『Road to レスリングどんたく2015』開幕戦のオープニングマッチは、タイガーvs田中の一騎打ち。
序盤、タイガーがローキックを連発し、田中の動きを止める。それでも田中はタックルで突っ込むが、タイガーがリバースダブルアームバーに切り返す。
タイガーはなおもキックを連射するが、田中が蹴り脚をキャッチし、エルボーで逆襲。さらに、ボディスラム、エルボー連射、ストンピング連射、チョップで畳み掛ける。
続いて田中はロープへ走るが、タイガーがカウンターミドルキックで迎撃。そこから張り手、胸板へのミドルキック、額へのエルボースタンプ、背中へのローキックなどで攻め立てる。
苦しくなった田中は、カウンタードロップキックで逆転に成功。さらに、串刺しジャンピングエルボー、フライングフォーアーム、サイドスープレックスへ繋ぐ。そして、逆エビ固めを仕掛けるも、技が極まる前にタイガーが脱出。
次にタイガーはローリングソバットを浴びせるが、田中は怯まずにショートレンジドロップキックでお返し。そして、今度こそ逆エビ固めを極める。これをタイガーがロープエスケープし、ハイキックを発射。だが、田中がかわしてスクールボーイで丸め込む。
しかし、タイガーがカウンターの膝蹴りで巻き返し、ミドルキックで側頭部を打ち抜く。それでも田中がフォールを跳ね返すと、タイガーはバックドロップで追い討ち。そして最後は、タイガードライバーからそのままエビ固めで押さえ込み、完勝を収めた。
試合後、タイガーは田中が自力で立ち上がるのを待つ。そして、自分と田中の胸を叩きつつ、言葉をかけた。
COMMENT
——後輩との戦いでスーパージュニアに向けて確認したのでは?
タイガー「僕の中ではスーパージュニアの確認というか、先シリーズのライガーさんとのタイトルマッチでレスラーは技じゃなくてココ(胸を指して)。どれだけ強いハートを持ってるか。やるかやられるかの世界なんだから。キレイなことをやる、そんなことはどうでもいい。一発一発、効く技。それをヤツらはこれから見つけるんだろうし。逆に田中とできてよかったと思いますよ、後楽園で。お客さん的には後楽園の一発目でどんなハデなことをやってくれるのか、期待してたと思うけど。プロレスっていうのはハデとかそんなんじゃない、一発一発の重みがあってこそハデな技になるんだから。今日の一発の蹴りであれだけお客さんがワーッとなる。なんでだと思う? 痛みが伝わるから。僕はこういう試合しかできない。こういう試合をしていかないといけない。もちろん、相手あってのプロレスだから、相手にも合わせなきゃいけないし、それがホントのプロだと思ってる。前も言ったけど、僕はこういう試合しか教わってないんです。だから、それが少しでも田中にちょっと違うなと思ってもらえれば、アイツの中で何かをつかんでもらえると思うし。ボクも逆に田中とやったことで、こういうことやらなきゃいけないことを思い出させてくれたし。スーパージュニアにつながればと思います」
——試合後、田中選手に声をかけてましたよね?
タイガー「そうですね。やっぱりやられたのは彼の問題だし。やはり、一人で立って、痛みやすべてを受け止めて。でも最後はココなんですよ(胸を指して)。ココがどれだけ強いか。俺は田中も小松も素晴らしいと思ってますから。ただ、足りないものは何か。まだ、技の一つ一つの重み、それだけです。でも、アイツは一つ一つ成長してます。ある意味、嬉しい部分もあるし。ただ、僕はいつまでもべつに若手の先生でいるわけじゃないからね。自分としても目標があるし。でも、与えられた試合はきっちりこなす。相手が田中ならばそういう試合をすればいい。外国人なら自分の厳しさを見せればいい。それだけです」
田中「まただ。また俺の良くない所、“気持ち”で負けてしまった。まだまだ。クッソ。やっぱり、やる前から少しビビってた所があったかもしれない。あぁー!! そんなものは、これから、どんどん無くさなきゃいけない。ヤングライオンでも、俺は新日本に憧れて、新日本に入門したんだ。残り僅かな、限られたヤングライオンとしての闘いで、いつまでもヤングライオンに居る訳にもいかない。限られた、ヤングライオンとしての限られた闘いを、ヤングライオンらしく、闘っていきます」