第8試合のNEVER無差別級王座戦では王者・後藤洋央紀に飯伏幸太がチャレンジ。当初、後藤の挑戦者指名を却下していた飯伏。しかし、後藤の「あきらめるよ」の一言を聞いて、やや慌てつつ「なんであきらめるんですか? やりましょう!」と呼応。後藤の“押してダメなら引いてみろ”作戦が功を奏し、王座戦が実現することに。両者は夏の『G1』公式戦でも対戦し、そのときは飯伏が勝利を収めている。
飯伏のセコンドにはケニー・オメガがつく。
開始のゴング、後藤が握手を求めると飯伏は両手で応じる。しかし、後藤はその手を離さず、いきなり牛殺しの体勢へ。切り抜けた飯伏はエルボーの連発からヒップトス、そして背中にサッカーボールキック。ここから両者はエルボー合戦を経て、後藤がショルダータックルでダウンを奪う。だが、飯伏も負けじとカウンターのキックでダウンを取り返す。
続いて飯伏は相手の串刺し攻撃をかわし、カウンターのフランケンシュタイナー。 後藤が場外に落ちると、飯伏はバミューダトライアングルを狙うが、後藤はすばやくリングに上がりエプロンの飯伏にラリアット。
後藤は場外におりると、飯伏の後頭部にエルボースタンプ。そしてリングに投げ入れ、ストンピングを連発。さらに串刺しラリアットを見舞い、トップロープに飯伏を固定して強烈な変形ネックブリーカー。だが、フォールはニアロープ。
後藤は追撃のネックブリーカーからチンロックへ。そしてヘッドシザースと飯伏の首にダメージを蓄積させる。劣勢の飯伏はキックを繰り出すも、後藤は主導権を譲らず、河津落としからグラウンド卍固めへ。
スタンドに戻ると、後藤のエルボーで飯伏が腰から崩れ落ちる。だが、カウンターのドロップキックをヒット。この一撃で後藤がリングに落ちると、飯伏は今度こそバミューダトライアングルを炸裂。
リングに戻ると飯伏はキックのコンビネーション、そしてその場飛びムーンサルトプレスを決める。後藤は負けじとキックでひるませ、ひねりのきいたバックドロップ。
ここから両者はエルボー合戦へ。競り勝った後藤は村正をヒット。そして「いくぞー!」と雄叫びを上げ、トップロープへ。だが、飯伏は後藤を捕らえ「いくぞー!」とシャウト。そしてパワーボムで持ち上げようとするも、後藤もこらえる。そして回天を繰り出すが、飯伏はバク転で着地。ここからラリアットの相打ちを二度はさみ、すばやいロープワークの攻防から、またラリアットの相打ち。
先に立ち上がった飯伏はシットダウン式ラストライドを狙うが、後藤は切り抜ける。すると飯伏は右ハイを頭部にヒット。そしてヒザのサポーターを外してカミゴェを繰り出すが、後藤は受け止めると一気に抱え上げて牛殺しへ。
ここで後藤は気合を入れるとスリーパー。飯伏の腰が落ちるとGTRを狙うが、飯伏はサムソンクラッチ。フォールを返した後藤は逆に丸め込みを繰り出すも、飯伏ははねのけオーバーヘッドキック。しかし、後藤は蹴り足を捕らえ、後藤式へ。これを飯伏は丸め込みで切り返すがカウントは2。
飯伏は打撃のコンビネーションからロープへ。しかし、後藤も追走し、バックを取るとGTRの体勢へ。切り返した飯伏はそのまま持ち上げ、槍投げを狙う。だが、後藤は着地してジャーマン。飯伏は一回転して着地し、ラリアットを放つ。すると後藤はかわしてもう一度GTRへ。
またも飯伏は切り抜け、後藤の後頭部にヘッドバット。そして後藤の両腕をクロスアームで捕らえるが、後藤は力づくでほどいて顔面にヘッドバット。飯伏が崩れ落ちると、後藤はリストをつかんだままもう一度ヘッドバットを狙うが、飯伏はカウンターのヒザ蹴り。
そしてリストをつかんで逆にヘッドバットを叩き込み、そこからカミゴェを炸裂。この連打で飯伏がフォールを奪い、後藤からNEVERのベルトを奪取した。
飯伏「約束どおり、獲りました。約束してないですかね!? 約束してない!? してます(キッパリ)。してます。まあ、試合が決まったからには、絶対にベルトを獲ると、言い続けましたんで。それどおり、ちゃんと、このNEVERのベルトを獲りました。でも、ベルトもそうですけど、後藤さんとやれたのが、まあ、あの流れでね。後藤さんとやれたのが、やっぱ、自分の中では一番うれしいというか。でも、次やったら(結果は)わからないです。本当に。でも、さっき試合後にオスプレイが上がって来たんですけど、これでリマッチは俺なのかな?と、NEVERの。いやあ、(1.4東京)ドーム楽しみですね。まあ、やっぱりメインで、ケニーが出るんで…。ケニーさん、何やってるんですか!? そんな所で(と、そばで聞いていたケニーを呼ぶ)」
ケニー「(※飯伏の横へ行き日本語で)2人ともビッグマッチでシングルで(できるのが)うれしくてね。もし、ゴールデン☆ラヴァーズの試合ができなかったら、これは2番目(に)ベストかね?」
飯伏「はい」
ケニー「じゃあ、2人ともうれしい。それは、まあ満足ではないんですけど、これから(の目標)ですね」
飯伏「2人とも」
ケニー「はい。2人とも。ゴールデン☆ラヴァーズ」
飯伏「タイトルマッチできるんで」
ケニー「はい」
飯伏「2人とも防衛したいと思います」
ケニー「お願いします」
――オスプレイ選手はドリームマッチだと言っていましたが、飯伏選手はオスプレイ選手のことをどう見ていますか?
飯伏「まあ、でも、『僕がどう思うか?』よりも、周りの、ファンの反応が1番だと思うんで。ファンがドリームマッチって言うなら、僕はドリームマッチです。仮にそうじゃなかったら、違います。ドリームマッチでも何でもない。はい。でもお互いに、たぶん体格も同じぐらいなんで。オスプレイはホントにあの、10年ぐらい前の自分を見ているような感じというか。だからちょっと、『昔に戻れるのかな?』というのが(ある)。いろいろ研究して。(ケニーに)そのときはお願いします」
ケニー「ハハハハ!」
飯伏「トレーニングを」
ケニー「はい! そうしよう」
※後藤はノーコメント