Aブロック公式戦、2勝4敗と黒星先行の天山と、ここまで3勝3敗と五分の星を残している後藤が激突。
開始のゴング、場内は大きな「天山」コールに包まれる。ガッチリとロックアップで組むと、天山がロープに押し込んでモンゴリアンチョップを繰り出すが、後藤はかわしてヘッドロック。そこから両者はショルダータックル合戦。競り勝った天山は、ヘッドバットからモンゴリアンチョップを連発してダウンを奪う。
さらに天山は串刺し攻撃を狙うが、後藤はラリアットで迎撃。そして、背中目掛けて強烈なサッカーボールキック。続いて後藤はチンロックで固め、天山の頭上にエルボーを落とし、さらにはヘッドシザースで首を攻め立てていく。
スタンドの状態に戻ると、後藤はロープに走るが、天山はフライングニールキック。そして、モンゴリアンチョップを連発すると、串刺しラリアット、ブレーンバスターとたたみかけていく。
ここから両者はエルボー合戦へ。競り勝った後藤はロープに走るが、天山はキックで迎え撃つと、ロープへ。だが、後藤もミドルキックで迎撃。そして、村正からダイビングエルボードロップを炸裂。さらに後藤は両肩に抱え上げるが、天山は回避。そして、ロープに走った後藤をマウンテンボムで斬って取ると、すかさずアナコンダバイスにつなぐ。ここからアナコンダバスターを狙うが、後藤はエルボーで切り抜ける。だが、天山もヘッドバット。そして、ロープに走るが、後藤はうまく抱え上げて牛殺しを炸裂。
続いて後藤はGTRを狙うも、回避した天山はTTDでグサリ。だが、後藤もカウント2でキックアウト。すると、天山はボディスラムからムーンサルトプレスを敢行するが、これは間一髪でかわされてしまう。
今度は後藤が強烈なキックからラリアット。しかし、天山は倒れず、気力を振り絞ってロープに走るが、後藤はキックからスリーパー。すると、天山はそのままうしろに下がり、コーナーに後藤を打ちつける。そして、ヘッドバットを連発すると、腕のサポーターを外し、ラリアットの体勢に入るが、後藤はスリーパーで捕獲。そして、一気にGTRを決めて3カウントを奪取。天山は5敗目を喫し、優勝戦線からの脱落が決定的となった。
後藤「天山、彼の意地、彼のこの『G1』に懸ける思い、しっかり伝わりましたよ。もう1敗も落とせない。自力で優勝戦に残ることも難しいかもしれないこの状況で、今日、天山とやってよかったです。まだ、試合(公式戦)残ってますけども、希望を捨てずに闘います」
——結果的に天山選手を介錯した形になりましたが……。
後藤「そんなことないですよ。『G1』では優勝の可能性がなくなったのかもしれないけど、これで終わったわけじゃないでしょう。プロレスラーとしての天山は、まだまだ這い上がってくる力がありますよ。それを感じました」
天山「クソー、アー! なんだよ…なんで、なんでやねん! ホンマに…。G1 CLIMAX、泣いても笑っても最後のチャンス、最後のG1。コジからもらったチャンスや、チャンスやのに! なんだこのふがいない結果…なんも出ないやんけ。最初のひとつふたつや…クッソー。ホンマ、コジに申し訳ない。こんな譲ってもらって。このありさまや。いや、クッソー。コジもホンマにごめん。マジで」
小島「全然問題ないです」
天山「結果が出せへんって最悪な…」
小島「大丈夫です」。
天山「クソー…。コジが外で後押ししてくれてね、どれだけ力になってるか。正直体ボロボロですよ。でもね、でも! コジがゲキ飛ばして、『天山、いけ!』って。ここで終わりちゃう、いけよって言ってくれるから、背中押してくれるから。G1闘ってる、そんな感じですよ。俺の力だけじゃない、コジの、天コジの2人のG1。申し訳ない、コジ。もうこれで5敗?」
小島「まだG1終わってないんで」
天山「チャンスないやろ」
小島「まだ、終わってないです」
天山「チャンスはないかもしれんけど終わってない」
小島「終わってないです」
天山「またうしろからバックアップしてくれよ」