10.30後楽園ホール大会で、田口隆佑&フエゴ組に勝利し、『SUPER Jr. TAG TOURNAMENT』決勝にコマを進めた、ロッポンギ・ヴァイス。
同大会では、メイン終了後に決勝(11月5日、エディオンアリーナ大阪)で激突する石森太一&ACHにリング上で優勝宣言を行ったが、それだけでは物足りなかったのか、ロッキー・ロメロが「ぜひともインタビューして惜しい」と売り込んできた。
そこで緊急インタビュー。ロッポンギ・ヴァイスの“今”の声をお届けする。
(※11月3日、岐阜産業会館にて収録)
■去年も俺たちは決勝まで勝ち上がったけど優勝できなかった。今度こそ優勝したいんだ。
——今回、ロッキー選手自ら、このインタビューを売り込んできましたが、その理由は?
バレッタ えっ! このインタビューはおまえが仕掛けたのか?ユーはTシャツを売ることだけでなく、いろいろ考えてるんだな(ニヤリ)。
ロッキー ヘヘヘ。そうだよ。まあ理由はシンプルなことだ。オーサカ(11.5)は、俺たちにとって重要な意味を持つ試合だ。それをファンのみんなにも知ってもらいたかったからだ。
——ということは、単に『SUPER Jr. TAG TOURNAMENT』決勝というだけでなく、ほかの意味もあると?
ロッキー イエス! というのも去年も俺たちは決勝まで勝ち上がったけど優勝できなかった。2011年も俺はデイビー・リチャーズと決勝まで進みながら、優勝できなかった。2013年はアレックス・コズロフをパートナーに決勝まで行ったけど、ここでも優勝できなかった。だから、今度こそ優勝したいんだ!
バレッタ おまえ、これが4回目の決勝だったのか?
ロッキー イエス。でもこれまでは、チャンスはつかめなかった……。
バレッタ オイオイ……。ということは、もしかして俺は、相当に運が悪いヤツをパートナーにしてるのか?(苦笑)
ロッキー まあ、そう言うな!(笑)4回目の決勝だからこそ、俺にとって次のオーサカはとても重要なんだ。このところ、負けてばっかりだしな。
バレッタ そうだよな。勝ってもフォールを取ってるのは、いつも俺だし。
ロッキー IWGPジュニアタッグのベルトは手にしたけど、俺とおまえのタッグでは2度だけだしな。
バレッタ イエス。あれだけチャンピオンがコロコロ替わってるのにな? とりあえず、このトーナメントに勝てばヤングバックスに挑戦する権利は手に入れられるんだろ? だったら、勝つしかないな。チャンピオンになるのは、なかなか大変だぜ。
——それにジュニアタッグ部門はトップクラスのチームが多くて、3WAYや4WAYでベルトが争われることも多いですしね。ベルトを手にするには、実力だけでなく戦略や運も必要です。
ロッキー オフコース。こんなに優秀なタッグチームがひしめき合ってるリングはほかにないよ。誰と誰が組んでも、トップタッグチームができるほどだ。だから、目まぐるしくジュニアタッグチャンピオンは入れ替わる。10回連続で防衛したチームはいないだろ? 俺らも「フォーエバー(永遠に)」と言いたいところだけど、さすがにそれは言い過ぎだからな。
バレッタ ロッキー、なんだか今日は謙虚だな……。
ロッキー フフフ!せめて10回、俺たちが連続防衛を達成したいんだけど、そもそもベルトを手にすることすらできていない。でも、10回連続防衛を成し遂げれば、俺たちはスペシャルな存在になれるし、新しい歴史を残すことができる。そうだろ?
バレッタ そのとおりだ。きっと、今後のジュニアタッグ戦線では、これまでファンが見たことなかったような展開が起こる。それは俺たちでも想像できないものさ。リング内だけじゃなく、リングの外でもな。
■あの2人(石森太二&ACH)は素晴らしい才能の持ち主だ。
——さて、トーナメント決勝ですが、今回は新日本vsノアという意味合いもありますね。
ロッキー それも重要な要素だ。ニュージャパンとノアの激突は、これまでもたくさん行われてきた。最近では、オカダ(・カズチカ)vsマルフジ(丸藤正道)。オカダは『G1 CLIMAX』でマルフジに負けた。だからリベンジの場は、それ以上の舞台でないといけなかった。だからこそ、ノアは負けられなかった。そしてオカダはそれをやり遂げた。
——年間のベストバウト候補と言っていいぐらい、凄まじい激闘を繰り広げましたね。
ロッキー イエス! そして、次はいよいよ俺たちの番だ! だけど俺たちは、ここで負けたら、もう今年はトーナメントの決勝以上の大きな舞台はないんだ。リベンジできるかどうかも難しい。それに、ニュージャパンは俺のホーム。そこで負けるわけにはいかない。
——新日本の大舞台で、ノアのチームに敗戦は許されないと。
ロッキー ザッツ・ライト。アイツらは、俺たちのホームにノコノコ乗り込んできたんだから、アイツらに優勝を許すわけにはいかない。
バレッタ ただし、イシモリ(石森太二)とACHは素晴らしい才能の持ち主だ。十分な注意が必要ではあるだろうな。
ロッキー ああ。俺もそれは認める。だけど、ヤツらはまだタッグを組み始めて日が短い。キャリアでは、俺らと比べ物にならないよ。
バレッタ そうだな。たしかにヤツらは、素晴らしい筋肉をしているし、空中技だって素晴らしい。スピードもあるしね。でも、俺たちがやることは一つ、イシモリ&ACHを叩きのめすだけさ!
