9月27日(日)『DESTRUCTION in KOBE』で行われるインターコンチネンタル選手権試合。その調印式が9月3日(木)に新日本プロレス事務所で開かれ、王者・後藤洋央紀選手と挑戦者・中邑真輔選手が出席した。
両者のシングル対戦は、今年に入って4度目。まず、5月3日福岡のIC戦で後藤選手が勝利し、7月5日大阪のリターンマッチでも勝利。しかし、8月4日仙台の『G1 CLIMAX 25』公式戦では、中邑選手が後藤選手を下している。
今回は決着戦と位置付けられているだけに、両者にとって負けられない大一番。後藤選手は「次で完全決着をつけて新たなステージに進みたいと思います」と語り、タイトル防衛の先にIWGPヘビー級王座挑戦を見据えた。
また、自身の代名詞であるIC王座から遠ざかっている形の中邑選手は、「またひとつ新たな始まりになってくれれば」「まだまだ自分の思い通りにできるんじゃないか」と話し、ベルト奪回で新たに広がる可能性に期待していた。
■中邑選手のコメント
中邑「過酷な『G1』を闘い抜いて、自分としては全試合すべて吐き出したつもりでですね、試合前に言っていた“副賞”なんてこともスッカリ忘れていましたが、ありがたいことにチャンピオンからの指名ということでいいんでしょうか? 早々にタイトルマッチが決定いたしまして、ありがたいというか、嬉しいというか、そういう気持ちではありますが、今年何度目になるんでしょう。もう数えきれないぐらいチャンピオンとは闘っているんですけども。なんだろうなぁ? 大きな山場というか、なんというのか、まぁいろんなモノが自分の中で、この夏で削ぎ落ちたかなという意味では、また新しい自分としてタイトルマッチを闘いたいなとは思っております。以上です」
■後藤選手のコメント
後藤「今回の『G1 CLIMAX』でチャンピオンとしては、不甲斐ない結果に終わってしまったんで。その中でもやっぱ中邑戦、俺の中で納得いかない部分もあるし、ちょっと引きずってる部分も最近までありました。まぁでも過去をいつまでも引きづってもしかたないので、次で完全決着をつけて、俺の次のステージに、新たなステージに進みたいと思います」
■質疑応答
——中邑選手、ケガの具合はいかがですか?
中邑「そうですね。腫れの方はほぼ引いております。ただ、関節の中に何度も注射針を入れてますんで、そこの痛みはまだ残ってます」
——思った以上に悪そうな印象を受けますが?
中邑「うーん、どうでしょうね? まぁコンディションは良いんですが、その間に治療中というか、試合中というか、食事も変えたりしてですね、落ちた体重はまだ戻ってはないというか、まぁこのままでもいいかなとは思ってるんですけれども。試合に支障はないと思ってます」
——後藤選手は『G1』でIWGPチャンピオンのオカダ選手に勝ってますが、まずは中邑選手に借りを返してからというお気持ちですか?
後藤「やっぱ自分の中で納得いく形で、(IW)GPには挑戦したいし。そういうことですね」
——今回、中邑選手に勝ったら、次はIWGPヘビーへということですか?
後藤「もちろんですね。そういう発言権は、言う資格はあると思ってるんで」
——中邑選手、タイトルマッチの連敗というものはご自身の中でもあってはならないことだと思いますが?
中邑「まぁタイトル戦の連敗っていうものも、過去に何度も失態を犯してますので(苦笑)。気にもとめておりません」
——『G1』で後藤選手に勝利したことは、ご自身に良い影響を与えていますか?
中邑「どうでしょうね。『G1』中はほんとに、まぁ簡単な言葉で申し訳ないですけど、必死だったので。まぁ結果として、(『G1』で)インターコンチネンタルとIWGPのチャンピオン(オカダ)に勝ってるっていう意味では、ちょっと自分の空想上の統一チャンピオンというか、ハハハ(笑)。まぁ思い返してみれば、そんなこともあったかなと。ただ『G1』が終わって、またその新しい自分を構築するためにはどうしたらいいんだろうなぁと、まだ考えてる最中ではありますが、このチャンピオンからの指名によるタイトルマッチが、またひとつ新たな始まりになってくれればいいなぁとは思ってますね」
——後藤選手も王者としてここで負けるわけにはいかないと思いますが?
後藤「そうッスね。まだやり残したことというか、なにもやってないっすよ。ただ中邑がこのベルトの色をね、シッカリつけた、塗り替えたというか、やってきたのは認めてるんで、今度は俺がまた上から塗り返す」
——後藤選手が第3代王者の時、中邑選手に敗れてひっくり返ったということを我々は思い出しますが、後藤選手はいかがですか?
後藤「いや、もうあの時とはまったく違うベルトになってるわけなんで。それはもう自分の中で受け止めて、今度は今のこのベルトに俺の色をつけるだけです。別に過去がどうのこうのってこだわってないです」
——中邑選手にとってインターコンチは特別なベルトだと思いますが?
中邑「そうッスね。自分を形成する上で現在の。非常に役に立ったベルトです。まぁ、まだどのように振り回すか、その方法によって、まだまだ自分の思い通りにできるんじゃないかというモノはあります」