NJPW PRESENTS CMLL FANTASTICA MANIA 2016
- 日時
- 2016年1月24日(日) 17:30開場 18:30開始
- 会場
- 東京・後楽園ホール
- 観衆
- 1,599人(超満員札止め)
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第6試合 60分1本勝負
CMLL世界ライト級選手権試合- (チャンピオン)
- (チャレンジャー)
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ドラゴン・リー
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カマイタチ
※カマイタチが新王者にレフェリー|マーティー浅見
MATCH REPORT
昨年3月、両者はマスカラ・コントラ・マスカラ(敗者マスク剥ぎデスマッチ)で対戦し、リーが勝利してカマイタチがマスクを剥がされた。また、昨年12月には、2人が同王座を懸けて対決。1度はカマイタチが勝利したかに見えたが、疑惑の判定で戴冠を逃した。これを受け、カマイタチが昨日の後楽園大会に乱入。ヴィールスを破って同王座を防衛したリーを襲撃し、力づくでタイトル戦を実現させた。
カマイタチのセコンドとしてOKUMURA、リーのセコンドとしてストゥーカが登場。そんな中、カマイタチがヘッドシザースホイップを繰り出すも、リーが前方宙返りで着地する。
さらにリーは、背中合わせでカマイタチを飛び越え、ヘッドシザースホイップで場外に追い込む。すると、カマイタチが素早くリングへ戻るが、リーがドロップキックで再び場外へ落とし、トペスイシーダでなぎ倒す。
リングへ戻り、カマイタチがドロップキックでリーを場外へ追いやり、エプロンからミサイルキックをお見舞い。その後、カマイタチがリーの脚を取ってドラゴンスクリューで投げ捨て、コーナー最上段からのダイビングニードロップを急所へ浴びせる。
しかし、リーがカマイタチをエプロンへ追いやり、ジャンピングハイキックで動きを止める。そして、トップロープ越えのヘッドシザースホイップで場外へ投げ捨てる。
リーの攻撃は続き、ドロップキック2連発からノータッチトペコンヒーロ。さらに、リング上で変型ジャンピングパワーボムへ繋ぐ。
続いてリーがカマイタチをコーナー最上段で逆さづりにし、パタラス・エネル・ペチョを狙う。だが、カマイタチが逆さづりの状態からリーを変型フロントスープレックスで投げる。これでカマイタチが場外に向けて逆さづりになると、リーはそのままパタラス・エネル・ペチョを敢行。
次にリーはリング内でもパタラス・エネル・ペチョに行くが、カマイタチが回避し、ランニングドロップキックで場外に落とす。それでもリーはエプロンに上がるが、カマイタチがランニングタックルで再び場外に落とし、セントーンアトミコで追撃。
リングへ戻ったカマイタチは、変型ドラゴンスクリュー、変型足4の字固めでリーに追い討ち。そして、ジャーマンスープレックスを繰り出すも、リーがバク宙で着地し、ジャーマンスープレックスホイップ。しかし、カマイタチも直後に同じ技を返す。
その後、リーの飛びつき前方回転エビ固めを、カマイタチが変型スクールボーイに切り返す。そして、次のウラカン・ラナも切り返し、上から押さえ込む。するとリーは、カウンターフロントハイキックでカマイタチをダウンさせ、フェニックスプレックスの体勢に入る。しかし、カマイタチが後方回転エビ固めに切り返す。
だが、リーがカウンター脇固めでカマイタチを捕まえ、変型ナガタロックIIIでロープエスケープさせる。そして、パタラス・エネル・ペチョからフォールに行くが、カウントは2。
リーの攻勢は続き、変型ジャーマンスープレックスホールドで叩きつける。しかし、カマイタチが変型足4の字固めで逆襲し、リーは手を伸ばしてロープエスケープ。するとカマイタチは、ジャーマンスープレックスでリーを叩きつけ、クラッチを離さずにジャーマンスープレックスホールド。
さらにカマイタチは、リーのニーアタックをブロックして張り手を食らわせてロープへ走るが、リーがカウンター変型スパニッシュフライで反撃。そして、またもフェニックスプレックスを狙うが、カマイタチがカナディアンデストロイヤーに切り返し、接戦を制した。
COMMENT
——改めて、ベルト奪取おめでとうございます。
カマイタチ「ありがとうございます」
——本当に最高の凱旋帰国だったと思いますが?
カマイタチ「最高、最高ですよ。本当に言葉にあらわせない。最高の一言ですよ」
——長い海外修行の成果を100%以上出せたんじゃないですか?
カマイタチ「そうですね。約2年半ぶりの後楽園ホール。挨拶して、イギリスに旅立って、メキシコに辿り着いて。そのメキシコでもがき苦しんで、ドラゴン・リーにやられ、やられ、やられっぱなしで、やっとこの『FANTASTICA MANIA』って舞台で取り返せたのが、すげぇ嬉しいですよ。最高ですよね」
——ドラゴン・リー選手にとっても、日本で最高の試合を見せられたと思いますが?
