いよいよ目前となった1.4東京ドーム決戦を前に、新日本プロレスのトップレスラーたちに現在の心境を直撃!
『WRESTLE KINGDOM 10 in 東京ドーム』
●1月4日(月)17:00〜
東京・東京ドーム
※「ロイヤルシート」「アリーナA」「アリーナB」が完売となりました。
■後ろから4番目に、後藤vs内藤が入ってる。これ誰がどう考えても、後藤のおかげじゃないでしょ?
——さあ、内藤さん。いよいよ1.4東京ドームが近づいてきましたが?
内藤 フフフ。そうっすね。まあ、全9試合中8試合がタイトルマッチという中で、唯一のノンタイトル戦の後藤洋央紀vs内藤哲也が、後ろから4番目。試合順に関しては、凄くモチベーションが上がってますよ、いいんじゃないすか?(ニヤリ)。
——今年の下半期からロス・インゴベルナブレスとして活動してきて、ご自身で手応えはありますか?
内藤 まあ、後ろから4番目の位置に、後藤vs内藤が入ってるわけですよ。これは誰がどう考えても、後藤のおかげじゃないでしょ。完全に“俺”のおかげでしょ? ヘヘヘ。
——新日本プロレストップ選手としての後藤選手に対して、どういう評価をされていますか?
内藤 いや〜、でもさ「そもそもトップなんですかね?」っていう位置でしょ? 後藤洋央紀って(苦笑) 。
——さすがに手厳しいですね。
内藤 後藤単体だったら、この東京ドームの第6試合で組まれてしまうことに疑問が湧いてきてしまう、その程度の選手じゃないですか?
——今年の内藤選手は柴田勝頼選手と抗争している印象が強く、年末まで後藤選手は一歩引いていた感じもしますが?
内藤 まあ、俺個人としてもそうだし、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(以下、L.I.J)としても別に「後藤・柴田とやりたい」っていう気持ちがあったわけではないけど、柴田が自分からけっこう来ていた部分があったんで。まあ、ただ俺は田に関しては、態度であったり、発言であったり、明確に示していたよ。「俺のことが気に食わないんだろ?」ってね。
——たしかにそうでしたね。
内藤 たださあ、それに比べたら、後藤の怒りってなんなの? 柴田の怒りにただ一緒について来ただけ。乗っかってるだけっしょ?(苦笑)。なんで、後藤に関しては、自己主張というか、何に怒ってるのか? 何がしたいのか? その辺がまったく見えてこない(キッパリ)。
■俺に対しての感情もそうだし、ベルトに対しても。けっきょく「その場しのぎで言葉を言ってるだけだろ?」って。
——かつて内藤選手がヤングライオンだったころ、棚橋弘至、中邑真輔、真壁刀義、後藤洋央紀という “4強時代”もありました。当時はどのようにご覧になっていましたか?
内藤 ええ〜。どう見てたかなあ? ……いや、でも俺は後藤洋央紀っていうレスラー、ああいう力で押して行くようなタイプ、けっこう好きなんですよ。自分にはない部分だしね。だから、単純に「もったいねぇなあ」っていう気持ちもありますよ。残念ですよ、いろいろと。
——後藤選手は、2015年はおもに中邑選手とIWGPインターコンチネンタル王座を争っていました。
内藤 あの中邑vs後藤のインターコンチを巡る争いね。ただ、あれにも俺は非常にガッカリしたよ。おもに後藤洋央紀にね? まあ、俺はそもそも後藤vs中邑が何度も何度も行なわれたこと自体、「あんまりいいことじゃないな」と思ってたから。
——ほう。後藤選手のどんなところにガッカリしたんですか?
内藤 後藤って、それなりにあのベルトに思い入れがあったわけでしょ? なのに1回中邑に負けたらもう一言も口に出さない。まあ「潔い」って言葉を使えば、潔いんだけど。なんか後藤の意志って、常によくわからない。俺に対しての感情もそうだし、ベルトに対しても。けっきょく「その場しのぎで言葉を言ってるだけだろ?」って。
——“後藤革命”という言葉もありましたが?
内藤 ククク! あれこそ、そんときの思いつきでしょ? 「じゃあ、“後藤革命”なんだったの?」と。「具体的になにがあったの?」って聞いてみたいよね。
——逆に、内藤選手はL.I入りして、制御不能になったと同時に“言葉を持った”という印象があるのですが…。
内藤 いや〜、俺は昔から言葉を持ってましたよ? ただ、皆様に響かなかっただけで(苦笑)。でも、俺自身のやってきてることは、別に変わってないすから。
——内藤選手は年末にかけて後藤選手をかなり挑発してましたが、やっぱり焚きつけないと火がつかないタイプ?
内藤 それはあるよね〜。でもさ、1.4東京ドーム大会は新日本プロレスの、いや日本プロレス界を代表する最大のビッグイベント、世界中が注目する大会だよ? やっぱり俺だって出るからには注目されたいわけ。ただ、俺が何も言わなかったら、アイツは何にも言わなかったでしょ? 絶対言わないでしょ?
——だから、わざわざと焚きつけてやってると。
内藤 しかも、勝ったところでどうこうなるって価値は、後藤にはないすから。とにかく俺が東京ドームに出て、L.I.Jっていうものを日本全国、そして世界に広められるチャンスだから。そのために注目を集めたいだけで、べつに後藤ごときに勝つ姿を見せたいわけじゃないから。
■自分の王座の価値を上げたいんだったら、俺の名前を出した方がいいんじゃないの?
