前シリーズ、まさかのインフルエンザ発症で、2.11大阪、2.14仙台を緊急欠場となった真壁刀義。さらにNEVER無差別級王座も返上となってしまった真壁へ、復活に賭ける現在の心境を直撃!!
■その時点では、「ドクターに点滴とかニンニク注射打ってもらったら試合できんだろう」と
——さて、真壁さん先シリーズはいろいろと大変だったと思います。ズバリ、現在の体調はいかがですか?
真壁 体調? まあ、副隊長くらいだな?(笑)。っていうかさ、あのねえ! まあ〜、最初はビックリしたよね!
——とにかく最初はビックリしましたか。
真壁 ウン。もうね、あの大阪大会の朝、起きた瞬間に、頭が痛くて起きたの。で、咳もゴホゴホだったし、「ノド痛えなあ……」と。
——起きた瞬間から、絶不調でしたか。
真壁 で、トイレ行こうと思って、ションベンしようと思ったら、もう身体中がスゲー重くてさ。「ああ、これ風邪引いたなあ」と思って……。
——直感的には風邪だと思ったんですね。
真壁 ウン。で、「うわ、濃いションベンだなあ」と思いながら用を足してさ。そこで、ゴホゴホってきたから、「ペッ!」て痰を吐いたの。そしたら、かなり大きな真緑のタンが出たのよ。で、「ヤベえ。完全にノドやられてんじゃん!」って。ただ、その時点では、「ドクターに点滴とかニンニク注射打ってもらったら試合できんだろう」と思ってたの。でも、そのうち「もう立ってらんない」ぐらいの感じになって。
■「真壁さん、インフルエンザA型です」ってハッキリ言われたから、「ウソだろお〜〜!!」って
——すぐ病院には行かれたんですか?
真壁 すぐ行ったの。まず、新島トレーナーに電話して「病院、行こうぜ」って。その日、祭日だったから、救急病院に行ったんだよ。そしたら、初めに看護師さんに鼻に綿棒入れられて「ウワ〜!」ってなってさ。
——ああ、それってインフルエンザの検査ですよね?
真壁 そういうこと。そしたら、遠くから「真壁さん、真壁さん」って手招きされてさ、「ん? 何?」って聞いたら、「真壁さん。ハイ、マスクつけて」って言われたから、「んん? なにかありましたか?」って言ったら、「真壁さん、インフルエンザA型です」ってハッキリ言われたから、「オ〜〜イ、ウソだろお〜〜!!」って感じで。
——試合をヤル気マンマンだったのに。
真壁 そうそう。だから、「え? ちょっと待って。ってことは今日は試合できるの?」って聞いたら、「いやいや、ダメです」って言われて。
——しかも数日後には、タイトル戦も控えていたわけですからから。
真壁 「参ったなあ」と。ま、考えてもしょうがねぇなと思って。逆に「体力を持ち返してきたら、余裕だろ」と思ってたからさ。で、そのあと薬飲んだらさ、熱も落ちて、体調がグングン良くなったの。「オイ、これなら試合できんだろ?」って。
——その日のうちですか?
真壁 その日のうちに。だから「試合もイケるんじゃねーか」と思ったの。したら、トレーナーからも「ダメだ」って言われて。だから仕方なく、家に帰ったんだけど。
——それは大阪の日に帰ったんですか?
真壁 もうすぐに帰った。ただ、興奮していたのかもしれないけど、家に帰ったら、一気に疲れが出てさ……。まあ、そのあとも体調は悪いといえば悪かったよ。試合はやろうと思ったらやれるくらいだけど、休もうと思ったら休める状況じゃん。ノドも痛かったし、咳もヒドかったから。
■「いいよ。また、俺がベルトを獲り返せばいいんだろ」って、明確じゃない自信があんのよ。
——現在はいかがですか?
真壁 今は大丈夫。もうウイルスは完全に出きっちゃってるから。もうクリーンだね。やっぱり、最初の数日間だけ、ウイルスがどうしても身体の中に入っちゃうから。それを出しきらないと出場は絶対にダメだって言われてさ。
——真壁選手の欠場は2.14仙台でも当日発表になりました。運営側もギリギリまで判断を待った感はありましたけど。
真壁 そうだね。俺も仙台当日まで「もしかしたら……」と思ったもんね。病院側も「体調がよくなったら、(出場して)いいって言ってくれる」と思ったからさ。
——でもそこは厳しく判断されたわけですね。
真壁 「ダメです」ってハッキリ言われてさ、「ふざけんな!」と思いながらも「どうしよう……」と思って。ま、どうしようもなんないんだけどさ。
——その一方、棚橋選手も「年末年始にかけて、真壁さんの忙しさは尋常じゃなかった」「たぶん免疫も落ちていたと思う」とおっしゃってました。お客さんには申し訳なかったんですけど、ボクらも真壁さんのハードスケジュールを知っていたからこそ、「どこかで休んでほしい」という思いは正直ありました。
真壁 まあ、ビッグチャンスだったから、個人的には「やらなきゃいけねぇ!」と思ってたけどさ。ただ、その後で「まあ、今回だけは休んでもしょうがねぇか」って風にアッサリ思ったの。それ、なんでだと思う?
