3.16後楽園大会の棚橋vs田口、3.17後楽園大会の矢野vsカバナという『NEW JAPAN CUP 2019』の2回戦を闘う4人、そして3.20静岡大会で準々決勝を闘うYOSHI-HASHIと石井に、それぞれヘナーレとジュースを加えた8人タッグマッチ。
先発は矢野とカバナ。ゴングが鳴ると両者、コーナーのマットを外しにかかる。これを田口と棚橋が注意して両者を止める。矢野は「わかった! わかった! OK! OK! ごめんなさい」と言いつつ握手をするふりをして、再びコーナーへ。カバナが止めに入ると襲いかかっていく。しかし、カバナは動き回って矢野の攻撃を避けると、コーナーでジャンプして矢野を飛び越える。そしてエビ固めを仕掛けていく。
矢野はこれを踏ん張りながらコーナーへ進んでまたもマットを外しにかかる。カバナに防がれると、ガットショット。カバナも同じ技を放ってきたため、両者蹴り足を掴むという展開に。結局、ここはクリーンに離れて、矢野はYOSHI-HASHIに交代だ。
タッチを受けたYOSHI-HASHIはカバナとロックアップすると見せかけて、これをすかすとまっしぐらに石井に襲いかかる。そして、出てくるように挑発だ。石井はこれに応じてタッチを受けると、YOSHI-HASHIとエルボー合戦を始める。
両者一歩も引かず、続いてタックル合戦も展開する。ここも譲らず今度はYOSHI-HASHIがチョップを打ち込んでいく。ならばと石井はショルダータックルでふっ飛ばしてみせた。ここで田口が登場。YOSHI-HASHIにヒップバットを炸裂させる。
さらにタッチを受けたジュースもヒップバット。続くカバナも腰を回してからヒップバット。そして石井にタッチをしようとするが、石井は無視。ならばと田口がタッチを受け、ヒップドロップを投下する。
さらに田口はヒップバットを連発。ケツでYOSHI-HASHIを追い込んでいく。串刺し式ヒップアタクも食らったYOSHI-HASHI。しかし、続くジャンピングヒップアタックをチョップで迎撃。ここでカットに入ってきた石井もブレーンバスターで投げ飛ばす。そして棚橋にタッチ。
棚橋は田口、ジュース、カバナを1人で蹴散らし、田口にはフライングフォアアームを炸裂させる。さらにセカンドロープからサンセットフリップを投下する棚橋。挑発するようにヒップバットを連発していく。
だが、田口もジャンピングヒップアタックで反撃。続く一撃は棚橋のアトミックドロップによる反撃を食らってしまうが、バックを奪われるとすかさず前方に回転して足首を獲ってオーマイ&ガーアンクルだ。棚橋も立ち上がって張り手で脱出するが、延髄斬りで追撃していく。そしてそれぞれヘナーレとジュースにタッチ。
エルボーでジュースに攻め込むヘナーレ。しかし、ジュースもエルボーで反撃し、ヘナーレには串刺し式ラリアット。さらにジュースパンチだ。だが、ヘナーレはこれを防御。ロープを走ってフライングショルダータックルだ。
続いて両者ブレーンバスター合戦。ジュースは背後に着地してジャーマンを狙うが、これを逃れたヘナーレがビッグブーツを炸裂させる。そしてヘナーレはランペイジを発射。しかし、ジュースはこれをシザースキックで迎撃だ。
そしてパルプフリクションを狙うジュース。ここはYOSHI-HASHIがトラースキックでカット。さらにカットに入ってきた石井にもラリアットを食らわせる。そのYOSHI-HASHIを田口がヒップアタックで蹴散らす。ならばと棚橋が入ってきて、田口にドラゴンスクリュー。ジュースにはツイスト&シャウトだ。
そして勝負を託されたヘナーレはランペイジでジュースを叩きつけ、トーアボトムへ。ジュースにパルプフリクションに切り返されそうになるが、突き放していく。そしてチョップと裏拳、さらに頭突きのコンビネーションで攻め込むヘナーレ。しかし、ジュースはこれをカウンターのパンチで迎撃。最後は力の抜けたヘナーレにパルプフリクションを炸裂させて勝利を飾ったのだった。
