第65代IWGPヘビー王者として2016年6月より長期政権を築いているオカダに、LOS INGOBERNABLES de JAPONのEVILが挑むタイトルマッチ。
今年の8月5日大阪で行われた『G1 CLIMAX 27』Bブロック公式戦では、EVILがオカダを下している。
EVILは黒づくめの従者たちを従え、金の王座に座って登場。一方、オカダが入場すると、無数のレインメーカードルが場内へ降り注いだ。
試合開始直後、EVILがヘッドロック→ショルダータックルの連続攻撃で先制。さらに、逆水平チョップから再びヘッドロック→ショルダータックルへ繋ぐ。
するとオカダは、リープフロッグでフェイントをかけ、アームホイップ2連発を繰り出す。その後、EVILがドロップキックを回避すると、オカダはいきなりレインメーカーを放つ。それをEVILがかわしてEVILを仕掛けるも、オカダが脱出した。
その後、オカダがトップロープ越えのセントーンアトミコ、セントーン、クロス式フェースロック、低空ランニングフロントキックなどで攻め込み、場外で鉄柵攻撃をお見舞い。だが、EVILがカニばさみでオカダを転倒させ、鉄柵へ叩きつける。そして、オカダの首にパイプイスを引っかけ、そのまま鉄柱へ激突させる。
次にEVILは再びオカダの首へイスをかけ、別のイスで背後から殴打。これでオカダは首を痛め、動きが止まってしまう。
オカダがようやくリングへ戻ると、EVILはネックブリーカー、セントーン、顔面攻撃、変型サーフボードストレッチ、チンロックなどで追撃。続いて串刺し攻撃に行くが、オカダが両脚キックで迎撃し、カウンターバックエルボーで逆襲。
これでオカダのペースとなり、ランニングエルボー、DDT、フラップジャック、串刺しバックエルボー。EVILもローリングエルボーで反撃するが、オカダがコーナー最上段へ乗せ、ドロップキックで場外へ転落させる。
場外戦になり、オカダがEVILを鉄柵へ叩きつけ、串刺しフロントハイキックで鉄柵外へ追いやる。続いてオカダが鉄柵越えのフライングボディアタックに行くと、EVILがパイプイスを投げつける。だが、オカダは走りながらそのイスをかわし、フライングボディアタックを命中させる。
するとEVILは、オカダを観客席のイスへ叩きつけ、ファイヤーマンズキャリーで担ぐ。これはオカダが脱出するも、EVILがトラースキックからラリアットを見舞い、鉄柵の外から場外マット上へ転落させる。
リングへ戻ったEVILは、カウンターサイドバスターでオカダに追い討ち。しかし、オカダがフロントハイキックでEVILの動きを止め、リバースネックブリーカーで逆転。
次にオカダはエルボースマッシュからツームストンパイルドライバーを仕掛けるが、EVILが脱出してジャーマンスープレックスホイップ。
続いてEVILは串刺しショートレンジラリアットからオカダをコーナー最上段へ乗せ、雪崩式フィッシャーマンバスターを仕掛ける。しかし、オカダが抵抗してエルボーでEVILを転落させ、ミサイルキックを発射。ところが、EVILが回避し、Banshee Muzzleで捕獲。それでもオカダがロープエスケープすると、EVILは頭を何度も蹴って挑発して行く。
そこから激しいエルボー合戦を挟み、斜めに突っ込んで来たEVILをオカダがカウンタードロップキックで迎撃。そして、即座にダイビングエルボードロップで追撃してレインメーカーを繰り出すが、EVILがブロックしてローリングエルボー。
さらにEVILは、オカダの串刺しジャンピングエルボーをかわし、身代わりでレッドシューズ海野レフェリーを犠牲にする。これで海野レフェリーがダウンする中、EVILはフィッシャーマンバスターでオカダをコーナーに激突させる。
ここでEVILはパイプイスを何本もリングへ入れ込み、ダークネスフォールズの体勢に入る。だが、オカダがフランケンシュタイナーに切り返し、EVILの頭部をパイプイスの山へ激突させる。
さらにオカダは、ツームストンパイルドライバーからレインメーカーに行くが、EVILが回避してダークネスフォールズで逆転。そこから両者がエルボーを打ち合い、オカダがエルボースマッシュ連打をお見舞い。これでEVILがダウンすると、頭を何度も蹴って挑発して行く。
だが、EVILがタイガー&ドラゴンスープレックスで巻き返し、カウンターラリアットで追撃。そして、オカダの頭を何度も蹴って報復する。
さらにEVILはオカダをニュートラルコーナー最上段へ乗せ、雪崩式フィッシャーマンバスターを敢行。そして、首切りポーズからEVILを繰り出すが、オカダが切り返してジャーマンスープレックスで叩きつける。そして、そのままレインメーカーを仕掛けるも、EVILが回避してヘッドバットをお見舞い。
次にEVILは、リバースフィッシャーマンバスターでオカダを突き刺し、再び首切りポーズからEVILに行く。しかし、オカダが脱出し、変型レインメーカーで逆転。
さらにオカダは、EVILの右腕を持って立ち上がり、変型レインメーカーで追い討ち。そして、(正調)レインメーカーを狙うが、EVILが回避する。ところが、オカダが旋回式ツームストンパイルドライバーを炸裂させ、今度こそ(正調)レインメーカーでEVILを轟沈した。
(※インタビュースペースにやってきたオカダをCHAOSのメンバーが拍手で祝福。ロッキー・ロメロがオカダにSHO&YOHを『マイフレンド』と紹介。そのROPPONGI 3Kの2人の音頭で乾杯)
──改めて今、どんな心境でしょうか?
