第4試合は来年の1.4ドームのIWGPヘビー級王座戦で雌雄を決する棚橋弘至とケニー・オメガが、それぞれデビッド・フィンレー、飯伏幸太をパートナーに対峙。棚橋はIWGPヘビー挑戦権利証の入ったブリーフケースを手に入場。ケニーはIWGPヘビーのベルトを巻いて堂々とリングイン。
ゴング前から棚橋とケニーは舌戦を展開。そのままケニーが突っかかるかたちでゴング前からエルボー合戦に突入。そこから技の読み合いを繰り広げ、両者は再び至近距離でにらみあい。場内はどよめきと拍手に包まれる。そして「棚橋」コールが発生。
続いてフィンレーと飯伏が対峙。リストの取り合いからロープワークに移ると、フィンレーが鋭いドロップキックをヒット。すると、ケニーがリングイン。飯伏とダブルのリープフロッグから、コタロークラッシャーを炸裂。
次は飯伏がフィンレーにエルボーを連発。フィンレーも力強いエルボーで返すが、飯伏は一発でダウンを奪う。続いてケニーが登場し、フィンレーにコーナーを背負わせると強烈な逆水平チョップ。フォールを棚橋がカットすると、ケニーは棚橋を場外に落として鉄柵に叩きつける。
リング上、フィンレーはロープに走るが、ケニーはカウンターのキチンシンク。そして、場外の棚橋にプランチャを敢行。リングに戻ったケニーに、フィンレーはアッパーカット。ここでようやく棚橋とスイッチ。
棚橋は気合を入れるとケニーにエルボー連発。さらにエプロンの飯伏にはドロップキック。勢いに乗る棚橋はケニーにドラゴンスクリュー。そしてスリングブレイドを狙うが、かわしたケニーはカミカゼからムーンサルトプレス。だが、棚橋にかわされると、ヒザを押さえて悶絶。そこに棚橋が低空ドロップキックをヒット。
ケニーも意地でニーを食らわせ、低空ドラゴンスープレックス。そして一気に片翼の天使を狙うが、回避した棚橋はツイスト&シャウト。次はフィンレーと飯伏が対峙。飯伏は打撃のコンビネーションから、その場飛びカンクントルネード。さらにジャーマンスープレックスを狙うも、切り抜けたフィンレーはエルボー。
飯伏もエルボーを返していき、右ミドルからロープへ。だが、フィンレーはカウンターの変形バックブリーカー。勢いがつきすぎ、飯伏の後頭部がマットにめり込む。ここでフィンレーは気合を入れるとPrima Noctaを仕掛けるも、こらえた飯伏はクロスアームジャーマン。そのままカミゴェを繰り出すが、フィンレーが寸前でかわす。そして、間髪入れずに棚橋がスリングブレイドを炸裂。その棚橋にはケニーがVトリガーをヒット。
そしてケニーはフィンレーを抱え上げると、そこに飯伏がスワンダイブで飛びつき合体のツームストンパイルドライバー。そこからゴールデン✩トリガーを狙うが、棚橋がダイビングクロスボディでカットイン。
そして棚橋はロープに走るも、ケニーがVトリガー、飯伏がトラースキックで迎撃。最後はケニーと飯伏がゴールデン✩トリガーでフィンレーを沈め、勝利を収めた。
試合後、ケニーはIWGPヘビーのベルト、そして棚橋のブリーフケースを手に取り、「これがほしいのか?」とばかりに挑発。そしてブリーフケースを落とし、ベルトを突きつける。棚橋は険しい表情で見つめると、ブリーフケースを手に退場。
ケニー「(※英語で)まあ、みんなもわかってるように、今日まで俺は、今回のツアーには出場してなかった。それは大きな目標、夢を見据え、自分が描いているものを実現するためだった。でも、いろんな人から『ケニー、君はチャンピオンなんだから、どんなに小さな大会にも出たほうがいいよ』『なんで出ないんだ?』と言われた。でも、これにはちゃんと理由があるんだ。それはビジネス上の戦略でもある。自分と対戦する挑戦者を、しっかり強い男と見せるためでもあったんだ。だけど今日、何が起こったか見ただろ? あいつに今日、また新たに大きなLの文字(※敗戦の意)をつけてやった。いまのあいつが、トーキョードームのメインイベントで俺に挑戦するにふさわしい男に見えるか? 見えないよな! 1月4日のトーキョードームまでにしっかり挑戦者を強く、カッコよく見せるということも、この会社にとっては大切なことだ。でも、それがまったくできていない。俺と対戦したいと言ってたくせに、このザマか。どういうことなんだ? このケニー・オメガに言いたいことはあるか? ゴールデン☆ラヴァーズに言いたいことはあるか? で、イブシサン、ナニカ言ウコトアリマスカ?」
飯伏「まだ。まだ……」
ケニー「(※流ちょうな日本語で)まだ? そうですね。そう、まだ早いんだよ。まだ11月なんだから。2ヶ月、頑張れば。2ヶ月、残ってるよね。飯伏さんがなんか、考えてるみたい。考え中です。(※ここから再び英語で)俺のほうからも言わせてもらうけど、ご覧の通り、彼(飯伏)は全宇宙で一番のレスラーであり、彼こそが未来だ。俺はそんな彼と一緒にやっている。彼が未来である限り、宇宙で最高でいる限り、俺たちはずっと一緒だ。グッバイ&グッナイト。Bang、Bang、Bang、Bang、Bang、Bang、Bang、Bang、Bang、Bang、Bang……」
フィンレー「(※コメントスペースに座り込み)タナとのタッグだったのに負けてしまった。俺がこれまで何をしていたか教えるよ。このツアーに参加しなかったのは、CMLLに出場するため、2週間メキシコにいたからだ。しかし、こうして戻って来た。ホームである新日本プロレスに。俺もシングルマッチで闘いたい。ケニー・オメガ。誰もがこの星で1番だと認める男。俺にはチャンスが必ず舞い込んで来る。そして、次にそれが来たら、しっかりと掴み取る。時にはシングルマッチがタイトルマッチじゃない時もある。すぐにはそんなチャンスは来ないかもしれない。しかし、世界最高のレスラーがそばにいてくれる。お前たち2人に今日は負けた。だが、次にやるときはそう簡単には倒せないぞ。(※棚橋が横に座り)タナ、今日はゴメン。ありがとう」
棚橋「(※英語で)メキシコでの疲れが出たのかもな?」
フィンレー「大丈夫…(※と言い残して去る)」
棚橋「“百聞は一見にしかず”じゃないけども、“いない相手”と闘うよりも、こうやって1回ケニーに触ったほうがわかることがたくさんある。何がわかったかというと、まだまだケニー・オメガっていうレスラーの引き出し!? 底はもっと奥が深いと思う。だから、ケニーごと飲み込んで、包み込む、俺には器がある。それを証明する闘い」