カマイタチ「アイツまだ若いですからね。ほんとに、ドラゴン・リーのこと、リスペクトしてますよ、もちろん。本当にメキシコで、いい相手に巡りあえたなと。嬉しいですよ。憎いですけどね。あんな、20歳で……20歳なんて、自分は新日本に入ったばっかりですよ。それであのレベルですよ。アイツは、メキシコだけじゃなくて、世界に通用する選手、そういう風に思ってますよ。いくらキャリア積んだ人間でも、やっぱり海外でスタイル変えて闘うっていうのは難しいことで。俺もキャリア5年で、すげぇ噛み締めてますから。だから、本当に2年くらいで、凄いと思います」
——これからメキシコに行く小松選手、田中選手にも、励みや希望を与えたと思いますが?
カマイタチ「1つ、勘違いしないでほしいのは、俺まだ完全帰国じゃないですから。俺はまだメキシコで闘いますよ。もちろん、OKUMURAさん、フウジンライジン、アイツらと一緒に、メキシコでまだまだ闘って、もっと成長して、俺の新日本プロレスのリングに帰ってくるんで。その時まで、もう少しだけ、楽しみにしててください」
——CMLL世界ライト級のベルトを獲った以上は、責任を果たすということですか?
カマイタチ「別に、責任がどうのこうのっていう思いはまったくないですけど、チャンピオンらしく、誰の挑戦でも受けますし、もちろん、ドラゴン・リー。俺ともう1回やりたいと思いますよ。その気持ちは分かりますよ。俺だってアイツに、今回で5回目の挑戦ですから。4回も負けてるんで。悔しいと思いますよ。アイツは5回目を獲られて。でも、関係ないから。俺はこの新日本プロレスで、ずっと諦めないで生きてきたから。本当に、正直、何も取り柄なんてないですよ。身長も小さいし、すげぇいい身体もってるわけじゃない。それに、リコシェみたいに、すげぇ跳べるわけじゃない。俺に何があるかって?やり合うしかないんですよ。諦めない心。それだけは誰よりも持ってるんで。2年半前と、まったく何も変わってないですよ。俺は、IWGPヘビーを獲って、ゴールデンタイムで試合をするっていう夢は、ずっと変わってないですから。」
——前回はドラゴン・リー選手に挑戦して、2分半だけ“幻のチャンピオン”になりました。それを経て、改めてベルトを手にした感想は?
カマイタチ「正直、あの試合、本当に悔しかったですよ。レフェリーが3カウント入れたんで、勝ちだと思ってましたから。それが、ロープに足がかかってたと。マキシモが苦情入れて、コミッショナーが動いて、『あぁ、そんなに日本人にベルト獲られるのが嫌だったのかな』って考えちゃいますよ、悪いですけど。まぁ、でもね、今こうやってベルトあるんで、まぁいいですよ。勝つことがすべてですから。勝って、お客さんがすげぇ盛り上がる試合をするっていうのが、俺たちの役目ですから。すげぇ幸せですよ、今」
——『FANTASTICA MANIA』の大会の中で、一気にカマイタチ選手が主役に踊り出た試合だったと思いますが?
カマイタチ「どうですか?それは、記者の皆さん、お客さんが感じたことがすべてだと思うんで。自分は別に、この大会の主役だとか、そんなことは抜きに、ただただ、ドラゴン・リーを追いかけて日本に来ただけなんで。このベルトがすべて、このベルトが俺のところにあるっていうことがすべてですよ」
——完全帰国の目途は?
カマイタチ「そうですね。正直に言いますと、今、新日本のジュニアは、自分の中で、どうしても一歩出ないところがあるんです。どうしても、ヘビーに勝てないんですよ。今、チャンピオン、KUSHIDAさんですよね?たとえば、KUSHIDAさんと棚橋さんがシングルでやる。KUSHIDAさんとオカダさんがシングルでやる。KUSHIDAさんと中邑さんがシングルでやる。悪いですけど、言っちゃ悪いですけど、IWGPジュニアチャンピオンのKUSHIDAさんじゃ勝てないです。やっぱり、ジュニアはそこを超えなくちゃいけないんですよ。だから、俺は、ずっと寮で世話になってた、プリンス・デヴィットさんに憧れましたよ、本当に。デヴィットさんは、ジュニアとヘビーの壁をぶち破ってくれた人だと思ってます。デヴィットさんは、1人で、ヘビーに立ち向かってくれましたよ。俺は、ああなりたいんですよ。ジュニアを巻いて、ヘビーのベルトを巻きたいんです。ジュニアは、ヘビーの下じゃないんですよ。ジュニアとヘビー、同じ位置にいなくちゃいけないんですよ。だから、俺は、まだ、まだ勝てないです。棚橋さんと、中邑さんと、オカダさんとやっても、まだ勝てる自分が想像できないんです。その自分が想像できたら、俺はその時、日本に帰ってきます」
——ロス・インゴベルナブレスに入るんじゃないかという噂もありますが?
カマイタチ「それについて、コメントが聞きたいんですか?1つコメントするなら、トランキーロ、焦んなよ。それだけです」
リー「俺たちはほんとにいつでも素晴らしい試合ができていると思う。今日に関しては、カマイタチ、お前の方が上だった。このクラスでは、信じられないような試合をしたと思う。今回に関しては、お前の方が上だったが、いつでも再戦の準備はできている。早いタイミングでチャンスが欲しい。アレナ・メヒコで日本でもやりたい」