現USヘビー級王者・ジュースvs『NEW JAPAN CUP』覇者・ザックのBブロック公式戦。勝ち点6のザックは手負いのジュースに勝って優勝の可能性を残しておきたいところだ。
ザックがリングに上がると先に待っていたセコンドのTAKAがいつものようにマイクを握る。そして、「『G1 CLIMAX』Bブロック公式戦、ザック・セイバーJr.vsジュースvsロビンソン、勝つのは誰ですか〜?」と観客を煽り、「ザックの技が極まれば誰が相手でもJUST TAP OUT! ザックの勝利あるのみ」とザックを紹介。そしてジュースを呼び込んだ。
まずはロックアップからザックが傷めているジュースの左手を捕獲。リストを極めながらいためつける。しかし、ジュースも引き下がらない。逆水平チョップで反撃してザックをなぎ倒すと何やらわめいて挑発だ。
ならばとザックはエルボースマッシュで攻撃していく。ジュースもエルボーと逆水平チョップで反撃。このジュースの打撃に押されたザックはコブラツイスト。これを外したジュースがセントーンを投下すると、これをかわして三角絞めに捕獲。さらに左の手のひらを踏みつける。
攻撃の手を緩めないザックはロープを使って左腕をいためつける。ジュースのプリンスズスロウンもかわして、その左腕を足で挟んで捻っていく。そしてキックで胸板を蹴り飛ばし、続けて挑発するように左腕も蹴飛ばす。これに怒ったジュースは立ち上がり、ラリアット。そしてジュースパンチからの逆水平チョップを炸裂させる。
さらに串刺し式ラリアット2連発で追撃したジュース。しかし、ザックはすぐに場外に逃亡。ジュースはこれを見逃さずにプランチャを炸裂させた。一方のザックはリングに戻るとジュースがスパインバスターにきたところをネックロックで捕獲。さらにその状態から左腕をアームロックに極めていく。ジュースが強引に外そうとすると後方に絡みついてスリーパーだ。
ジュースはコーナーに激突させてこれを逃れるとキャノンボールを発射。そしてパワーボムの体勢で持ち上げる。ザックがまたもネックロックからアームロックを仕掛けてきても、今度はブレーンバスターに切り返してみせる。
続いてザックを持ち上げたジュース。しかし、ザックはこれをかわして卍固めに捕獲。左の指を掴みながら極めていく。だが、これをファイヤーマンズキャリーに切り返したジュースはプリンスズスロウンだ。そして、雄叫びを上げてからトドメのパルプフリクションを狙うジュース。しかし、ザックは体勢を入れかえて前方に移動すると足で首と左腕を挟み込んで三角絞めだ。
これをジュースは強引に持ち上げて、倒れ込み式のパワーボムで脱出。左手のテーピングを外して拳を振り上げ、レフェリーが見てないのを見計らってパンチで一撃! そして今度こそトドメのパルプフリクションだ。
しかし、ザックはこれを外してオーバーヘッドキックを左腕に炸裂させる。続くジュースのラリアットもキックで迎撃すると、すぐさま捕まえてグラウンドに引きずり込む。そして、捕獲してサブミッションに捕獲する。そして、ジム・フレイクス・アームバーだ。
ジュースが逃れようとすると左腕を足で挟み込み、さらに足も4の字のように固めて手で固定。まるでダルマのように両手両足を固められてしまったジュースは万事休す。たまらずギブアップをし、ザックが優勝の希望をわずかに残す勝ち点8を獲得した。
勝ったザックはジュースのUS王座のベルトを持ち上げてアピール。倒れているジュースの脇に置いて挑発したのだった。
ザック「(※TAKAに拍手をして迎えられる)オー、TAKA。いい結果になって気分いいよ。アイツにチャンスなんてない。次もね。IWGP USチャンピオンであろうとも。ジュース、そんな傷ついた手じゃかなうはずないよ。100%であってもどうかなんだから、負けたのは仕方ないよ。そんなにショックを受けるなよ。蹴りを1発その手に叩き込んだだけで勝負ありだ。その手をかばうだけで精いっぱいさ。このオーサカで、1人の意見を伝えてやったよ。負け犬らしく、犬小屋に帰りな」
TAKA「あんなよ、手負いでよ、このリーグ戦、勝ち抜けると思ってるのか!? お前、それでも(US)チャンピオンだったよな!? オイ、負けたよな、チャンピオン? どういうことかわかるよな、チャンピオン? まあ、いいや。とりあえず今日は終わり。あとは誰だ!? 後藤!?」
ザック「NEVERチャンピオン(笑)」
TAKA「後藤、内藤、あとはよ、その2人。2人が最後に言う言葉。叩きのめしてやるよ。最後はこれだよ。ジャスト・タップ・アウト」
ジュース「(※左手をアイシングしながら)見た通りのレスラーだ。ザック・セイバーJr.に関して、なんて言ったらいいんだ。2、3日前はスズキグンの中でも穏やかなヤツだって言ったけど、そうじゃなかった。考えるまでもなく、ザック・セイバーJr.はレスラーらしいレスラーだよ。世界に通用するアスリートだ。どうして相手を倒すか、いろいろ仕掛けてきた。で、また勝利を許してしまった。俺は悲鳴をあげさせられるばかりで、そのまま試合が終わってしまった。向こうの思い通りに試合を運ばれてしまったね。なにも言えないよ。どうしたんだ、ジュース・ロビンソンよ? まだ肩にベルトがかかってるし、腰に巻かれている。10歩後退した感じだけど、100歩進めばいいだけ。俺はまだ、その段階でしかないってことだ。また負けてしまって、得点は4で足踏みだ。負けてばかりいたここ何年かを考えれば、どうってことない。みんな、こんな会話なんてしてなかったよな。『ヒロシ・タナハシvsジュース・ロビンソンはどっちが勝つ?』『わからないね』、『コータ・イブシvsジュース・ロビンソンはどっちが勝つ?』『俺にはわからないよ』、『ケニー・オメガvsジュース・ロビンソンはどっちが勝つ?』『ジュース・ロビンソンが勝つんじゃない?』なんて。だけど、ジュース・ロビンソンには勝っている。俺でも思いもよらなかったけど。俺は俺の道を進んでいる。寄り道することなくね。俺のことはそんなに話されてないけど、ザック・セイバーJr.はそうじゃないよね。彼の場合はね……」