ジュース「何なんだ、あれは! 勝利の余韻を断ち切りやがって! チェーズ、あんなことをされて、黙ってられるか! 俺がお前を指名してやる! 俺の方からだ! 今すぐでいいぞ。それじゃお気に召さないか? 俺がこう言うんだ。お前の挑戦を受けてやる。この言葉を信じろ。お前は俺に挑戦したいんだろ? だったら、それでいいじゃないか! マディソン・スクウェア・ガーデンまで待たなくていい。明日でもいいぞ。アシタ、アサッテ、シアサッテ……日本語ではこう言うんだよな? どれでもいいから、お前が選べ。ジャパンで決着をつけようじゃないか。それがIWGP United Stateチャンピオンの心意気だ! シンニホンで起きたことは、シンニホンで終わらせよう。俺はそれでいい。なあ、チェーズ、オレを怒らせるなよ。もう1度言う、俺を怒らせるな。わかったか。お前が望む試合だ。今すぐ、契約書にサインしてやる。ジュース・ロビンソンvsチェーズ・オーエンズのIWGP United State Championshipだ。それでいいな? 俺がチャレンジしても構わないし、お前がチャレンジしてきても構わない。ベルトを超えた闘いだ」
田口「(『NEW JAPAN CUP』は)個人戦ですから、個人戦。“タグチジャパン”棚橋弘至。“本隊”棚橋弘至。一緒に組んでるけど、ここは個人戦ですから。リングの上だろうが下だろうが、自分を出してきますよ。どんどん中へ。(リングの)中だろうが外だろうが。中で出すもよし。外は……外へは出さない。リングの外では。リングの中で出す。中で全部出す、中で。中で自分自身を出す。そういう闘い。(1発勝負のトーナメントだから)しょうがない」
――「外で出して」と頼まれても中で出す?
田口「外で出す必要はない。リングの中で、中だけです。中にこだわらないと。中で出す用意をしてる。かけて、闘います」
カバナ「前哨戦としては、いい形で終わったかな。現実的なことを言うと、俺はまだ残っている。『NEW JAPAN CUP』優勝の可能性を残している。1回戦、誰もああいう結果になるとは思ってなかっただろ? マカベでもヤノでも同じことだ。次の公式戦はトーキョーのコーラクエンホール(3.17)だ。誰も信じてないだろうけど、俺は信じてやまない。ヤノはそこを見据えているのか。俺には考えがある。それはシカゴでの前回の対戦で見せてないものだ。それがどういうものか、ジャパンで披露してやるからな。お前がタフなことはわかっている。俺は動いて動いて動きまくるまで。お前がついて来れないほどにな。動いて動いて動きまくるぞ。お前があきれ返るぐらい。目が回って、お前は俺の動きを追うだけで精いっぱいになって、マディソン・スクウェア・ガーデンが見えなくなってしまうのさ。俺が代わりにIWGPヘビー級王座に挑戦してやる。いい加減なことを言ってるんじゃないからな。それが現実のものになるのさ」
※石井はノーコメント
YOSHI-HASHI「『NEW JAPAN CUP』トーナメント、1回戦、2回戦、突破して、次はあの人(石井)だよ。ここで俺も負けるわけにはいかないから。必ずあんたを、今度(3.19)静岡、超えてやるからな」
ヘナーレ「(※右頬を指しながら)ジュース、パンチだ! パンチを叩き込みやがった! パンチだ、パンチ!(※と叫びながら控室へ)」
棚橋「15年ぶり? 15年ぶり……」
――前回の記憶は?
棚橋「あります。あるんですよ。15年(ぶり)だから、キャリア4年(の時)かな? コーナーにいる相手に串刺しドロップキックいって、(体を)反転させて着地したら、前頭葉をマットに打ったんですよね。でも打ったのって、そんなに気づかなくて。興奮してるから。立ち上がって攻撃にいこうとした瞬間に(※足元がふらつく動きを見せながら)こうなったから覚えてるんです(苦笑)。さておき、15年ぶりということは、奈良の会場では、チャンピオンになった棚橋も、連続防衛してた棚橋も、MVP獲った棚橋も、映画主演した棚橋は今日見せたけど、スッポリ15年、抜け落ちてる。ドロップキック勢い余って自爆するような若い選手が、いつの間にか、ボロボロになりながら闘ってる。でも、日本全国まわりながら、もっと見てほしいなと思うし、今日、15年ぶりの応援を受けたから、盛り上がりをみせたから、またね、これは常に言ってるけど、奈良には、『NEW JAPAN CUP』、ちょっくら優勝して帰ってきます」
※矢野はノーコメント