——なんでしょう?
真壁 驕ってるわけじゃないんだけどさ。やっぱり俺、以前、最高峰のベルト(IWGPヘビー)を持ったじゃん? で、『G1』も制してるじゃん? たぶんそこから来る自信なんだよね。「いいよ。また、俺がベルトを獲り返せばいいんだろ」って、明確じゃないけど、自信があんのよ。
——頂点を極めてなかったら、もっと焦りがあったかもしれないと。
真壁 「絶対に出なきゃいけない!」と思うよね。だけど最高峰を獲ってるからこそ自信があるの。「俺なら、絶対に獲り返せる」っていう自信が。だからこそ、アッサリ諦めたのかもしれない。……たださ、ある意味、このタイミングでこういうことが起きたってことは、「なんかあんだろうな」って思ったよね。神様から「休め」って言われてんだろうなって。
——これは正直そう思いましたね。天の啓示というか。
真壁 まさかだったけどね。「オメーよ、ちょっとは休めよ」って感じで。
■5日間軟禁生活のあいだ、遠い目をしてたの。「ああ、ボクはチャンピオンじゃなくなったんだな……」と
——大阪と仙台のお客さんには本当に申し訳なかったんですけど。
真壁 ホントにそうだね。だけどさ、あとで聞いたんだけど会場で「本日、真壁選手は欠場します」って言った時、「ええ〜〜!」っていう観客の声があったでしょ。
——凄かったですね。
真壁 でしょ? もちろん申し訳ない気持ちはあるんだけど、あのリアクションを聞くと、「おまえら、本物のレスラーの価値わかってんな」っていうのが正直な気持ち。嬉しかったし、「ありがてえなあ」って思ったね。
——窮地に立ったことで逆にファンのありがたみを痛感したと。
真壁 ウン。ただね、そういう強がりも言ってるけど。その5日間軟禁生活のあいだ、遠い目をしてたんだよ。「ああ、ボクはチャンピオンじゃなくなったんだな……」って。
——やっぱりショックでした?
真壁 ショックだね。「試合もしてないのにベルトがなくなったんだ」って。「そんなこと、いままで新日本であった?」「ないよね」って自問自答しながらさ(苦笑)。まさかの“逆ミラクル”を起こしてしまったっていう。「インフルエンザで王座返上、なにそれ?」って。
——ブロック・レスナーが来なくなって返上したときとは違いますからね。
真壁 違うでしょ。こっちは病気だもん。病欠で返上ってさあ(苦笑)
——でも欠場に対するクレームもなかったですし、お客さんも理解を示してくれて。
真壁 と思うよ。ただその反面、そいつらに朗報を伝えるとしたらさ、俺はいままで、夏に手を付いた状態で左肩を打ってたの。で、そこから左肩をかばってたら、右肩が痛くなったんだよ! それが、この5日間休んだだけで、スッカリ治ちゃった。コレって凄くねぇ? いや、俺自身が一番ビックリしてんだけど。「5日間休んだだけで、どんだけ五体満足になっちゃうんだよ!」って(笑)。
——真壁選手は仙台で行われたNEVER王座決定戦をご覧になりましたか?
※この続きは、2月27日(金)に更新!! 石井vs本間戦、『NEW JAPAN CUP 2015』の本間戦に関して言及!
■『NEW JAPAN CUP 2015』
●3月5日(木)19:00〜
東京・大田区総合体育館
※「アリーナA」「アリーナB」「2FスタンドC」が残り僅かとなりました。
●3月6日(金)18:30〜
長野・佐久市総合体育館
★対戦カードはコチラ! ※前売券は全席完売となりました。当日券は「16:00」より「立見」のみ発売いたします。
●3月9日(月)18:30〜
埼玉・熊谷市民体育館
●3月10日(火)19:00〜
福島・いわき市立総合体育館
●3月15日(日)17:00〜
広島・広島サンプラザホール
★対戦カードはコチラ!
※「ロイヤルシート」「2階指定席B」は完売致しました。
※「アリーナ席」が残り僅かとなりました。