開幕4連敗と苦しい展開の続く永田が、2勝2敗の真壁と対決する『G1』Bブロック公式戦。
天山がテレビ解説者としてリングサイドで見守る中、試合開始のゴング。永田がヘッドロックからショルダータックルを繰り出すも、真壁が受け止め、カウンタータックルを見舞う。
その後、永田がフロントハイキックを連発し、真壁がエルボーで対抗。だが、永田がフライングメイヤーで投げ、背中へローキックを食らわせる。
しかし真壁は、ハンマースルーを切り返し、串刺しラリアットで逆襲。そして、場外で鉄柵攻撃を敢行すると、リング上では肩口へエルボースタンプを落とす。
しかし、永田がカウンターフロントハイキックで逆転し、ミドルキック3連射、エルボー、串刺しフロントハイキック、エクスプロイダー、ニーリフトと畳み掛ける。
すると真壁は、パワースラムで流れを引き戻し、串刺しラリアット、頭部へのパンチ連射、ラリアットで追撃して行く。
そこから両者がエルボー合戦を繰り広げたのち、真壁がラリアット、永田がフロントハイキックを交互に打ち合う。これを真壁が制するも、永田がカウンターで腕をキャッチし、腕固めで捕獲。さらに、白目をむいて絞り上げると、腕ひしぎ逆十字固めに移行して真壁をロープエスケープさせる。
これで永田のペースとなり、真壁の左腕にローキックを連打。さらに、背中と胸板へローキックを連発すると、マウントエルボー連打、サンダーデスドライバー、バックドロップに繋ぐ。
ここで永田は再びバックドロップを仕掛け、抵抗されるとジャーマンスープレックスを狙う。しかし、真壁が脱出し、背後から袈裟斬りチョップを連発。そして、反対にジャーマンスープレックスホイップで投げ捨てる。
次に真壁がコーナー最上段へのぼると、永田がフロントハイキックで動きを止め、雪崩式エクスプロイダーの体勢に入る。これを真壁が抵抗すると、永田がはエルボー連打を浴びせる。だが、真壁が袈裟斬りチョップ連打で永田を叩き落とし、キングコングニーアタックを肩口へ食らわせる。
その直後、真壁はランニングラリアットからフォールに行くが、永田が肩を上げる。しかし、真壁がボディスラムで叩きつけ、キングコングニードロップで勝負を決めた。
真壁「これで一丁あがりだ。なにか聞きたいことあるか? なにもねぇだろ? なんべんでも言う、これが現実なんだ……と言いてぇところだけどよ、やっぱ、永田裕志、いいじゃねぇか。ああじゃなくっちゃな。なんだろな、最近、上の先輩たち見てると、考えさせられるものがある。引き際なのか、それともそうじゃねぇのか……いろんな考えがある。だけどよ、この超満員のお客の前で、どれだけ先輩として、今でなおかつ教えようとする。その態度っていいじゃねぇかよ。気に入ったよ。だからこそ天晴な散り際を用意した。それでこそ、長らくの先輩だと思うし、これが俺が野郎たちに送る最大限の賛辞だろう。ところがどっこい、この俺様、真壁刀義はよ、踏まれても踏まれてもよ、枯れねぇのがこの俺様の生きざまなんだよ。わかるか? でも場内がよ、今回初めてじゃないか、『永田』コールになったのはな? あれでこそプロレスラーだ。あれでこそ、“おお、先輩、さすがだな”って、タメ口きくぜ、俺はよ。だからこそ、気持ちいい、一つの試合として。いいじゃない、長らく新日本を引っ張ってきたんだから。これで野郎が引退するわけでも何でもない。この俺様が生意気なこと言えば前に立ちはだかるだろう。いち先輩としてな。その時は、また容赦なく叩き潰してやる、それだけだ。ただ今回のは、単なる通常の1試合じゃねぇな。リーグ戦の(決勝進出へ向けた)予選だからよ。落とせねぇ。だからこそ、2連敗からの3連勝だ。次も4連勝、5連勝、いってやろうか。それしか考えてねぇからよ。なんでかわかるか? 俺は現役のプロレスラーだ。ギラギラしてるから。わかるだろ? それぐらいよ、俺、バリバリだからよ。次の対戦相手(ザック)、その次の対戦相手(棚橋)、久々に楽しみだよ。そんなもんだな。とりあえずよ、今日の試合はある意味、感慨深いものもあったし、それとはまったく別の意味で、リーグの予選だからよ、俺も一つも落とせない。これはいちレスラー、競技者として譲れねぇものがある。それだけだよね」
永田「(※ゆっくりした足取りでインタビュースペースにやって来る。声のトーンも低い)いやあ、厳しいね。真壁は闘いわかってんな、あいつは。目を離さない。目が合った瞬間、ビリビリっていうものがあいつから返ってくる。今の新日本プロレス、真壁っていうのがいると、ある意味、安心ってとこだね。さあ……(※とだけ言い残して控室へ)」