オープニングマッチは天山広吉&小島聡&獣神サンダー・ライガーのベテラントリオと、鈴木みのる&飯塚高史&TAKAみちのく組が対峙。天山は2.2&2.3札幌で、引退目前の飯塚に対し、最後の更正を期して“友情タッグ”復活をアピール。しかし、狂乱の飯塚にその思いは届かず。ちなみに2009年の4月27日、今回と同じ大阪の地で、飯塚は天山を裏切り、その後は極悪ヒールの道を突き進んできた。
鈴木軍は飯塚のテーマ曲で入場。飯塚は単独で会場を練り歩き、リングには上がらず、その周りを徘徊。天山は飯塚に見せ付けるべく、自身と飯塚のサインの入った友情タッグのTシャツを身につけてリングイン。
天山はマイクを持つと「飯塚! こっちよく見ろ! 友情タッグや! 今日こそ目を覚ませ! 友情タッグ、もう一回……」と語りかけるも、飯塚は構わず襲撃。ここでゴングが鳴り、両軍は場外戦に雪崩込む。
飯塚は天山を鉄柵に叩きつけてからリングに戻す。そしてストンピングの連発から、天山のTシャツに手をかける。天山はその手を振りほどくが、飯塚はパンチを連打。そしてロープに走るも、天山がショルダータックル。そして天山はTシャツを脱ぎ、ライガーとスイッチ。
ライガーが飯塚を場外に落とすと、小島が捕獲。そこめがけてライガーはスライディングキック。続いてライガーはリングでロメロスペシャルを仕掛けるも、すかさず鈴木がカット。そして鈴木はライガーを場外に連れ出す。これを合図にまたも両軍は場外戦へ。飯塚はパイプイスを手にすると、観客席に投げ込んだ天山に強烈な一撃。
リング上、鈴木がライガーにぶら下がり式の腕ひしぎ逆十字。続いてTAKAが飯塚の口元を覆ったマスクを外す。すると飯塚はライガーの右腕に噛み付き攻撃。さらに飯塚は天山、小島の頭部に噛み付く。
暴走が止まらない飯塚はライガーの頭部に噛み付いたまま自軍コーナーへ。タッチした鈴木に対し、ライガーは逆水平チョップを連発。しかし、鈴木もライガーの背中に強烈なサッカーボールキックを放って反撃。
次はTAKAがライガーに串刺しニー、ランニングニーとたたみかける。だが、ライガーもカウンターの掌底で反撃。続いて小島と鈴木が胸板への張り手合戦。鈴木は小島をエルボーで後退させ、串刺しキックを放つ。だが、小島は受け止めて体勢を入れ替えるとマシンガンチョップ。さらに串刺しエルボーを決め「いっちゃうぞバカヤロー!」の雄叫びを上げるが、すぐさま鈴木はフロントキック。
鈴木は小島の胸板にサッカーボールキックを見舞ってフォールへ。小島はこれをキックアウトすると、気合のこもったエルボー。しかし、鈴木の強烈なエルボー一撃で、ヒザをついてしまう。
小島は雄叫びとともに突進するも、鈴木はかわしてスリーパー。そしてゴッチ式パイルドライバーを仕掛けるが、小島はリバース。そしてラリアットを狙うが、鈴木はかわしてスリーパー。
スイッチした飯塚は小島に噛み付くが、小島はスキをついてコジコジカッター。次は天山が飯塚にショルダータックル。そしてモンゴリアンチョップの三連発からヘッドバット。続いて串刺しラリアット、ブレーンバスターとたたみかけてフォールへ。しかし、これはカウント2。
飯塚はマンハッタンドロップで反撃するが、天山はカウンターのマウンテンボム。そしてアナコンダバイスに入ると、鈴木がカット。すると天山はモンゴリアンチョップの連発で鈴木を場外に排除。
ここから天山と小島がテンコジカッター。そして天山は友情タッグを手に、飯塚に「目を覚ませ!」と語りかける。しかし、鈴木がキックで妨害。
混戦模様の中、鈴木は天山イス攻撃を見舞おうとするが、なんとそれを飯塚が阻止。思わず天山は驚きと共に笑みを浮かべるが、その瞬間、飯塚は天山にイス攻撃。ここでレフェリーがゴングを要請し、鈴木軍の反則負けに。
