第4試合は鈴木軍のタイチ&金丸義信&TAKAみちのく組が、渕正信(全日本プロレス) &藤原喜明(藤原組) &青柳優馬(全日本プロレス) と対戦。鈴木軍の3人はいずれも全日本で戦っていた時期を持ち、全日本一筋35年の渕とはひさびさの邂逅となる。新日本出身の“関節技の鬼”藤原と鈴木軍の3人の遭遇は、いずれも興味深いマッチアップ。現アジアタッグ王者の青柳は、16年の『SUPER J-CUP』一回戦でタイチに敗退を喫している。
入場時、タイチの専属ディーバのあべみほも登場。鈴木軍はタイチの入場曲でリングイン。渕組は渕の入場曲で花道を進む。
ゴング前、あべみほが相手チームにちょっかいを出すが無視されてしまう。タイチはレフェリーの和田京平と口論。
先発は藤原とTAKA。手四つの体勢で組み合おうとすると、すかさず藤原の背後から鈴木軍が乱入。3人がかりで藤原にストンピングを見舞う。すかさず青柳がカットに入るも、タイチは場外に投げ落とす。
劣勢の藤原だったが、スキをついてTAKAに脇固め。TAKAはタップアウトするも、レフェリーは金丸のウィスキー攻撃を阻止していて気づかず。するとタイチが藤原にマイクスタンドでチョーク攻撃。和田レフェリーが止めにはいると、タイチは凄むが、レフェリーも負けじと言い返す。
金丸が藤原にエルボーを落とすが、藤原はスキをついてパンチを叩き込み、青柳にタッチ。青柳は金丸に串刺しエルボーの連発からランニングエルボー。さらにトップコーナーからフライングクロスボディ。そしてジャーマンを狙うが、金丸は切り抜ける。そしてアームホイップから低空ドロップキック。
続いてタイチが青柳に挑発するようにストンピング。青柳はエルボーを繰り出すも、タイチは強烈なキック。青柳はペースをチェンジしようとロープに飛ぶが、タイチはキックで動きを止めジャンピングキック。そしてパンタロンを脱ぎ去り、天翔十字鳳を繰り出すが、青柳は切り抜け、高さのあるジャンピングニー。
スイッチした藤原はタイチに一本足頭突き。さらにTAKAと金丸もヘッドバットで蹴散らす。さらに藤原はタイチに張り手を連発。タイチもソバットを返すが、藤原は土手っ腹にヘッドバット。
タッチした渕はタイチ、TAKAにナックル。そしてTAKA、金丸をボディスラムで叩きつける。だが、続くタイチはボディスラムをこらえ、渕に顔面かきむしり。しかし、渕はタイチの串刺し攻撃を切り抜け、ドロップキックをヒット。さらにTAKAにもドロップキック。ここで渕は疲れたのか、片膝をつく。しかし、気合いを入れると金丸にもドロップキック。
タイチは渕のドロップキックをかわすと、串刺しジャンピングキック。そしてタイチは「終わりだ、ジジイ!」と挑発し、タイチ式ラストライドを狙う。渕がこらえると、タイチはステップキックを連発。そして、タイチ式ラストライドの体勢に入るも、渕はリバース。そして首固めを決めるが、これはカウント2。
もう一度渕は首固め。しかし、タイチは返し、レフェリーのブラインドをついて渕に急所攻撃。そして、最後は相手のお株を奪う首固めで渕からフォール勝ちをスコア。鈴木軍が勝利を収めた。
試合後、タイチは木原リングアナを襲撃。さらに放送席に陣取るかつての自身の師匠、川田利明に「まだやってんのか? オレが相手になってやるぞ?」と言葉を投げかけてから退場。
TAKA「あんなジジイ、相手にさせるんじゃねえ!」
金丸「汗もかかねえよ!」
※2人は通路でがなりたててからそのまま控室へ。タイチのみバックステージに登場。
──久しぶりの渕選手、青柳選手との対戦でしたが。
タイチ「誰と誰?」
──渕選手と青柳選手。
タイチ「知らねえな。渕はよくわかってるよ。あのクソジジイ、まだやってたのか。俺がデビューしてからあいつとシングルやって50連敗してんだよ。その恨みがまだ溜まってんだよ。渕! ジジイ! まだ辞めんなよ。食らわし足んねえ」
──フィニッシュが渕選手のスモールパッケージホールドだったのは狙ったんですか?
タイチ「狙ってねえよ。俺は年寄りと女には優しいからな。優しくやってやったよ。どうせ動けねえジジイがよ。ありがたく思えよ。生きて帰れただけよ。なんなんだよ、この興行はよ。本当に今日出ているメンバー、ジャイアント馬場の名のもとに集まったメンバーなのか? 本当にそうなのか? みんなが納得したメンバーが揃ってんのか? ふざけやがって。こんな奴らの中に入れられて。ジャイアント馬場興行のメイン? 馬場に関係ねえメンバーでメインやって、それで果たして喜ぶかね? 俺には声が聞こえるよ。『こんなんじゃダメだ』って。まあ会ったことないんだけどね。会ったことないんだけどそう言ってるよ。俺はよ、今日こんなクソ大会でも出てやったのはよ、俺が入ったのは馬場元子の時の全日本だよ。馬場元子全日本だよ。馬場元子にはまあ可愛がってもらったよ。たくさんのパワハラを受けて、可愛がってもらいましたよ。さんざん邪険に扱われて。あの悔しい思いがあったから、ここに今俺がいるんだよ。馬場元子に感謝してるから。今日はそのお礼のつもりだよ。もうこれで俺も関わることはないんじゃない? こんな興行お前らでやってろ。じゃあな」
※藤原は馬場さんの遺影に手を合わせたあと、控室へ。
渕「どうもみなさん、ありがとう!」
――今日がタイチ選手との3度目の試合でしたが?
青柳「たぶんいままでの中で一番、手ごたえなかったと思います。正直、凄いショックです。ハッキリ言って、ホントにふがいなさとかそういうのを含めてですけど、何もかもがショックです。自分に対してもショックだし、ホントにラストチャンスだと思ってました、今日は。でも、それでもまだ向こうにうまいことやられて、なんもできなくて終わったんで。まだ、もう終わりじゃない。まだ終わりにしたくない。もう一回やりたい。タイチ選手と次は1対1でやりたい!」
――今日は馬場さんの追善興行でしたが?
青柳「そうですね。やっぱりアジア(タッグ)のベルトを持っているということもあって、馬場さんの追善興行にボクが出してもらえたことは凄い光栄なんですけども、いまとなってはああいうふがいない結果に終わったことは、申し訳ないなと。馬場さんに申し訳ない気持ちでいっぱいです。ですが、今日は応援して下さった皆様、ボクのことを呼んで下さった関係者の方々に感謝です。本当にありがとうございました。」