——2015年はL.I.Jを広めてきましたが、2016年は第2段階として勲章を狙っていく予定はありますか?
内藤 まあ、そういう欲がなければ、リングに上がる意味なんてないしね。でも、いまは俺が前に進まなくても、逆にベルトから近寄ってくる状況じゃないすか?(ニヤリ)。だから、俺は焦ってない。
——内藤選手の試合のあとにシングルのタイトルマッチが3試合(オカダvs棚橋、中邑vsAJ、石井vs柴田)組まれていますが、その点に関しては?
内藤 まあ、この三つの王座、それぞれがビッグマッチのメインイベントを飾ってるからね。チャンピオンが防衛するのか? チャレンジャーが奪取するのか? それは知らないけど、勝った人たちに言いたいね。「いち早く防衛戦の相手に内藤の名前を挙げた方がいいんじゃないの?」と。
——ここに最高のチャレンジャーがいるぞと。
内藤 フフフ。いま、俺ほど絡んで美味しい相手はいないでしょ? 自分の王座の価値を上げたいんだったら、俺の名前を出した方がいいんじゃないの?
——逆に、ご自身で狙いたいというタイトルはありますか?
内藤 まあ、さっきも言ったように、いまは俺から近寄らなくてもベルトが勝手に近づいてくる状況。ただ! 俺は自分の意志もちゃんと持ってるから。イエスかノーか、ちゃんと言うよ。そのベルトに興味がなければ、「ノー」ってちゃーんと言う。
——なるほど。
内藤 俺は1年前のいまといろいろ変わったかもしれない。自分自身、変わってしまったかもしれない。ただ、俺が見てる先は1回も変わったことがない。そのベルトはすなわち……。フフフ。
——その辺りのことは、L.I.Jになってから言ってないですね?
内藤 まぁ、言う必要もなかったし。ただ、前から言ってるように、IWGP王座を目指さない人間は、新日本プロレスのリングにいちゃいけないし、いるべきではないと思ってるから。俺は本隊を外れてL.Iに入ったけど、それでも新日本のリングに上がってるっていうことは、すなわち……わかるでしょ?
——ただし、今回は「そこに限らない」ということですよね?
内藤 まあ、次期挑戦者として名前を挙げてもらうことに関しては自由だから。「ただ、その答えは俺が決めますよ?」と。イエスか? ノーか? けど、これも前に言ったけど、新日本プロレスは棚橋が言ったことが絶対だから。棚橋がオカダ(・カズチカ)に勝って、「次の挑戦者、内藤だ」って言ったら決まるんじゃないの(ニヤリ)。
——後藤選手に対しては、わざわざマスクを作ってまで挑発を繰り返していますね。
内藤 挑発じゃないよ。俺は100パーセントの後藤に勝ちたいだけ。きっと後藤はあのマスクを被ったら100パーセントの力が出せるはずだから。その後藤に勝てば、「ほんのちょっとは価値があるかな?」と思うんでね。
——いまの後藤選手だと、勝っても内藤選手の価値が下がりそう?
内藤 マイナスにはならないと思うけど、プラスにはならないね。せいぜいが現状維持。あと「この試合に勝てば三つのタイトルに行けんじゃないか?」「挑戦者決定戦的な意味合いのある試合なんじゃないか?」とか、周りによく言われるんだけど…。「後藤ごときに勝ったぐらいで、俺、行っちゃっていいの!?」って感覚ですよね(ニヤニヤ)。
——いまの後藤選手は、そのぐらいの相手としてしか見ていないということですか?
内藤 俺は、勝ったところでタイトルマッチに行けるなんて思ってないよ。後藤に勝つぐらいで行けるんだったら、誰でも行けちゃうって。だから、この試合に関しては東京ドームという舞台で、「いかにL.I.Jをアピールするか?」っが1番だから。
——今回、残念ながらEVIL選手とBUSHI選手の名前が本戦にありませんでしたが?
内藤 いやいやいや! よ〜く考えてよ。本戦に入ってないってことは、“いつでもスタンバイできてる”ってことだから。
——となると、何かしらのアクションの可能性も?
内藤 後藤は、俺たち3人に対してあまり良く思ってないようだからね。じゃあ、正々堂々、3対1でやりましょうか。まあ、3対2で、L.I.Jvsキャプテンブラザーズで試合やったっていいけどね。
——最後に、後藤選選手へメッセージはありますか?
内藤 メッセージねえ。まあ、日本プロレス界最大のビッグイベントである東京ドーム大会まで、あと数日! まだ間に合うから、ぜひね、ぜひ! キャプテン・クワナのマスクを作ってくれよ。そしてそれをシッカリと被って。ドームは100パーセントの後藤で来てくれよ。
——荒武者スタイルではなく、全身タイツ姿を希望する?
内藤 イイね。ぜひ全身タイツのキャプテン・クワナで来て欲しい。でも、俺ぐらい桑名をアピールしてる人、いないでしょ。
——内藤選手はかなり桑名こだわってますよね。
内藤 なんかさ俺のTwitterには、三重の人なのかな? 「桑名をバカにするな」というコメントがけっこう来るよ。でもさ、よく考えてみてくれって。こんなに三重県をアピールしてる人、俺のほかにいますか? 逆に後藤なんて、隠してんじゃないの!? 桑名出身が恥ずかしくて。
——たしかにこれほど「桑名、桑名」と言っているプロレスラー、世界中にいないですね。