「“直輸入”のボラドール選手vsメフィスト選手は必見!インゴベルナブレス・デ・ハポンも目が離せない!」元井美貴さんが『FANASTICA MANIA』解説!【後編】
サムライTVキャスターであり、気象予報士。ルチャリブレ愛にあふれた“ルチャ女子”として知られる元井美貴さんが今年も「FANTASTICA MANIA」の見どころを徹底レクチャー!! 後編は、「注目の試合編」です!
■気になってるのは、1月23日と24日の後楽園大会の中邑選手とカベルナリオ選手のタッグです!
——後編では元井さんの大会全体を通じての注目ポイントをお聞きしたいと思います!
元井 よろしくお願いします! まず注目したいのが、小松選手と田中選手がCMLLに無期限遠征に行かれるということで、今回の『CMLL FANTASTICA MANIA』ではすべてが壮行試合になってるんですよね。現地のルチャドールたちを相手にどんな試合ぶりを見せてくれるのか、期待したいですねー。
——二人揃っての海外武者修行も珍しいですよね。
元井 NO LIMIT(内藤哲也、高橋裕二郎)以来ですね。しかもすでにCMLLのオフィシャルHPでは「風神」と「雷神」というリングネームで試合をすることが発表されていて……。いままでナマハゲ選手とかカマイタチ選手とか、妖怪っぽい名前が続きましたけど、「とうとう神様になってしまった」と(笑)。
——まるで獣神のように(笑)。
元井 フフフ。まだ、コスチュームはわからないですけど、もともと小松選手はマスクマン願望も強いので、そのあたりも楽しみですね。あと気になってるのは、23日と24日の後楽園大会で実現する中邑真輔選手とバルバロ・カベルナリオ選手のタッグです。
——ああ、それはたしかに気になりますね!
元井 昨年、カベルナリオ選手が『BEST OF THE SUPER Jr.』で来日した際には、その背中にいろんな絵が現れたんですよね。鯉と般若と大漁旗と印籠とか、大会の開催場所にまつわるものだったらしいんですけど、最後のほうになると、愛知では兵頭ゆき姉、長野では美川憲一さんっていう有名人シリーズになって(笑)。さらに最終日の後楽園では、なんとカラーでグアダルーペのマリア様まで登場しましたから(笑)。
——スケールがどんどん大きくなったと(笑)。
元井 関係者によると、あの絵の犯人は美術部出身の中邑選手が怪しいんじゃないかという声もあって、ご本人に真相を確認したんですが、「描いてないよ」ってニヤリとされましたね。
——たしかにそこは怪しいですね。
元井 ちなみにミラノ先生は「アレは本人の体調によって浮かび上がってくる」って言われてました(笑)。そういう意味でも、今回はどんな“カベルナリオ美術館”が見られるのか楽しみです! あと、中邑選手も『FANASTICA MANIA』のときはカプーチャを身につけてますけど、どんな出で立ちで登場するのか興味深いです。
■最終戦のメイン、ボラドール選手vsメフィスト選手は、まさにメキシコ直輸入の必見カード!
——そのほか、カードで気になるものはありますか?
元井 やはり、1月24日後楽園大会、最終戦のメインで行なわれるボラドール・ジュニア選手とメフィスト選手のNWA世界ヒストリックウェルター級選手権試合ですね! 去年の最後はラ・ソンブラ選手とマスカラ・ドラダ選手という、日本になじみの深い選手同士のシングルでしたけど、今回は現地でも対決することが多いまさしく“メキシコ直輸入”の必見カードというか。
——『FANTASTICA MANIA』ではボラドール選手のタイトルマッチも恒例ですよね。
元井 そうですね。去年はグラン・ゲレーロ選手、一昨年はドラダ選手とウェルター級のベルトを懸けて闘ってますね。あと、ボラドール選手はその技術もさることながら、「どうやって日本に持ってきたんだろう?」っていうような、コスチュームにも注目してほしいです。前回は光ったり、羽がついたりしたコスチュームだったので、今回も何かしらの仕掛けはあるのかな、と。
——なるほど。
元井 大川カメラマンさんによると、ボラドール選手は来日するときに、スニーカーを4足も持ってくるくらいのオシャレさんなので“魅せること”に凄く力を注いでいる選手だと思います。対するメフィスト選手も、試合は玄人好みなんですけど、アメコミの要素を取り入れた思い切ったコスチュームが多いので、この試合はルチャらしい華やかさも感じさせてくれると思います。
——大トリにふさわしいファイトが見られそうですね。
元井 あと、気になるのは『FANTASTIC MANIA』には初登場となる、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの戦いぶりです。
——そもそも、元井さんは大のラ・ソンブラ推しで、内藤選手が加入する前からロス・インゴベルナブレスがお好きだったんですよね?
