『Road to THE NEW BEGINNING』最終戦として開催される大阪府立体育会館・第二競技場大会。2日後(2月11日)に第一競技場で行われるビッグマッチ『THE NEW BEGINNING in OSAKA』の最終前哨戦が繰り広げられる。
オープニングマッチは、大ベテランの天山がヤングライオンの辻とタッグを結成。対するは、KAIENTAI-DOJOの吉田とヤングライオンの海野が組んだ越境ライバルコンビ。
天山対海野で試合が始まり、海野がチョップで不意打ち。さらに、モンゴリアンチョップを回避し、ヘッドロック、ショルダータックルへ繋ぐ。だが、天山が海野のボディにヘッドバットを見舞い、モンゴリアンチョップで黙らせた。
辻対吉田となり、辻がカウンターバックエルボー。しかし、吉田がボディスラムで叩きつけ、ストンピング連打、エルボー連打で追撃。
ここから吉田&海野が辻を捕まえ、集中攻撃を敢行。だが、辻はボディスラムで吉田にお返しし、ようやく天山とタッチ。
その天山は、モンゴリアンチョップ3連発、串刺しラリアット、ブレーンバスターで吉田に追い討ち。そして、マウンテンボムに繋ぐが、吉田がランニングネックブリーカードロップで逆襲。
ここで海野が登場すると、天山はカウンターニールキックで挽回。替わった辻がショルダースルーで海野を投げ捨て、天山の串刺しラリアットからカウンタードロップキックを食らわせる。
続いて辻は逆エビ固めで海野を捕らえるが、吉田がカット。その後、海野が辻の串刺し攻撃を回避し、直後に吉田が串刺しジャンピングニーアタックを見舞う。
さらに、海野が串刺しバックエルボー、ミサイルキックで辻に追い討ちし、逆エビ固めをお返し。これを天山がカットするも、吉田が場外へ蹴散らす。
次に海野が辻を押さえ、吉田がハイキックで側頭部を撃ち抜く。そして、海野が間髪入れずにフィッシャーマンズスープレックスホールドで3カウントを奪取した。
海野「吉田さん、ありがとうございました(※と言って握手を交わす)。あさって、大一番。EVIL、SANADA(組とのタッグマッチ)。これは俺らのリベンジだよ。(昨年の『(WORLD)TAG LEAGUE』でやられてるからね。次こそ……。今の、最強と言われるIWGPヘビーのタッグ(チャンピオン)に勝てたら、これ以上ない金星ですね。大金星です。俺らはこのシリーズ、組んだりシングルで闘ったりして、着実にレベルアップしてるよ。次こそ必ず勝ちます。ありがとうございました(※と言って、先に控室へ)」
吉田「(※1人残って)まあ、こうやって自分たち、相手が下(の選手が入ってる)とはいえ、勝つことが増えてきたんで、これが俺たちには今、すごい大切やと思ってるんで。このまま自分たち勢いつけて、あさっても必ず勝ってみせます」
--吉田選手としては、地元の大阪でノンタイトルとはいえこれだけの大一番が組まれたことについては、どう思ってますか?
吉田「自分がファンの時にずっと見てた会場(エディオンアリーナ大阪=府立体育館第1競技場)なんで、やっぱり、そこに立てるってことは、自分としてはうれしいことですし、ただ、そこで終わってはいけないと思うんで、必ずその舞台で、自分の力で勝ってみせます」
--自分の力で晴れ舞台にすると?
吉田「やってみせます」
天山「(※先にコメントスペースに入って来て)辻、辻(※と呼び込む。遅れて辻が入ってくると)、(新日本プロレスに)入って、入門してなんぼや?」
辻「10カ月です」
天山「10カ月?」
辻「入門してから1年10カ月です。デビューして10カ月です」
天山「そうか、そうか。もう、そんだけたったら、一皮むけなあかんな。あ相手が先輩やなんかって関係ない。ガンガン食らいついていかな」
辻「はい」
天山「こういうチャンスがあんねんから。いつもチャンス転がってんねんから、それをものにするのはお前や」
辻「はい」
天山「な? ガンガンいかな。目だけは死ぬなよ。これからや、まだ。OK」
辻「ありがとうございま」
天山「ありがとう(※と言って差し出した右手を辻が握り返す)。若い子は、こういうぐらいでないとね。組んでてもやりがいがないし、ガッチリ、勝とうが負けようが、向かっていく姿勢を見せないといけない。技術うんぬんやない。気持ちよ。気迫。相手を倒す、相手を潰す、叩きのめすっていう(気持ちで)最後まで。根性よ。気持ち。気持ち折れたらあかんぞ」
辻「はい」
天山「もっともっと元気出して。なにがあってもリング上の10分、20分の間、集中してやれや」
辻「はい」
天山「ガッチリと、相手の目を見て、しっかり叩き込んだれ。な?
辻「はい」
天山「OK」
辻「ありがとうございました(※と言って先に控室へ)」
天山「(※1人残って)まあ、シリーズ、残り一つ。大阪のね、俺にとったら大一番。いや、なんていうの、最後の花道。あの飯塚高史、やっと……やっとじゃない。最終的には、俺の手でなんとしてでも更生、いやそれ以上に、ガッチリ元の飯塚高史に戻して、“友情タッグ”、大阪でね。大阪で裏切られた限りは、大阪できっちりと飯塚高史の目を覚ましてやりたい。しっかりと。あいつはもう、半狂乱で何やるかわからんけど、そこをあさって、大阪でしっかりと、元の目に戻してやりたいなと」
--ラストチャンスでは、パートナーに飯塚選手の先輩であるライガー選手が入っているのは心強いんじゃないですか?
天山「ライガーさんはもちろんですけど、コジ(小島)も入ってるしね。やっぱりその、いろんな対戦相手も、飯塚、鈴木みのる、そしてTAKAみちのく。やっぱり何かしら、みんな因縁持ってるから。ライガーさんは飯塚より先輩であって、まあ、(あの飯塚ですら)臆することもあると思うし、あれですけど。やっぱり今の、現状の飯塚高史っていうのはなんだろ、変えようがないんかっていうのか、もう戻しようがないんかっていったら、なんか可能性は、1%も2%もないかもしれないけども、最後はそれに懸けてみようと思う。俺自身はそういう気持ちでいっぱいですけどね。ライガーさんもコジも、どういう気持ちで試合に臨むかわかんないですけど、まあ、鈴木みのるにしたら“なんや、ふざけんな、あほんだら。そんなん、戻るわけねえだろ”みたいな感じやと思いますけど、でもやっぱ、ラスト、カウントダウン、最後っていうか。まあ、しっかりと……逆にあいつのアイアンフィンガー奪ってね、俺がガッチリそれで目覚ましてやるって……あっ、言っちゃった(苦笑)。違うわ。ま、それぐらいのショック療法やないけど、なんかできるんとちゃうかと思います。あとはまた、リング上で。大阪のお客さんも、そういう燃えやすい、すごい盛り上がってくれるし、俺も加勢して(もらって)、しっかりやりたいと思います」
--天山選手にすれば、“閉店前の確変狙い”ってとこですか?
天山「まあ、ギリギリまで粘って、飯塚高史の眠ってる“まもな飯塚高史”を呼び起こしたいと思います。ギリギリまで待ちます」