ロッキー その調子だ、バレッタ。当日は、パワーとパワー、スピードとスピードが正面からぶつかるアメージングな試合になるだろうな。そして、俺らがヤツらに勝っている点と言えば……! しいて言えば、バレッタが4人の中で一番背が高いことかな(ニヤリ)。
バレッタ そこかよ(笑)。たしかに、ほかの3人は背が低いもんな。俺たち“はストロング”なチームじゃないかもしれない。だけど、俺の身体はベリー“ロング”だ(笑)。
ロッキー ハハハ! バレッタは足も長いし、腕も長い。これを最大限に生かさないとな。そして、俺が「ナカスゾ!」「シバクゾ!」でアイツらを徹底的に打ちのめして、最後はバレッタにつなぐ。そして、“スロトング・ゼロ”でフィニッシュだ。
バレッタ オーケー。まあ、ほかの試合もそうだったけど、俺だけじゃなくロッキーがシッカリ頑張ってくれないとな。頼むぜ相棒?
ロッキー まあ、注意するのはACHだな。アイツの動きは天才的だし、ユニークな動きもする。ニュージャパンにもリコシェやオスプレイなど、ハイフライヤーはたくさんいるけど、ACHはパワーも兼ね備えてるし、違った意味で厄介なタイプだよ。
バレッタ フフフ。まあ、ACHはスペシャルだけど、パートナーはそこまで注意する必要もない。たぶん、イシモリはACHに合わせようとして、かなり無理してると思うよ(ニヤリ)。
ロッキー ヘヘヘ。イシモリは背が低いから、そのぶん伸びしてるのさ(笑)。俺は背伸びしなくても、バレッタが背が高いんで、その必要はない!
■ロッポンギ・ヴァイスは、まだまだジュニアタッグのトップチームであることを証明する!
——ところで一時期、お二人には不協和音が流れていましたが、いまでは関係は大丈夫なんですか?
ロッキー この9月から俺たちは、精神的に変なところに迷い込んでしまった……。だから毎日負け続けていたんだ。しかし、それもオーサカまでだ。
バレッタ 一時期のロッキーは、海よりも深く沈んでしまっていたから、早く浮かび上がってきてほしかったよ……。
ロッキー まあ、この前のコーラクエンホールでだいぶ変わってきたかな。最後は、ストロング・ゼロで決めただろ? やっと、いい結果が出るようになった。とりあえず今後は、タイトルマッチと公式戦だけは確実に勝つようにする。ダブルニー(ツープラトンでのジャンピング・ニーアタック)とストロング・ゼロの二つの技だけで勝っていく。もう、その二つの技だけで十分だ!
バレッタ オイ! おまえ、本気で言ってるのか?(笑)。
——ロメロ選手はこのところ毎日「明日こそ変わる」って言い続けてきましたが、バレッタ選手から見て変わってきてますか?
バレッタ ウ〜ン。そうであることを願ってるよ。とにかくオーサカでその答えを出してくれ。もう出すのは二つの技だけでいいから、そこに集中してくれ(笑)。
——あ、やっぱり二つの技だけでいい(笑)。
ロッキー オーケー。ロッキー・ロメロは、オーサカで完全に“変わった”ことを証明するよ。俺たちは、けしてノアの連中の“噛ませ犬”にはならないから! まあ、最近の俺たちは結果が残せていなかったけど、ロッポンギ・ヴァイスは、まだまだジュニアタッグのトップチームであることを証明するよ!
バレッタ それができるかどうかは、ロッキー、お前にかかってるんだぜ。マジで今回ばかりは次はないからな?
ロッキー ダイジョウブ。モンダイナイ!(日本語で)。いいか?オーサカでは、俺自身の実力をシッカリ証明してやるよ。全世界に向けて、バレッタに向けて、レインメーカーに向けて、CHAOSのみんなに向けて、そしてすべてのファンに向けてな。そして、最後はバレッタが取ってくれるぜ!
バレッタ やれやれ。最後まで人頼みじゃねーか(苦笑)。まあ、なにはともあれ、頼んだぞ、相棒!