元井 ハイ! まさか、日本に支部ができるとは思っていなかったので、その動向は目が離せないですね。ロス・インゴベルナブレスって、ホントに現地での注目のされかたが凄いんですよ。内藤選手が加入した際には一般の新聞でも取り上げられていましたし。
——日本のファンが思っている以上に大きなムーブメントだ、と。
元井 ええ。今回は「あのEVIL選手がルチャに染まるのか?」という部分も注目したいですね。くわえてバックステージで、内藤選手やBUSHI選手のように、スペイン語を発してくれるのかどうか(笑)。
——昨年は「トランキーロ」がマット界の流行語になりました(笑)。
元井 あ、「トランキーロ」はメキシコの日常会話でもホントにけっこう使われるんですよ、「心が落ち着いてる」という状態を表現する言葉で。内藤選手が今年、どんなスペイン語を流行らせてくれるのかも気になりますね(笑)。
——そこも「トランキーロ」と言われそうですけど(笑)。ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのメンバーであるBUSHI選手は、22日の後楽園大会でドラダ選手を相手にCMLL世界ウェルター級王座の防衛戦に臨みますね。
元井 これも大一番ですね! 毒霧をどのタイミングで狙ってくるのか、そこが勝負のカギを握ると思います。あと、最近のBUSHI選手といえば、ネイルや唇を黒くして、「ますます美意識というか女子力を高められたな」と(笑)。
——目の付けどころが女性ならではですね(笑)。ちなみにロス・インゴベルナブレスの本隊が今回は来日しないことについては?
元井 ちょっと残念な部分もありますけど、次の『FANASTICA MANIA』への楽しみが増えたというか。メンバーのマルコ・コルレオーネ選手はオカダ選手も認めるくらいのドロップキックの使い手なので、いつか新日本にも来てもらいたいです。『G1 CLIMAX』に出てもおもしろいと思いますし。
——いろんな人材が揃っているユニットなんですね。
元井 もしかしたら、今回の『FANTASTICA MANIA』でもロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのメンバーに動きがあるかも知れないですよね。国境を越えたユニット編成というか。
——そのあたり、『FANTASTICA MANIA』は通常シリーズと違う位置づけだけに、逆に何が起こるかわからない、と。
■もし、ドラゴン・リー選手とカマイタチ選手が同時に『SUPER Jr.』に参戦したら……!
元井 あとはこのシリーズでブレイクすると、昨年のカベルナリオ選手のように、『BEST OF THE SUPER Jr.』出場の道も開けるというか。そういう意味では初来日のドラゴン・リー選手には期待したいですね。一目で「とんでもないルチャドールだ」というのが伝わる選手なので。もしかしたら同じタイミングで、ライバルであるカマイタチ選手も『SUPER Jr.』に参戦したら盛り上がりそうですし……。いや〜、妄想が広がりますねえ!(ニコニコ)。
——あとは昨年の『FANTASTICA MANIA』から、新日本プロレスに1年間のレンタル移籍となったドラダ選手が、24日の後楽園大会でラストマッチを迎えます。
元井 ドラダ選手みたいなスペル・エストレージャが、1年間も日本に腰を据えて戦ってくれたのは、凄く意義深いことだと思いますね。だからこそルチャファンとしては、「もっともっとドラダ選手にチャンスをあげて!」っていう気持ちがあったのは正直なところなんですけど(苦笑)。でも、つねにその空中殺法で会場を大いに沸かせてくれたので感謝の気持ちでいっぱいです!
——本当に日本のファンからも愛された選手でしたね。
元井 ドラダ選手はラストマッチでレジェンドであるアトランティス選手、そして日本でタッグを組む機会も多かった田口選手とタッグを組むということで、メキシコと日本の両方で培ったものを見せてくれるんじゃないかと期待しています。ただ、相手がロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンなので、ただでは終わらないような気もしますけど……。最後にどんな姿を見せてくれるのか楽しみです。
——では、あらためて『FANTASTICA MANIA』全体の見どころをお願いします!
元井 やっぱり、ルチャをメキシコまで見に行くとなると、まとまったお金もお休みも必要ですし、なかなか難しいと思うんですよ。でも、『FANTASTICA MANIA』では現地からスペル・エストレージャが大勢来てくれるわけですし、年に一度のお祭りとして楽しまない手はないと思います! ぜひ、現地のファンのようにマスクを被るなり、メキシコ風の楽しみかたをしていただきたいですね。
——最後にスペイン語講座じゃないですけど、何か会場の応援用に教えていただけますか?