9.25神戸大会のメインイベントは、ついに実現したIWGPインターコンチネンタル選手権、“王者”マイケル・エルガンに内藤哲也が初挑戦(初代王座決定戦は除く)。
前哨戦では、エルガンの脚を破壊し続けた内藤だったが、はたしてタイトル戦はどうなってしまうのか?
白いスーツにマスク姿でジックリと時間をかけて登場した内藤に対し、赤いコスチュームの“ビッグマイク”マイケル・エルガンが気合満点の入場。
時間をかけて焦らすようにコスチュームを脱ぐ内藤。ゴングが鳴ると場内は大「内藤」コールが発生。
試合序盤、まずはロックアップを嫌った内藤。しかし、エルガンもロックアップの間合いを外して挑発。
エルガンがすくい投げをみせれば、内藤はツバを吐いて呼応。そしてロープワークから得意のねっ転がりポーズを披露。このあとのショルダータックル合戦は、エルガンが優勢。さらに場外に出た内藤に対し、ロープワークから逆ねっ転がりポーズ! これには場内から「エルガン」コールが発生して五分の立ち上がり。
内藤に対してエルガンはエプロン際で延髄切り。さらにブレーンバスターの状態からリングを悠々と歩きまわり、パワフルにリングに叩きつけた。
しかし、内藤も一瞬のスキから低空ドロップキックでエルガンの左ヒザを一撃!ヒザ裏からニークラッシャーさらに、再度の低空ドロップキック炸裂!
嫌らしくヒザ攻撃を続ける内藤は、場外の鉄柵にヒザを絡めて、エプロン際から鉄柵に向けてドロップキック!これにはエルガンも場外でダウン。
さらに、リング上ではストンピング、ヒザ殺し&脚殺しを見せると、苦悶の表情のエルガン。
さらに頭をはたきつつ、ヒザへのキックを続ける内藤。エルガンもコーナーの内藤の背中へ延髄切り。コーナー上の内藤を捕まえるが、逆に内藤が態勢をスルリと入れ替えて、ロープ上のエルガンに背後からヒザ裏攻撃。
しかしエルガンも強引な態勢から内藤をキャッチ、バックに投げ飛ばすと、バックエルボー、さらにフロントハイキック。走り込んでの串刺しラリアット2連発と一歩も引かない構え。
ブレーンバスターの態勢は内藤が切り返すが、マンハッタンドロップを出した内藤の動きを呼んで今度はリフトアップスラム! さらに内藤へ至近距離からのラリアット乱射! フェイントからの延髄切り、ぶっこ抜きのジャーマンを決めると、さすがの内藤も青息吐息。
しかし、内藤もヒザを集中攻撃で逆襲へ転じる。ヒザへのエルボー、ロープに固定しておいてのヒザ狙いのドロップキック! さらに、水面蹴りからコーナーミサイルのムーブを見せて、またまた形勢逆転。
コーナー上からは、エルガンのヒザへ向けての強烈なドロップキック、続いて変型足4の字固めで締め上げる。その合間に、なんと実況席に血反吐を飛ばす余裕を見せた内藤。
内藤はスイングDDTを決めようとするが、コレを途中でこらえたエルガンが逆襲。エルボーを放って対抗するエルガンに不気味な笑顔を見せる内藤。ここからたがいにエルボーを打ち合う攻防へ。
しかし、内藤のジャンピング・エルボーアタックをキャッチしたエルガンはホールドしたままのジャーマン3連発! パワー全開のエルガンに場内から「エルガン」コール。
さらに、コーナーに内藤を持ち上げたエルガンは、雪崩式ブレーンバスターを狙うが、これは内藤が顔をかきむしってエスケープ。だが、内藤のミサイルキック狙いをそのままパワーボム式に切り返して反撃。
ここからエルガンはパワースラム、トップロープから勝負をかけたボディアタックを爆発させるが、これは内藤が回避。
内藤はすかさず低空ドロップキック一閃。しかし、エルガンは裏拳を爆発! 内藤も延髄切り、スイング式DDTで切り返し、まさに一進一退。
試合中盤、内藤はトップコーナーにエルガンを座らせると、雪崩式フランケンを見せるがこれをこらえたエルガン。しかし、内藤は強引にフランケンシュタイナー! さらにリバースフランケンの波状攻撃!
