ヤングライオンの岡が、師匠の永田に一騎討ちで挑むセミファイナル。
序盤、岡がクリーンブレイクせずにチョップで不意打ちし、エルボー連打を浴びせる。だが、永田がローキック連打で報復し、フェイント式低空ドロップキックを食らわせる。
すると岡は、カウンタータックルで巻き返し、ボディスラム、トーキック連打、踏みつけ攻撃と猛攻。だが、永田が岡を押し倒し、強烈なストンピングをお見舞い。そして、岡を場外戦へ引き込み、壁へ激突させる。
リングへ戻った永田は、ミドルキック連打で岡に追撃。しかし岡は、蹴り脚をキャッチして流れを変え、カウンターバックエルボーで逆襲。そして、エルボー、エルボースマッシュへ繋ぐ。
すると永田は、カウンターフロントハイキックで逆襲。だが、岡が串刺し攻撃を読んで永田をニュートラルコーナーに激突させ、串刺しジャンピングボディアタック、フロントネックチャンスリーで巻き返す。
さらに岡は、スリー・フロー・キャメルクラッチで永田にダメージを蓄積させ、フロントスープレックスで叩きつける。そして、逆エビ固めから逆片エビ固めへ移行してギブアップを迫るが、永田はロープへ逃れる。
さらに永田は、岡の追撃を回避し、ハンマースルーを切り返して腕固めを極める。そして、ショルダーアームブリーカー、タイナー、エクスプロイダーと一気に畳み掛け、ナガタロックIIで岡を捕獲。これはガッチリ極まっていたが、岡は辛うじてロープへ脚を伸ばす。
続いて永田はバックドロップの体勢に入るが、岡が抵抗してエルボー合戦へ持ち込む。そこから岡がロープへ走るが、永田がカウンターフロントハイキックを食らわせ、間髪入れずに浴びせ蹴りで追い討ち。そして最後は、バックドロップホールドで3カウントを奪った。
──岡選手とシングルは久々でしたが。
永田「タッグマッチではしょっちゅうやってますけどね。エルボーは最初の頃より全然強烈で、ちょっと首がもげそうになったかなと思いました。でもやっぱり……アレ、一回絞ったでしょう。絞ったことで、彼の体からにじみ出る、もっとすごい底力というものがちょっと影を潜めかけてる気はしましたね、今日やってみて。新日本プロレスは食事制限してグッドシェイプを心がける選手がほとんどという中で、彼はそういう道じゃなく、もともとレスリングの底力は知ってますからね。体から溢れ出るパワーがより出る体っていうのは、アレじゃないと思うよね。僕がプロレス業界に引き入れて、岡に見てた可能性っていうのは、もっと違うところにあるんじゃないかなと。それを彼が分かった時に、個性というか、彼にしかできない底力というのがリングで発揮できて、お客さんの度肝を抜くようなファイトができるんじゃないかなと。やってみて、やっぱり成長してるだけに、プラスアルファを言うとしたらそういうところかなと。俺なんか木っ端微塵に吹き飛ばすパワーが、本来彼にはあるはずだから。それを一日でも早く開花してほしいなと」
──危ないなと感じた瞬間は?
永田「やっぱエルボーは強かったですね。エルボーでボーン!っていうのを感じるっていうのは、若い選手からはなかなかね。打ち合いは嫌いじゃなくて、自分からも行っちゃう方なんだけど、アレは強烈でした。そういうものを持ってることを、彼が意識してるかしてないか、その潜在能力はありますよ」
──今日のメインは若手同士ですが。
永田「『LION’S GATE』としては正しいですよ。しっかりメインを締めてくれれば。毎回、『LION’S GATE』は、スキを見せようものなら、そこを突いてくる若い選手たちとやってるんで、だから彼らの力で、今日のお客さんを盛り上げればいいんじゃないですかね。残念ながら、興行数も多いってことでお客さんの入りもいつもよりちょっと弱いけど、そういう、来なかったお客さんを後悔させる試合をやってほしいですね。それができたら、メインとしてずっとやっていいんじゃないですか」
岡「13回目か……。もうちょっと、もうちょっと……」