第8試合ではIWGP USヘビー級王者のジュース・ロビンソンが、Codyを相手初防衛戦。ジュースは2017年の1.4ドームで、Codyの新日本初戦の相手として迎撃。そのときはCodyのクロスローズの前に撃沈。その後、ジュースは躍進し、今年の7.7ロスでジェイ・ホワイトを下してUSヘビー初戴冠。そのジュースに対し、Codyが8.12武道館で「オマエは何もしていないし、変わっていない!」と宣戦布告を果たし、今回の王座戦が実現することに。
Codyはマネージャーである妻ブランディと共に、9.1『ALL IN』で獲得したNWA世界ヘビー級王座を腰に入場。ジュースは場内の大歓声を受けながら、IWGP USヘビーのベルトと共にリングイン。
開始のゴング、両者はリング中央でにらみあい。そしてCodyはTシャツを脱ぎ、客席に投げようとアピール。しかし、結局はブランディに渡す。ジュースはCodyを挑発するが、Codyは間を外すように場内を眺める。
そして両者はようやくロックアップ。リストの取り合いになると、すかさずCodyはロープエスケープ。続いてジュースはグラウンドでヘッドロック。Codyが切り抜けてロープに押し込むと、クリーンブレイクと見せかけて胸板に張り手。
続くロープワークの展開から、Codyは自らダウンして下からのアッパーをヒット。さらにジュースのダイビングクロスボディをかわす。ジュースが場外に落ちると、Codyは三角飛び式のプランチャ。だが、ジュースはこれを捕獲し、場外でフロントスープレックスを炸裂、ここでジュースは近づいてきたブランディをはねのけてしまう。ブランディが転倒し、ジュースが気を取れれていると、背後からCodyが襲撃。リバースDDTを決め、ブランディと抱きついてアピール。
Codyはジュースをリングに戻し、スワンダイブのエルボードロップ。しかし、かわしたジュースは串刺しラリアット一閃。さらに追撃の串刺しラリアットからキャノンボールの体勢へ。しかし、ブランディが邪魔をすると、ジュースは場外に降りて抗議。
そしてエプロンに上がったところでCodyが突進してくるが、ジュースは腹部にショルダータックル。だが、リングに入ろうとロープをまたいだところで、Codyがロープを蹴り上げて動きを止め、そこからコンプリートショットへ。フォールはジュースがカウント2でキックアウト。
Codyは一気にクロスローズの体勢に入るが、切り返したジュースはパルプフリクションを狙う。これはCodyが逆さ押さえ込みで返すが、カウントは2。ジュースも横入り式エビ固めを決めるも、Codyもキックアウト。
スキをついてジュースはスピンキックを決め、キャノンボールをヒット。そしてパワーボムを狙うが、Codyはウラカンラナの要領で、ジュースの顔面をコーナーに叩きつける。そしてCodyがレフェリーの気をそらしているうちに、ブランディがジュースの顔面をかきむしる。
Codyはラリアットでジュースをエプロンに排除すると、ディザスターキックを繰り出すが、ジュースはかわす。そしてトップコーナーからフライングクロスボディを決めるもカウントは2。ジュースは打ちどころが悪かったのか、脇腹を押さえて苦悶の表情。
ジュースは気合を入れるとパルプフリクションを狙う。しかし、Codyはこらえてアメリカンナイトメアへ。ジュースはなんとかロープエスケープ。
Codyがコスチュームのベルトを外すと、レフェリーがそれを取り上げる。その死角をついて、Codyはジュースの顔面に何かを吐きつけ、ディザスターキックをヒット。しかし、フォールはカウント3寸前でジュースがキックアウト。
Codyは中指を突き立て不敵に笑うとジュースを起き上がらせるが、ジュースはそのまま突進してコーナーにCodyを叩きつける。続く串刺し攻撃はCodyがかわすが、ジュースはパルプフリクションの体勢へ。Codyもクロスローズに切り返すも、ジュースはもう一度パルプフリクションに持ち込んで一気に炸裂。 するとフォールから逃れるように、ブランディがCodyを場外にエスケープさせる。
ジュースはリングを降りると、Codyをリングに戻そうとする。だが、Codyはスキをついて場外でクロスローズを敢行。両者は場外で大の字に。そしてカウント19でリングにギリギリ生還。
両者はここからナックルの応酬。ジュースが優勢となるも、Codyはサミングからスーパーキックをヒット。そしてDIN‘S FIREを仕掛けるが、ジュースはカウント3寸前で跳ね返す。
ならばとCodyはトップコーナーにのぼるが、ジュースは阻止。そしてコーナー上のCodyにナックルパートを決め、一気に雪崩式ブレーンバスターへ。だが、Codyは食らいながらもジュースを丸め込み、電光石火の3カウントを奪取。
場外に降りたCodyはブランディからベルトを受け取り高笑い。そしてNWAとIWGP US、両方のベルトを高々と抱え上げてベルトにキス。さらにブランディともキスをかわし、あらためてポーズを決め、花道を引き上げた。リング上でジ無念の表情を浮かべるジュースには大きな拍手が送られる。
Cody「待って、呼吸を整えるから…。(しばらくして)よし、ここはシリアスな場面だ。新日本プロレスに新設されたこのUSタイトルを獲得するのは、とても大きなことだ。これから歴史が刻まれて行く物を手にすることができた。これから受け継がれて行く物だ。受け継がれるという言葉に関連してひとつ言わせてくれ。ジュースがダスティー・ローデスの意思を継いでいるように言われているが、ダスティーの息子は俺だ。ジュースが成長しているのは認めるが、ダスティー・ローデスの話をするならば俺と関連付けてしてくれ! 俺はいま、2つのタイトルを同時に保持する事になった!! あぁ、落ち着かないといけないな…」
ブランディ「大丈夫よ。怒りをコントロールする事も大切だけど、今は仕方ないわ」
ジュース「特に言うこともないから質問に答えるよ」
――次はどうしますか?
ジュース「7月にタイトルを撮った。手を骨折したまま『G1(CLIMAX)』に出る羽目になり、最悪のシリーズになってしまった。そして、今夜Codyは俺と正々堂々と闘いタイトルを奪った。次は? 新日本では両国国技館大会があるから出場すると思う。でも、ベルトを持たない今、どんな闘いができるかわからない。『(BEST OF THE)SUPER Jr.』には出ないし、『WORLD TAG LEAGUE』も多分ない。USチャンピオンではなくなった俺には何ができるだろう」
――『G1』でかなり消耗したのでは?
ジュース「携帯の充電が20%になれば誰でも焦るでしょ? あんな感じでシリーズを闘い続けていた。手の骨は固い部分ではなかったものの、完治には8週間かかると言われていた。でも、ケガをしながら闘い抜いたタナのようなレスラーもいる。手の骨折くらいでこんなことを言っちゃいけない。でも、ケガが俺を止めることは絶対にないが、ケガなく参戦できていたら良かったと思う。最悪の『G1』になってしまったが、この対戦からも学ぶことがあった。俺がアメリカン・ドリームという言葉を多用していたことについて。俺はダスティー・ローデスを軽んじたわけではない。Codyのこともリスペクトしている。もし悪く受け止めていたならここで謝罪したい。ダスティー・ローデスのアメリカン・ドリームと言う意味ではなく、ひとりひとりが大きな志を持っているという意味を込めてアメリカン・ドリームと言っていたんだ。もちろんダスティーは憧れのレスラーだけど、悪い意味に取られていたら謝りたい」