ROH＆新日本プロレス「WAR OF THE WORLDS TOUR」

日時: 2016年5月11日(水) 17:30開場　19:00開始
会場: カナダ・オンタリオ州トロント Ted Reeve Arena
観衆: 1,500人（超満員札止め）

第8試合無制限1本勝負
シングルマッチ

内藤哲也
ムース

境界線

レフェリー｜ポール・ターナー

MATCH REPORT

　今大会も白の上下にマスク姿で入場してきた内藤。ぶら下げていたIWGPヘビー級のベルトをステージ上で投げ捨ててリングに向かった。

　内藤は試合開始のゴングが鳴っても、ムースと組もうとせず。これにはムースも苦笑い。カウンターのドロップキックを決めると、内藤をコーナーに座らせてドロップキックを放ち、リング下に転落させた。
　ムースが追いかけてリングから下りようとしたところでリングインした内藤は、エプロンに立っているムースを殴りつけて転落させる。そして、場外に飛ぶと見せかけてリング内へ転がると、左手で目を広げながら右腕を突き上げ、その腕を屈伸させる。これはムースがコールを浴びる際のポーズ。細かいところでも対戦相手を逆なでする動きを見せる。
　続いて内藤はリングに戻ったムースを改めてリング下に転落させると、トップロープ越しのプランチャを放つ。だが、内藤の体を受け止めたムースは、そのまま後方に大きく投げ捨て、リングサイドフェンスに取り付けられている金属製の「ROH」のロゴ看板にぶつけていった。
　それでも内藤は、簡単に相手にペースを渡さない。コーナーミサイルからチンロックでムースの動きを止め、腰を落としているところへ低空キックを後頭部へ見舞う。さらに額にパンチ。こらえるムースは片ヒザを突いていた状態から次第に立ち上がり、そして反撃に転じる。
　しかし内藤は、相手の攻撃を逆利用。さらに浴びせ蹴り、雪崩式フランケンシュタイナーと決めていくも、カウンターのラリアットを浴び、1回転して体が吹っ飛んだ。それでも内藤はトップロープを蹴ってのスイングDDTに行くが、振り回されながらも内藤を着地させたムース。内藤が狙ってきたブレーンバスターを、逆にターンバックル目がけて放っていった。
　内藤はコンプリートショットからプルマブランカ。ロープに逃げられたものの、これでムースは一気にスタミナを消耗。2度目のトップロープを蹴ってのスイングDDTは着地させたものの、オリジナルのDDTに切り返されてしまった。
　勝負を焦ったムースがコーナートップから重爆スプラッシュを放ったところ、簡単にかわした内藤は、起き上がってきたムースにデスティーノを決めてIWGPヘビー級王座の貫禄を見せつけた。

　内藤はこの日も、試合後に渡されたベルトを大きく放り投げてから引き揚げていった。