天山「あぁ~クソが、お前…。なんじゃい飯塚よ!! 何回言ったらわかんだよ、オイ!? (頭に)脳ミソ入っとんのかアイツ、オラ。エ!? 飯塚よ。(※引き裂かれたサイン入り友情タッグTシャツを握り締め)これ見てもなんも思い出さんのかって? 思い出したところで、もう元に戻んない。もうやってられんぞ、オイ。飯塚よ。俺はもうどれだけお前…下手に出りゃいい気になってお前、アァ!? もう1回、引退前に、俺考えてんねん。友情タッグ(再結成を)。コジには悪いけど、ちょっと最後に、アイツの(引退の)花道作ってやりたいと思った。でも、こんなのやってられっかって話だから(※友情タッグTシャツを床に叩きつける)。ホンマに情けない。ここまでやられたらホンマどうしようもないね、うん。ホンマ、最後、この大阪、裏切られた土地で、もう1回、もう1回あの頃の飯塚に戻れって、何回も言ってるけど。一瞬だけや、一瞬だけ。そんなシーンあったけども、このザマですよ。(※小島に向かって)コジ? やっぱコジだ。友情っつったらコジなんやな、やっぱな。ゴメンな」
小島「(※恐縮して)ありがとうございました」
天山「いままで『飯塚、飯塚』って言ってたけども、やっぱりコジも今日、久し振りにシリーズ合流してね、やっぱりなんだかんだ言ってコジ。こんな友情タッグなんかもう、ふざけんなって。もういいよ。(※拾ったTシャツを広げ)こんなサインもついてるし、プレミア的なTシャツも破きやがって、ホンマ。どうしてくれんや!?って。ホンマ腹立たしいね。マジで」
――結果的に、飯塚選手はいまの状態のまま引退ということになってしまいますが…。
天山「もう俺的にはどうしようもないし。何をああしようがこうしようが、もう、あんな状態ですからね。少しはちょっと変わったかもしれんと思ったけども、大間違いでした。いやぁ~、札幌2連戦、そして今日、なんの(変化もない)。握手ぐらいしたかった。正直、それぐらい思ったけど。もうムリでした。まあ、アイツの引退試合(2月21日)、どっか後楽園で、最後の最後ね、無理やりカード組んでもらって。うん。友情タッグじゃなくて、最後にもうこうなったらホンマ、思いっ切り地獄へ落としてやるよ。何がアイアン・フィンガーだ、この。ふざけんな。最後に、飯塚、血の海。ガッチリ、飯塚を奈落の底へ落としたるって。もう友情なんかクソ食らえじゃ。なあ、コジ?」
小島「ありがとうございました」
天山「(※小島と握手をして)コジしかいないよ。ありがとう…(※と言い残して去る)」
小島「いまから10年以上前か。天山対飯塚の試合に俺が乱入したことを、凄くいまでも、凄くよく覚えてる。あれからもう10年以上経って、いまだに飯塚高史は何も変わってない。これは逆に言ったらスゲェことなんじゃないか!?って、いま逆に思うようになった。だけど、それはそれでさ、テンコジが再び、その10年以上前に再結成するきっかけとなった人間だから。それは俺もやっぱり黙って見過ごすわけにはいかなかった。今回こうやってね、また天山対飯塚っていう闘いがクローズアップされて、そして、その中に、俺も登場人物としていたことを、皆さん忘れないで下さい。そしてまた、これからもね、飯塚高史が引退するまで、こういうストーリーが続くかもしれないし、もしかしたらダメになるかもしれないけど、ただ俺は、それをちゃんとこの目で見届けたいと思います。テンコジのコジとして、この天山・飯塚っていうこの物語を、最後まで届ける義務があると思ってます。ありがとうございました」
※鈴木&飯塚&TAKAはノーコメント