さらに変型裏足4の字固めでグイグイ締め上げるが、エルガンはなんとかロープエスケープ。両者の激しい攻防に場内は「エルガン」「内藤」コールが交錯。
さらに、エプロン際の攻防では、なんと危険すぎるデスバレーボムを爆発させたエルガン。場外ダウンの両者はなんとかリングイン。エルガンは、得意の雪崩式ぶっこ抜きファルコン・アローを完璧に決めるたものの、これを内藤はななとかキックアウト!
勝負に出たエルガンはパワーボム狙い、これをレフェリーを巻き込んで回避する内藤。ここでレフェリーは不在…!
この機会を待っていたか、EVILとBUSHIがリングに乱入して、エルガンをメッタ打ち! 騒然とする場内だったが、ここへ棚橋とKUSHIDAが花道に登場して、助太刀。リング内は大混乱に。
続いて、SANADAもリングに登場すると、EVILのEVILで棚橋がダウン。さらにSANADAが棚橋にSkullEnd、BUSHIはKUSHIDA毒霧! だが、エルガンは、SANADAとEVILを持ち上げてバックフリップ! さらにBUSHIを捕まえて、場外投げ捨てパワーボムでLIJにくらわせてみせた。
しかし、この混乱に乗じて、内藤は一瞬のスキからデスティーノ発射、これをなんとキックアウトしたエルガンだったが、大ピンチ状態に。ここから、もう一度、デスティーノを狙った内藤だったが、これを豪快に切り返してみせたエルガン。場内はどよめきの連続状態に。
なんと試合は30分を経過。フラフラになりながらもエルボー、ヒザへのキックを乱射する内藤。だが、エルガンは一瞬のスキから執念のショートレンジラリアット! さらに走り込んでの強烈なラリアット爆発!これには一回転した内藤だったが、これもカウントは2!
勝機と見たエルガンは、得意のターンバックル・パワーボムから、必殺のエルガンボムを狙ったところをなんと内藤は空中で切り返してカウンターのデスティーノ炸裂! ここから正調のデスティーノに繋いでカウント3を奪取した。
内藤「(※手元にベルトもトロフィーもなしでコメントし始める)リング上でも言ったけど、俺は『欲しい』なんて一言も言ってないけどね。ま、あのインターコンチネンタル王座、非常に見る目があるんじゃない!? 俺に寄ってきたわけだからね。ま、でもさ、あのベルトはね、俺のイメージととしては、俺を(1・4)東京ドームのメインイベントから引きずり下ろしたベルト、ま、そういうイメージしかないっスよ。あとはもう、今、リング上で言った通り、某選手のイメージがつきすぎてしまったでしょ? 新たな主をさ、ベルトは求めてるんじゃないの? それに、ま、彼、インターコンチネンタル王座が、一番目に留まったのが俺だったってことでしょ。俺は悪いけど、欲しくもなんともないベルトだけどね。ま、ついてくるんなら、一緒にインターコンチネンタル王座の価値も高めてあげようか・・・。その代わり、何度でも放り投げてやるよ。それに果たして、耐えられるのかな!? ま、あとはさ、聞きたいこととかあるかもしれないけどさ、次、話す機会がある時に話しますよ。ほら、俺、Ocupado(オクパード=忙しい)だから。この後、アメリカも入ってるしね。あと、マイケル・エルガンと違って、俺、この9月シリーズ、開幕戦から試合してるからね。途中から参加したマイケル・エルガンとは、ダメージの蓄積が違うんだよ。Quansado(カンサード=疲れた)なんだよ。ま、そういうわけで、次、どこかで話す機会があったら、質問はしっかり受け付けますよ。今日のところは、No Gracias(ノー・グラシアス=お断り)。Asnalueguo(アスナルエゴ=さよなら)。Adios(アディオス=さようなら)」
エルガン「残念ながら負けてしまった。しかし、試合の主導権に関しては、ほとんど俺が握っていたと思う。ナイトーにメッセージがある。また次回、俺の挑戦を受けろ」
KUSHIDA「(※毒霧まみれの顔でセコンドに肩を担がれながら)毒霧が効かなくなる薬の処方箋、誰か下さい」