オカダ「みんなが楽しみにしてるように、僕も楽しみですね。東京ドームのメインイベントが決まって…毎年楽しみなんですよ。ただ、僕がワクワクしてるって言わないとワクワクが伝わらないと思いますんで、もっともっと僕自身も東京ドームに向けてワクワクして、皆さんをワクワクさせたいと思います」
──防衛戦を振り返ると?
オカダ「超人の倒し方、また考えてきてくださいよ。あれだけの実力があれば、また戦うこともあるでしょうし、そんなもんじゃまだまだ超人は倒せませんよ。ま、超人は倒せても
オカダ・カズチカは倒せません」
──内藤選手と対峙して?
オカダ「お客さんの歓声が全てなんじゃないかなと。本当に、お客さんがあれだけ騒ぐと、僕自身もワクワクしましたし、何だろう…何でだか分からないけど、ブーイングされてしまったので。話が長いよ。勝ったのは俺なんだから。しゃべるのは俺なんだから。何でブーイングされたんですかね?」
──オカダコールと内藤コールがぶつかり合っていましたが?
オカダ「僕は内藤コールの方が上だと思いました。ま、分かってるんすよ。みんな、次の、新しい景色が見たいんすよ。そうやってみんなチャレンジしてきて、でも勝てない。どんどんどんどんその思いがプラスになっていって、でも勝てない。みんなその、オカダを倒してほしいっていう思いを内藤さんに乗っけて、それを内藤さんが俺にぶつけてくれればいいんじゃないかなと思います。でも、悪いけどその上を行くのがオカダ・カズチカです。(※外道が拍手)」
──ではこの先、ドームに向けてどんな戦いを?
オカダ「まだまだ長いですから。東京ドームまで3カ月ありますし、防衛戦はないですけど、しっかりと。俺がラスボス。かかってきなさい」
──それだけ内藤選手に対する自信が?
オカダ「あります。内藤さんにというよりも、チャンピオンになってからここまでの戦いが、チャンピオンとしての、レスラーとしてのレベルが違いますから。それが自信になってます」
──今日はオカダ選手が防衛して、オスプレイが初めてジュニアのベルトを獲り、ROPPONGI 3Kも初登場でジュニアタッグのベルトを獲って、CHAOSにまたベルトが集まってきましたが。
オカダ「3Kに関してはそんなに知らなかったですけども、オスプレイがチャンピオンになって、うれしいですね。自分がイギリスで試合して、
コイツいいなと思ってCHAOSに入れて、それがチャンピオンになったわけですから。自分がチャンピオンになった時ぐらいうれしいことですし、俺が見込んだだけの男ですから、しっかりまだまだジュニアの顔として新日本プロレスを、世界を盛り上げてほしいですね。3Kは、これから見ていきます。正直まだよく分からないんで。仲よくします」
──後輩のヘビー級選手が出てきたということについては?
オカダ「正直、先輩後輩とか関係ないですからね。強い人が出てくるだけですし。今までたまたまそれが、僕が常に下の方だったので、先輩がチャレンジャーっていうのが続いてきただけであって、ま、強いヤツは先輩後輩かかわらずかかってきなさいって感じですね」
──オカダ選手自身がそうやって上がってきたという自負がある?
オカダ「そうですね。僕が初めてこのベルトを巻いたのが24歳の時で、EVILは…人間界の年齢で言うと何歳ですか? 30歳? 僕と変わらないわけで。ま、それだけのキャリアの差っていうだけではなく、強ければどんどんどんどんこのベルトに絡んでこれるわけですから。別にそんな後輩がどうのこうのっていうのはないですね。強いヤツはかかってきなさい」
──試合中もEVIL選手への声援やオカダ選手へのブーイングがありましたが、それは快感なんですか?
オカダ「それだけの存在ってことなんじゃないですかね。僕も棚橋さんとやってる時は、オカダコールなのか棚橋コールなのか分からない部分はありましたけども…分かんないです。こんなチャンピオンいました? 強すぎてブーイングされるチャンピオンって、新日本プロレスにいましたした? 僕にはちょっと分からないです。いたのかもしれないですけど、俺はそんな時代知らないですし。別に僕としては、ブーイングされようが声援を受けようが、ま、強くてごめんなさい。それだけです。止めれるもんなら止めてみなさいって感じですね」
──全て自然に受け入れてる?
オカダ「しょうがないですよね、強すぎますもん。それも分かってるんですよ、みんなの気持ちが。誰かオカダを止めてくれっていう。それはもう感じてるんで、別に今さら『うわブーイングされちゃったよ、どうしよう』なんていうのもないですし。それもひとえに僕が強いからであって、何とも思わないですね。どんどんどんどんしてくれていいですよ。どんどんどんどん、内藤哲也でも他のチャレンジャーでも、どんなレスラーでも声援送って、オカダを止めてみろと思いますね」
※EVILはBUSHIに担がれながら控室に帰って行った。
内藤「皆様の目で、そして皆様の耳で、今日両国へお集まりくださったお客様の反応、声確認しました?内藤哲也が、そしてロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが東京ドーム大会のメインイベントに立つ姿を楽しみにしているんだよ。かつてオレは東京ドームのメインイベントを見えない力で引きづり降ろされたけどさ、今回はどうなんだろうね。見えない力が働くのかどうか正式なアナウンスをオレは楽しみに待ってますよ。あとはリング上でも言ったけど、まだ3ヶ月も先の話しだから。然るべき場所、そしてそのときがきたら、いろいろお話ししますよ。そのときまでトランキーロ、あっせんなよ。正式のアナウンスを楽しみに待っています。アディオス」