をいたぶりリングまで戻す。そしてタイチも場外に降りて、鉄柱攻撃だ。さらにタイチはエプロンの幕を剥がして矢野を簀巻きに。人魚のようになった矢野は立ち上がれず。その間にも場外カウントが数え上げられる。
だが、リングアウトになる寸前で簀巻き状態のまま生還した矢野。レフェリーが幕を外すが、タイチのストンピングを食らう。だが、立ち上がった矢野はタイチを対角線のコーナーに振ると、その隙きにコーナーマットを外す。だが、レフェリーに注意されるとタイチにパス。お互いパスし合って罪をなすりつけ合うと、矢野はなぜか金丸にパス。
金丸は再び矢野にパスすると、今度は矢野がレフェリーにパス。不思議な攻防のあと、タイチは思い出したかのようにソバットで矢野を攻撃し、続けてバズソーキックを発射。しかし、これをかわした矢野はタイチのパンタロンを脱がしにかかる。そして恥ずかしがるタイチを金具が剥き出しになったコーナーにぶつけスクールボーイだ。
だが、キックアウトしたタイチは突っ込んできた矢野を金具が剥き出しになったコーナーに自爆させ、もう一度同じコーナーにぶつけるとタイチ式外道クラッチ。これをの逃れた矢野は続いてアックスボンバーを放ってきたタイチを、ロープを緩めて場外にさせる。
続いて矢野はタイチを鉄柱にぶつけ、先程のお返しとばかりにエプロンサイドの幕でタイチを巻きにかかる。ここで金丸が襲いかかってくるが、矢野は金丸が放ってきた酒飛沫をタイチに誤爆させる。
そして2人まとめて金的攻撃。悶絶した2人を簀巻き状態にし、自身はリングへ生還だ。あべみほが必死に剥がそうとするが、間に合わず。なんと矢野がリングアウトで4勝目を上げた。
タイチはこれで5敗目で負け越し決定。場外の金丸に対してロープを蹴飛ばして八つ当たりすると、カメラマンにも八つ当たり。さらに放送席を蹴飛ばし、マイクを向けてきた解説のライガーに「代われよ!」と怒鳴りつけ傷心のまま引き上げていったのだった。
矢野「ハイ、これでハッキリしました。これがね、北海道の人気者と嫌われ者の差だよ、バカ野郎!」
タイチ「オイ、やっちまったな、ノブ(金丸)、コラ。なんなんだよ!」
金丸「なんだ、アイツは。矢野っつうのはよ、オイ!」
タイチ「ノブ、コラ、お前やってくれたな」
金丸「いいようにやられたんじゃねぇか、アイツによ」
タイチ「なんで気づいたら、お前の顔がここ(目の前)にあるんだよ!」
金丸「知らねぇよ」
タイチ「なんなんだよ! なんでオメェとキスしなきゃいけねぇんだよ!」
金丸「知らねぇよ」
タイチ「なんでこんなオヤジとキスしなきゃいけねぇんだ。ふざけやがって」
あべみほ「やめて(※と割って入って、仲間割れを止めようとする)」
タイチ「なんなんだ、この野郎……」
金丸「オヤジ2人で抱き合って……」
タイチ「なにが楽しいんだよ。43(歳)と39(歳)で抱き合って、なにが楽しいんだ、この野郎、お前。もっと違うことねぇのか? 違うの抱けよ。(※金丸が先に控室に戻ると、タイチはガックリとヒザを着き)…………オイ、オイ……オヤジと抱き合って終わりか、俺は? なぁ? オヤジと抱き合って、俺の淡い夏は終わりか? オヤジと抱きしめ合って、顔寄せ合って、ヒゲの感触を感じて、それで終わりか、俺の夏は? ええ? これで負け越しか……。俺ら関取としては、スゲー痛ぇ1敗だ。ハァ……。まぁいい。最後は石井……。石井に勝ったってよ、なんも生まれるもんじゃないけどよ、いいじゃねぇか。内藤と石井、チャンピオンだろ? チャンピオン2人倒してよ、殊勲賞でも貰おうじゃねぇか。殊勲賞欲しさに、ぶっ殺してやるから……」