SUPER J-CUP 2016
- 日時
- 2016年7月20日(水) 17:30開場 18:30開始
- 会場
- 東京・後楽園ホール
- 観衆
- 1,606人(超満員)
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第8試合 無制限1本勝負
「SUPER J-CUP 2016」トーナメント1回戦※KUSHIDAが2回戦に進出。レフェリー|西永秀一
MATCH REPORT
序盤、両者が高速のロープワークで交錯し、石森がカウンタードロップキックでKUSHIDAをなぎ倒す。
するとKUSHIDAは、ハンドスプリング式ニールキックで逆襲し、石森を場外へ追いやる。そして、ロープへ走るものの、石森が素早くリングへ戻ってヘッドシザースホイップ。これでKUSHIDAを場外へ落とすと、高速619でフェイントをかけた。
しかし、リングへ戻ったKUSHIDAは、セルフ式タイムスプリッターズコンビネーションの動きからフェイントで石森の左腕にローキックをお見舞い。さらに、顔面踏みつけ攻撃、側転からのドロップキックなどで追撃して行く。
そこからKUSHIDAが逆水平チョップを見舞うと、石森も応戦して打ち合いになる。その後、KUSHIDAが腕にミドルキックを連射するが、石森が青コーナーへKUSHIDAを叩きつける。そして、エプロンから延髄斬りを浴びせると、スワンダイブミサイルキックでKUSHIDAを場外に落とし、捻りを加えたノータッチプランチャで押し潰す。
リングへ戻り、石森が串刺しダブルニーアタック、ダイビング式飛びつきスタナーで追撃。そして、ハンドスプリングを繰り出すも、KUSHIDAが低空ドロップキックで腕を撃ち抜く。これで石森が場外に落ちると、KUSHIDAはコーナー最上段からトペコンヒーロをお見舞い。
さらにKUSHIDAは、リングへ入ろうとした石森に低空ドロップキックを浴びせ、コーナー最上段からムーンサルトアタックを繰り出す。しかし、石森は両膝で防御。
ここで石森はコーナー最上段へのぼるが、KUSHIDAがハンドスプリング式ニールキックで動きを止める。そして、自分もコーナーへのぼり、飛びつき腕ひしぎ逆十字固めを敢行。ところが、石森が腕を取られたままKUSHIDAを持ち上げ、変型コードブレイカーで逆転。
続いてエルボー合戦を挟み、KUSHIDAが石森の頭部へステップキックを連射。それでも石森がエルボー連打で反撃すると、KUSHIDAはローリングエルボー、マサヒロ・タナカを浴びせる。だが、石森はカウンターラリアットで挽回。
そこから石森は雪崩式攻撃を狙うが、KUSHIDAが腕を取って抵抗。しかし、石森がヘッドバットで黙らせ、雪崩式バックフリップで叩きつける。そして、ファイヤーバードスプラッシュを放つも、KUSHIDAが両膝でブロック。
続いてKUSHIDAは、石森の腕にランニングパントキックを食らわせ、そこからホバーボードロックを狙う。これを石森が抵抗すると、KUSHIDAは再びホバーボードロックに行く。そして、なおも抵抗する石森にオーバーヘッドキックをお見舞い。
両者へ向けた大コールで場内が騒然となる中、KUSHIDAはミスティカ式ホバーボードロックでついに石森を捕獲。接戦を制した。
COMMENT
KUSHIDA「2日前の札幌、レインメーカーが丸藤選手に敗れて、ちょっと気を引き締めた部分はありますね。やっぱチャンピオンは狙われる。『SUPER Jr.』でわかりきったことだから。それを経て、もっとも勢いのあるオスプレイ、そして環境の厳しいメキシコ、また一つ、二回り、いや何回りもKUSHIDAは剥けて帰ってきました」
——今日の試合から、「IWGPチャンピオンは負けらない」という気持ちがかなり伝わってきましたが?
KUSHIDA「この『J-CUP』は、お祭りなのか、潰し合いなのか、団体同士の威信をかけた、団体対抗戦なのか。はたまた、新日本プロレスが『BEST OF THE SUPER Jr.』参戦権、レギュラー権をかけた闘いなのか、レスラーそれぞれあると思います。もちろんチャンピオンとして優勝。ただ、チャンピオンだから、次元の違うところで、物事考えてないと。良かったです、有明。とりあえず、退けられて。ほんとギリギリでした」
——世界を経験してるという意味では、KUSHIDAにはアドバンテージがあると思いますが?
KUSHIDA「いや、そんなことないと思いますよ。石森選手、最初“闘龍門”でしょ?僕、アレナメヒコの駐車場で、向こうが闘龍門生。ウルティモ・ドラゴンの一番弟子。凄い高級車に乗った、浅井さんが出てきて、付き人をやってました。それは、今のレインメーカーも、石森選手もそうっす。ただ、俺はそん時、凄く遠くの方から、アレナメヒコの薄暗い駐車場で、『いつか絶対ひっくり返してやるぞ!』と。ほんとこれは超個人的な、女々しい勝手なジェラシーですけど。やっぱり直前に、メキシコ遠征があったのが大きかったですね。また俺も、人を押しのけてでも、上に上がろうとするレスラーならではのハングリー精神を、ルチャドールから盗んできましたよ。良かった、直前にメヒコ遠征があって」
——IWGPジュニアヘビー級のベルトを持ってる今、世界中のレスラーからジェラシーの対象となってると思いますが?
KUSHIDA「まぁ『新日本のトップが、KUSHIDA?』、『日本のジュニアの顔は、KUSHIDAじゃねぇ』って、誰かが言うかもしれないですけど、今まで一つ一つ証明して来たんだ、俺は。誰かに背中押されて、今ここにいるわけじゃないから。たとえ一つのつまずき、階段から落ちたとしても、どんなちっちゃいものでも、自分のチャンスに変える自信ありますんで。まぁ甘く見てくれた方が、僕にとってはやりやすいっすね。リング上でも言った通り、有明3つありますけど、一日3試合やってきましたよ、何日もメキシコで。その点は大丈夫。間に『G1』挟まってますけど、たしかにビッグイベント『G1』、まだ敵わないけど、いつか絶対ひっくり返す、この(IWGPジュニアヘビー級の)ベルトを持っている限り。有明、必ず新日本プロレスジュニアの、いやプロレス界、新日本プロレスだけじゃない枠を飛び越えて、プロレス界ジュニアの顔に、KUSHIDAがなります」
※石森はノーコメント