第3試合は本隊(真壁刀義&マイケル・エルガン&KUSHIDA&田口隆祐)と鈴木軍(鈴木みのる&飯塚高史&タイチ&TAKAみちのく)による8人タッグ。注目は遺恨深まる真壁と鈴木のマッチアップ。真壁は鈴木の持つIWGPインターコンチネンタル王座への挑戦をアピールしている。
鈴木軍がリングインすると、真壁が鈴木を急襲。そこから開始のゴングが鳴ると、真壁はエルボーからショルダータックルで鈴木からダウンを奪う。続いて田口が登場するが、鈴木はお構いなしで真壁に襲いかかり、場外戦へ。
リング上、田口がTAKAにエルボー連発。しかし、TAKAはサミングを田口、そしてKUSHIDAに見舞う。だが、KUSHIDAも低空ドロップキックで反撃。するとタイチがリングインするが、KUSHIDAはハンドスプリングエルボー。
続いて田口がタイチにヒップバット。そしてロープに走るが、飯塚が場外からイス攻撃。さらに飯塚は場外でエルガンに襲いかかる。鈴木軍は場外戦で本隊を攻め立てていく。鈴木は観客の傘で真壁に攻撃。
リング上、タイチが木槌で田口の脳天に一撃。さらに顔面に突き立てていく。そして、串刺しアックスボンバーから、パンタロンを脱ぎ去ってトラースキックを繰り出すが、田口はかわして延髄斬り。自軍コーナーに戻ろうとするが、鈴木がエプロンの本隊を蹴散らして阻止。
飯塚は田口に噛み付き攻撃。さらにつま先に噛み付く。田口はヒップアタックを見舞うが、かわした飯塚は尻に噛み付き。ようやく田口はヒップアタックをヒットし、エルガンとタッチ。エルガンは飯塚に串刺しラリアット連発からブレーンバスターを狙う。だが、TAKAとタイチがカット。すると、エルガンはふたりまとめてブレーンバスターで投げ捨てる。
さらにエルガンは飯塚にエルボーからジャーマン。そして、ラリアット連発からロープに走るが、タイチが妨害。そして、背後から飯塚がエルガンの後頭部に噛み付く。しかし、エルガンは逆に噛み付き攻撃。だが、飯塚もマンハッタンドロップで応戦。
続いて真壁と鈴木が対峙。真壁は串刺しラリアットから頭部にナックルを落とし、ノーザンライトスープレックス。そして、ジャーマンを狙うが、鈴木はこらえる。すると、真壁はもう一度串刺しラリアットをお見舞いしてからボディスラム。
ここで真壁が背を向けると、鈴木は起き上がって急襲。串刺しフロントキックから、サッカーボールキックを放つが、真壁は受け止めて立ち上がると強烈なエルボー。続いて両者は真っ向からエルボー合戦。互いに雄叫びを上げて激しい応酬を繰り広げる。
そして、真壁がロープに走るが、鈴木はすばやくバックに回ってスリーパー。ここから鈴木軍はトレイン攻撃。続いて飯塚がレフェリーのブラインドをついてタッチロープでチョーク攻撃。さらにTAKAが顔面ニーを放つが、本隊がカット。
飯塚はアイアンフィンガーを持ち出すも、エルガンがカット。そして、真壁は鈴木に左のラリアット。さらにTAKAには右のラリアット。最後はTAKAからキングコングニーで3カウントを奪取。本隊が勝利を収めた。
真壁「オイ、鈴木みのるさん、いや“鈴木みのらず”さんよ。俺の思った通りだ、リング上じゃ、あと引けねぇよな。いいぜ。見事なチャンピオン像だ。いいじゃねぇかよ。ところがどっこいよ、それがテメェの運の尽きだ。オイ、この俺様、真壁刀義はよ、4年か、5年か、(シングルの)チャンピオンシップから遠ざかってる。それはテメェの責任か? いや違うね。この俺様が出たら、必ずベルト分捕るから。だったらこそ勝負だ? いいじゃねぇか。それでこそ、新日本プロレスだよ。核弾頭だ。見してやるぜ。