1月31日(日)、神奈川・横浜文化体育館で『GREAT VOYAGE 2016 in YOKOHAMA』が行なわれ、ノアを裏切って鈴木軍に加入した杉浦貴と丸藤正道のGHCヘビー級王座戦をはじめ、鈴木軍とノアの精鋭が激闘を展開した。
第2試合ではエル・デスペラードが、古巣ノアにフリー参戦中の実力者・金丸義信とシングルで対峙。デスペラードはロープをうまく利用して相手の関節を極めたり、ロープワークの展開からスキをついて金丸を場外に投棄したりと、トリッキーな動きで相手を翻弄。しかし、金丸もねちっこいグラウンドで応戦。すると、デスペラードは金丸を場外に連れ出して鉄柵攻撃。さらにコーナーにイスを固定し、そこに金丸を叩きつけるダーティーファイトで攻め立てていく。
劣勢の金丸だったが、DDTで反撃開始。そしてデスペラードにイス攻撃の体勢を見せるも、そのイスは投げ捨て、正攻法で立ち向かっていく。金丸はアラビアンプレスからタッチアウトを狙うが、切り返したデスティーノはスピアー。そしてギターラ・デ・ラ・ムエルタを見舞うが、金丸はカウント2でキックアウト。そしてデスペラードのダイビング・ボディプレスを交わすと、体勢を立て直して向かってきた相手を、うまく高角度首固めで丸め込んで、技アリの勝利をゲットした。
第3試合はシェルトン・X・ベンジャミンが、超危暴軍の北宮光洋と激突。ゴングと同時にラリアットをぶつけあう両者。北宮は再度ラリアットを狙うも、ベンジャミンは高さのあるスパインバスターで切り返す。そして、場外で北宮を抱えると、その頭部をフェンスに振り子のように叩きつける荒技を披露。リングに戻ってもベンジャミンの猛攻は止まらない。ハイアングルのパワーボムで北宮を豪快に叩きつけると、そのまま無造作に場外に投げ捨てる。ダメージの深い北宮は、カウント19でなんとかリングに生還。
一方的な試合展開となるも、エルボー合戦を意地で競り勝った北宮は、ベンジャミンを両肩に抱え上げようとする。しかし、これをディフェンスしたベンジャミンは投げっぱなしジャーマン。だが、北宮もすぐに立ち上がり、渾身のラリアット。そして、バックフリップでベンジャミンを叩きつけると足関節。さらに北宮はブレーンバスターから串刺しスピアー。だが、続く二発目を交わしたベンジャミンは強烈なトラースキック。負けじと北宮も頭突きを連発し、勢いよくロープに飛ぶが、これをベンジャミンはアンクルホールドで捕獲。そのまま絞めあげ、ギブアップ勝利をスコアした。
第4試合ではマイバッハ谷口と飯塚高史の“暴走対決”が実現。両者はゴング前から場外で乱闘を展開。リングに上がっても、飯塚はすぐさま谷口を場外に連れ出し、観客席に叩きつける。その後、二人は一向にリングに戻る気配を見せず、場外カウント20が数えられてしまう。だが、谷口はマイクをつかむと「飯塚—! まだだ! 来い、オラッ!」と叫び、場内に再試合が告げられる。しかし、やはり戦場は場外へ。飯塚はロープを使ったチョーク攻撃から、フェンスを持ちあげて谷口に力任せに叩きつける。
リングに戻ると、飯塚は再びチョーク攻撃。怒りの谷口は串刺しラリアットを二連発、さらにブレーンバスター、パワースラムと一気呵成に攻め立てる。だが、飯塚はマンハッタンドロップからチョーク攻撃。ここで西永レフェリーが止めにはいるも、谷口の攻撃の巻き添えを食ってしまう。このスキをついて飯塚は金的蹴りを見舞い、さらにイス攻撃を挟んでアイアンフィンガーを狙うが、逆に谷口はラリアット。そして、チョークスラムからイス攻撃を連発し、最後はダイビング・ボディプレスで飯塚を圧殺。
第5試合ではGHCジュニア・ヘビー級タッグ王者の原田大輔&小峠篤司組に、タイチ&TAKAみちのく組が挑戦。タイチ組はゴングが鳴る前に原田組を襲撃。そして、レフェリーの目をそらすと、場外でセコンドのデスペラードと共に原田にストンピング。その後もタイチ組は原田に集中攻撃。しかし、原田は串刺し攻撃を交わすと、タイチ組の同士討ちを誘う。そして、フロントスープレックスの連発から小峠にスイッチ。小峠はTAKAにマグザムを見舞うと、タイチにはその首に自分の足をまきつけ、トップロープ越しにぶら下がる拷問技。タイチが場外に逃げると、原田が間髪入れずにトペ・コン・ヒーロを敢行。
リングに戻ると、小峠とタイチはトラースキックを交換。続いて小峠はタイチのパワーボムをヘッドシザースで切り返すと、その顔面にキックをヒット。そしてキル・スイッチを狙うが、タチチはこれを切り返してタイチ式外道クラッチの体勢に。だが、小峠も負けじと切り抜けると、不意打ちの頭突き。さらにタイチの頭部にランニングニ—を叩きこみ、トップロープに登るが、デスペラードが阻止。しかし、ここに原田とタイチ加わり、4人が重なるかたちで雪崩式ブレーンバスターに。
ここを勝機と見たタイチは、小峠にトラースキック。さらにハイアングルのパワーボムを見舞うが、小峠はカウント2でキックアウト。ならばとタイチはベルト攻撃を狙うも、これをかわした小峠は強烈なヘッドバット。続いて原田とTAKAが対峙。原田のヒザを食らいながらも、TAKAはクロスフェースで捕獲。さらにタイチと共にダブルのトラースキック。
攻守が激しく入れ替わり、混戦模様のリング上。デスぺラードの乱入を阻止した原田組は、TAKAに狙いを絞ると、まずは原田がニーアッパー。続いて小峠がキル・スイッチで叩きつけると、最後は原田が片山ジャーマンスープレックス・ホールドを決めてカウント3。王者組が二度目の防衛に成功した。
■プロレスリング・ノア『GREAT VOYAGE 2016 in YOKOHAMA』
1月31日(日)
神奈川・横浜文化体育館大会
★主な試合結果
●第2試合 30分1本勝負
スペシャルシングルマッチ
×エル・デスペラード(鈴木軍)
(7分36秒 高角度首固め)
○金丸義信(フリー)
●第3試合 30分1本勝負
スペシャルシングルマッチ
○シェルトン・X・ベンジャミン(鈴木軍)
(10分38秒 アンクルホールド)
×北宮光洋(ノア)
●第4試合 30分1本勝負
スペシャルシングルマッチ
△マイバッハ谷口(ノア)
(2分42秒 両者リングアウト)
△飯塚高史(鈴木軍)
●再試合
○マイバッハ谷口(ノア)
(8分05秒 マイバッハプレス→片エビ固め)
×飯塚高史(鈴木軍)
●第5試合 60分1本勝負
GHCジュニア・ヘビー級タッグ選手権
<第25代選手権者>
小峠篤司(ノア)
○原田大輔(ノア)
(16分01秒 片山ジャーマンスープレックスホールド)
<挑戦者組>
×TAKAみちのく(鈴木軍)
タイチ(鈴木軍)
※原田&小峠が2度目の防衛に成功
★プロレスリング・ノアオフィシャルサイト
【写真:山本正二】