第5試合は3.16後楽園の『NJC』二回戦で対峙する飯伏幸太とザック・セイバーJr.が、それぞれ本間朋晃、TAKAみちのくをパートナーに激突。TAKAはリングに上がるとマイクを握り、「『NJC』、勝つのは誰ですか~?」といつものように煽ってから、相手チームを呼び込む。
先発は本間とTAKA。TAKAは力比べを要求するが、これは誘い水で本間に不意打ちのキック。さらにサミングからショルダータックル。だが、本間は逆にショルダータックルでダウンを奪う。そして逆水平チョップ連発からボディスラムを決め、小こけしを繰り出すが、これはかわされてしまう。
TAKAは本間にチンロック。さらに拳を頭部に押し付けてから顔面踏み潰し。
スイッチしたザックは本間をロープに固定してネックロック。そしてグラウンドに持ち込みヘッドシザース、ネックツイストと首を攻め立てる。
次はTAKAが本間に串刺し二ー。さらにヘッドシザースで攻め立て、本間は必死にロープエスケープ。
続いてザックがヨーロピアンアッパーカット。本間もエルボー連発で反撃し、ロープへ。ザックはコブラツイストで捕獲するも、本間はヒップトスで投げ返す。
ようやくスイッチした飯伏は、ザックに打撃のコンビネーション。だが、ザックは蹴り足を捕らえてアンクルホールド。これをしのいだ飯伏はフランケンシュタイナー。さらに右ミドルで蹴り抜く。そしてその場飛びムーンサルトプレスを放つが、ザックは三角絞めで捕獲し、ジム・ブレイクス・アームバーに持ち込む。
ザックはヨーロピアンアッパーカットを連発。飯伏は気合を入れるとエルボーで応戦。さらにパワースラムからムーンサルトプレスを放つが、ザックはヒザで迎撃。
次は鈴木軍タッグが飯伏にトレイン攻撃。そしてTAKAはランニングニー。さらにジャストフェイスロックを決める。すかさず本間がカットに入るも、ザックがコブラツイストで捕獲。
ロープエスケープした飯伏は、TAKAにハイキックで反撃。そしてカミゴェを狙うも、ザックがカットに入る。しかし、本間がザックにこけしロケットを発射。
本間はTAKAに対し、セカンドロープからこけしを敢行。そこから飯伏がカミゴェにつなぎ、TAKAから勝利を収めた。
試合後、ザックは場外で鉄柵を蹴飛ばし、今宵も怒りをあらわにする。飯伏はその姿を見つめると、本間と共に勝ち名乗り。
本間「今日、セカンド(ロープ)からこけし決めて、カミゴェ決めて、勝つことができました。やっぱり勝つって、スゲェうれしいし、でも、自分の力で獲りたい。次はトップ(ロープ)から、こけし決めてみせる。俺はプロレスやって22年かもしれないですけど、初めて、初めて奈良で試合しました。初めて。初めて? 初めてだよ。いや、奈良ね、来たことなかったんですけど、すっごいプロレス熱ですね。熱気がすごくて。いや、また来てみたい土地だなと思いました。ただひとつ。奈良、また戻ってくるから。初めてだったから、次2回目。また戻ってきます。こけしバッチリ決めますから」
飯伏「昨日(回復具合は)10%だったんで、ほんとに今日、30%の感触を得ることができました。このペースだと、本番は100%かなと。この1回戦と同じでいけば、100%になれるかなと。まあ今日も、このシリーズ2回目ですか、本間さんと(組むのは)。また、ちょっと助けてもらったというか、助けられた部分があるんで。次はシングル。誰も助けてくれる人いないんで、自力で勝って、まあ、毎回(言うことは)一緒ですけど、優勝ですよ。それが最低ですよ。最低でも優勝しないと。完全復活してるつもりです。大丈夫です。(※自分に言い聞かせるように)大丈夫……」
――以前にも『NEW JAPAN CUP』で優勝していますが、その時と今回では気持ちは違いますか?
飯伏「4年前ですよね? 気持ちも全然違いますし、あのころの『NEW JAPAN CUP』の形式とも、なんか自分の中では違う感じがするというか。この4年でプロレスの、新日本プロレスの闘い方が変わってるというか、明らかにグレードアップしているというか。毎年、『G1(CLIMAX)』でもそう思ってたんですけど、『NEW JAPAN CUP』でもやっぱり、そういう現象が起きてるんじゃないかなと感じてます。そのへんもやっぱ、すごいですよね。もちろん、お客さんの数もそうですし、その分、いい意味でプレッシャーになってる。このまま優勝して。優勝できれば。優勝するしかない……。最初の目標なんで。頑張ります」
――ザックに対して、苦手意識はありますか?
飯伏「(※キッパリと)あります。ホントに。正直、ありますね。あそこまでの、自分の飛び技を封じられる人はいないと、僕は(思います)。足を攻められてとか、飛び技を封じられたことは何度もありますけど、ザックみたいに関節技で僕の飛び技に反応してくる選手はなかなかいなかったんで。そういうんで、やっぱり一番苦手というか。やりづらくはないです。決してやりづらくはないんですけど、苦手ですよね。攻略するのが難しいというより、攻略する前に(自分が)攻略されてる。僕はその先の先の先まで読んでるはずなのに、その先を行くのがザックかなと思ってるんで。そう簡単な試合にはならないんじゃないかと。難しいですよね。それでも勝たないと……。決めたことなんで、自分で。結果を出さないと。結果を出します、だから」
――ザックに似たタイプの選手がほかにいないことも、苦手意識につながっているのでは?
飯伏「そうですね。やっぱり関節技とか、ああいう変則的なストレッチ技とかをやる選手が今まで何人かはいたんですけど、ザックほど今のプロレスに対応して、ああいう関節技というか締め技というかを持ってる選手、僕は見たことないです。唯一、ホントにザックだけかなと……」
ザック「なんだ、あのやり方は。次はこうはいかないぞ。ナラで片付けてやろうと思ってたのに。汚い手を使いやがって。いよいよだな、コータ・イブシ。俺の2連覇をお前に止められるかな? マディソン・スクウェア・ガーデンのメインイベントへの道を。お前にハッキリとわからせてやる。お前のスタイルでは、俺にかなわないってことをな。(3.16)コーラクエンで、多少は手ごたえがあってほしいけどな。この10年間、イギリスでは味わったことのないほどのものを感じさせてくれ。それを楽しみにしておくよ。ピーナッツほどの歯ごたえはあってほしいね。まあ、勝利は俺のもの。グチャグチャに砕き潰してやるだけさ」
※TAKAはノーコメント