この俺様はよ、会社のテメェら、わかってんだろ? 鈴木みのる、テメェもわかってるはずだ。この俺の本気が爆発したら、テメェら木っ端みじんだ、バカ野郎。しかもよ、今はよ、オリンピックイヤーだ。おもしれぇぜ。技と技、己と己、そして小賢しい技と技。おもしれぇじゃねえか。同じ色してやがるな、オイ、鈴木。俺とテメェはよ、闘う運命にあるんだ。こういう運命にあんだよ。もうテメェはよ、リング上で言っちまったんだ。もう後戻りはできねぇ。わかってんな、この野郎。俺はな、ずっと前から訴えたかった。だからこそ、だからこそ今日のこの俺様の挑発に乗ってくれたな、見事によ。うれしいじゃねぇか。だからこそ、だからこそテメェをよ、完膚なきまでに叩き潰してやる。オイ、鈴木みのる、いや、“鈴木みのらず”さんよ、いいか、根本だ、テメエの根本、叩き潰してやるよ。いいな、テメェ。そしたら、そしたら逆らう者は誰もいねぇ。鈴木軍ももう終わりだ。いいな? 俺は1人ひとり、一つひとつだ、淘汰していくぜ。オイ、テメェら、渦巻き、クダ巻き野郎によ、一言一句、間違いなく伝えろよ。それでこそチャンピオンだ。覚悟しろよ。まあ、鈴木みのるも、単なるオカマ野郎じゃなかったってことだ。まあ、こんだけ超満員の大阪で、そりゃそうだ、俺と鈴木は似てるんだ。ケンカだな。だからこそだ、大阪の野郎は“血沸き肉躍る”だろ。だからこそだ、リング上で挑発行為だ。だからこれが、こうなったわけだ、いいじゃねぇか。鈴木さんよ、お前が『YES』って言ったんだ。もう引き戻せねぇ。もう引き返せねぇ。いいか、覚悟しとけ、それだけだ」
――ベルト戦線から4、5年離れていたということで、今回ベルトにかかわる試合をしますが、それに対するプレッシャーなどはありますか?
真壁「プレッシャー? ねぇだろ。あるわけねぇだろ。やっぱりよ、この俺様、真壁刀義がメディアに出れば、“新日本プロレスさすがじゃねぇか”“新日本プロレス真壁刀義やるじゃねぇか”って、そういう称賛もらうわ。ありがてぇよ。ほかに演者さん、いっぱいいるだろ? お笑い芸人さんもいりゃあよ、一般の芸能人もいっぱいいるわ。その中で『おお、おもしれぇな、お前』って言ってくれたよ。ありがてぇ。だけどよ、俺の本質はプロレスラーだ。プロレスラーだからこそ、メディアでもいろいろ頑張ってきた。だけどよ、乾くんだよな。乾くんだ。抑えきれねぇぐらい乾くんだ。なんでかわかるか? 俺、プロレスラーだからだ。俺、芸能人の方でもなんでもねぇ。プロレスラーだよ。プロレスラーで芸能の仕事やらしてもらってるだけだ。俺の本質、プロレスラーだ。しかもわかってんだろ? 俺のギラギラしたレスラー魂を。抑えられねぇんだ。抑えられねぇ。だからこそだ、鈴木みのる。鈴木みのるに挑戦することに意味あるし、だからこそ、あいつの持ってるベルトだよ。(王座から)引きずり下ろすことに意味があると思うんだ。そりゃそうだ。闘う理由なんてねぇよ、そんなモン。俺が闘いたいと思ったんだ。それだけだ。だがな、難癖つけてるだけだ、俺はよ。対戦相手に難癖つけただけ。ただそれだけだ。ただ鈴木みのるとやってみてぇんだ。面白いじゃねぇか。だからこそ、数年前を思い出すんだ。俺が落ち着く前だ。ギラギラしたものがあったろ? それをいま、取り戻しつつあっからよ。やってやるぜ。挑戦? いつでもいいぜ。この俺様、真壁刀義は準備万端だ。準備できてっからよ。いつでも勝負できる。いいぜ、今日のメイン終わってからでもやってやるよ。いつでもやってやる。いつでもやってやる、それだけだ」
――鈴木選手が持っているベルトがインターコンチネンタルだから、インターコンチネンタル王座に挑戦すると?
