HEIWA Presents G1 CLIMAX 29

日時: 2019年8月7日(水) 17:00開場　18:30開始
会場: 静岡・浜松アリーナ
放送
観衆: 3,030人

第6試合 30分1本勝負
「G1 CLIMAX 29」Aブロック公式戦

（4勝4敗＝8点）
（3勝5敗＝6点）

境界線

レフェリー｜マーティー浅見

MATCH REPORT

　第6試合のAブロック公式戦は棚橋弘至（4勝3敗）とバッドラック・ファレ（2勝5敗）の対決。これまで何度も激闘を繰り広げてきた両雄。直近では、昨年の『G1』公式戦で棚橋が、タマ・トンガの乱入により反則勝ちを収めている。
　ファレは邪道、チェーズ・オーエンズの先導で入場。棚橋はステージで気合の雄叫びを上げてから花道を進む。棚橋がコーナーに上ってアピールしていると、ファレがハンマーパンチ。
　だが、棚橋はロープを使って逆上がりの要領でリングに戻り、低空ドロップキックを連発。ここで開始のゴングが鳴る。

　ガウンを脱いだ棚橋はロープに走るも、場外から邪道が竹刀攻撃。続いてファレが棚橋を場外に投棄すると、オーエンズがストンピング。
　ファレも場外に下り、棚橋を鉄柵に叩きつける。さらに棚橋の右ヒザを鉄柵に固定して蹴り上げる拷問攻撃。続いてファレは鉄柱に棚橋の右ヒザを叩きつけ、締め上げていく。
　棚橋がリングに戻ると、ファレは棚橋の右ヒザに全体重を浴びせる。そしてレフェリーの注意を引きつけているうちに、オーエンズが棚橋のヒザを攻め立てる。
　劣勢の棚橋だったがエルボーの連発からチンクラッシャー。さらにボディスラムにトライするも、持ち上げたところでファレに押しつぶされてしまう。
　ファレは棚橋をコーナーに詰めると、右ヒザに足を押し当てる。さらに腕をブン回してパンチを食らわせ、串刺し攻撃を狙う。
　だが、棚橋はカウンターの低空ドロップキック。さらに追撃の低空ドロップキックからドラゴンスクリューを狙うが、ファレはこらえる。
　しかし、棚橋はファレの蹴り足を捕らえて意地のドラゴンスクリュー。そしてテキサスクローバーを狙うが、ファレはディフェンス。
　すると棚橋はグラウンドでのドラゴンスクリュー。そして足4の字を決めるが、ファレがひっくり返し、自身がダメージを負ってしまう。そのまま転がってロープエスケープ。
　先に立ち上がった棚橋は、ファレのヒザにストンピング。そして、スリングブレイドを狙うが、ファレは強烈なショルダータックル。
　続いてファレはグラネードを狙うが、切り抜けた棚橋は張り手。そしてジャーマンを仕掛けるも、ファレはそのままバックしてコーナーにサンドイッチ。
　ならばと棚橋は前方回転エビ固めを見舞うも、こらえたファレはヒップドロップ。そしてジャンピングボディプレスを食らわせるが、棚橋はカウント2で必死にキックアウト。
　すると、ファレはグラネードを狙うが、脱出した棚橋はツイスト&シャウトで切り返す。そしてスリングブレイドでダウンを奪うと、トップコーナーからうつぶせのファレにハイフライフロー。
　そして、仰向けにし、もう一度ハイフライフローを狙うも、邪道が竹刀で撃墜。息を吹き返したファレは、棚橋に串刺しボディプレス。続いてグラネードを決めてカバーするが、棚橋はカウント2で跳ね返す。場内は大きな「棚橋」コールが発生。
　ここでファレはバッドラックフォールを狙うが、棚橋は脱出し、逆さ押さえ込みを仕掛ける。だが、耐えたファレが逆に逆さ押さえ込みを決め、意表をついた技で3カウントを奪取。棚橋は4敗目を喫し、ブロック1位通過の望みが絶たれる。

　試合後、棚橋はコーナーに座り込み、リングを下りると悔しさをにじませる。さらに頭を抱え込んでリングをあとに。

COMMENT

オーエンズ「いいか、ここにいるのはニュージャパン・プロレスリングで最高に悪いヤツだっていうことは知ってるよな？でも、それだけじゃないぞ。お前らが思ってるのとは違って、優れた頭脳の持ち主なんだ。ここぞという時に足元をすくう。こいつは素晴らしいテクニックを持ち合わせてるんだ。見ただろ？ KENTA、そしてタナハシを丸め込みで葬った。思ってもみない形での勝利だったろ」
ファレ「研究の成果さ。研究のな。いいか、思い通りに片付けてやっただけさ。奈落の底に突き落としてやった。ニュージャパンのすべてを、同じようにしてやる」
オーエンズ「レフェリーを買収して、コメンテーターを言いなりにしやがって」
ファレ「そうして思い通りにしてきたことを、そっくり引き継いでやる。ニュージャパンの野郎も、CHAOSの野郎も関係なくな。オイ、タナ、地に落ちた思いはどうだ？」
オーエンズ「タナハシ、よく聞け。いつでもこっちに来ていいぞ。さあ、こっちにおいで……。俺たちと一緒にやろう」
　
棚橋「（※ゆっくりとした足取りでコメントスペースにやって来て）『G1 CLIMAX』、18回目の出場でした。優勝戦線に残れなかったこと。得意とする丸め込みでスリーカウント獲られること。この両方が、こんなにも悔しいとは……。決勝に、決勝戦線すら、絡めなかった……。この現実を、どうやって受け止めていいか……。ハア……。まだ、『G1 CLIMAX』続くから。まだわかんない……。あきらめたことないから……」