真壁「そりゃそうだ。鈴木みのるが(持ってるのが)NEVERならNEVER(に挑戦)だ。IWGP(ヘビー級)ならIWGPだ。そりゃそうだろ? 俺、褒めることなんて一切しない。褒めることなんて考えたりしねぇ。ただよ、あいついくつだ? もう50(歳)近いだろ? それでもあのパフォーマンスだ。スキあらばよ、首元、掻っ切られるだろ? そういうレスラーだ。そういうレスラーだからこそ、やる意味があるって言ってんだ。この俺のよ、甘くなった部分があんだろ? 俺、自分でもわかってんだ、甘くなったなって。そのへん、記者に質問投げかけられたら、答えちまうだろ? そんなことだよな。(以前なら)『うるせぇ、この野郎!』って一喝したもんだろ? でも、今は丁寧に答えちまう。そのテメェが置かれてる立場もわかってる。ベビーフェースだから、正規軍だから……バカ野郎、そんなモン最初から全部、ブチ壊してやる。だからこそプロレスラー真壁刀義、ここにありってもんだよ。だから色男(棚橋)のことも何も関係ねぇ。敵討ち? そんなの関係ねえ。俺は俺のやり方でベルトを獲る。鈴木みのるを引きずり落とす。それだけだ。カッコいいなあ……。俺、上機嫌だ。なんでかわかる? 鈴木みのるがもう引き返せない。リング上で『YES』って言ったんだ。ただ、それだけだ」
――ところで、インフルエンザは大丈夫ですか?
真壁「インフルエンザ? それ、一番大事なことなんだ。1回、NEVER(のタイトルマッチ)流してんだろ。それから物凄い、細かくなった。今、こういう時代だろ? 気をつけねぇとな。この俺様、真壁刀義の魅力はよ、このギラギラした試合と、ギラギラしたコメントなんだよ。テメェで言って、テメェで盛り上がってくるから、やってやろうかとなるんだ。お前らもそれ聞いて、満足だろ? 俺の試合見たらよ、お父さんお母さん、そして子供たち、女子高生たち、そして20歳ぐらいのいい年頃のおねぇちゃんたち、み~んなよ、ワクワクするからよ。それはよ、また今度、リングで証明してやる。新日本プロレスよ、聞いたろ? チャンピオンが『YES』って言ったんだ。オイ、お前らも『YES』って言うしかねぇよな? 言わなかったら……覚悟しとけ、それだけだ」
※エルガン&KUSHIDA&田口はノーコメント
鈴木「オイ、真壁、そんなに死にてぇのか? オイ、正式に、このプロレス界の王様の前に出て来ることを許そう。真壁、テメェの首持って、一つでここまで出て来い。俺の前に現れろ。ブチ殺してやる……」
※TAKAはタイチの肩を借りてバックステージへ現れ、苦しそうにうめき声をあげ続ける。
タイチ「(※TAKAに対し)パレハ! 大丈夫か、オイ…。しっかりしろよ、お前…。どうしたんだよ、お前! 終わりか、お前、コラ! 毎日、毎日、コラ! 終わりか、テメェ…!」
※TAKAはそのまま控室へ消える。
タイチ「(※TAKAの後姿を見届け)なに、人っつうのはよ、それぞれの道があんだよ。それぞれの人生があんだよ。そう。俺みたいに。分岐点のようだな…。まあ、パレハ(TAKA)もパレハで考えがあんだろ。俺にも俺で考えがある。(※マスコミに向かって)内藤からの返事、来たのか!? どっか受け取ったか!? ねぇだろ。“だんまり”だな。当日まで。わかった。あとはテメェが言うように、『俺とやりてぇんだったら行動で示せ』って、そんなようなことも言ったな!? よし、わかった。やってやろうじゃねぇか。背後に気をつけるんだな…」
※飯塚はノーコメント